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Airbnbで本物の地元体験をデザイン

上記サムネイルは、マレーシアの郊外にある先住民Temuanの村をAirbnbを通して訪れた時の写真。これまで日本を含め数カ国で滞在してきましたが、思い返せば、私の旅にすっかり欠かせないサービスです。

さて今回の【勝手に分析!Good CX】はそんな「Airbnb」について分析していきます。


Airbnb Experienceってなんだ?

宿泊ブッキングサービスとしてよく知られているAirbnbですが、実はそれだけではありません。「AirbnbExperience」という、その土地でしか出来ない特別なアクティビティも豊富に提供してるのを知っていましたか?

以前クアラルンプールに1ヶ月滞在していた際、私はこれを使って、先述した先住民の村を訪れたり、マレー人の家庭料理教室に参加したり、地元コミュニティに潜り込んだような体験をすることができました。

料理を教えてくれた彼女は、教室中にヒジャブ(イスラム教女性が頭に巻くスカーフ)を3回も着替えながら、マレー人の食習慣や最近の趣味などたくさん話してくれました。現地人の生活がそんなところからも生き生きと垣間見えて嬉しかったです。

彼女と一緒に作ったマレー料理。気がつくと2時間くらいお話していた。


観光ではなく"暮らす"体験を

こちらの動画を観ると、Airbnbがこのサービスを通して顧客に届けたい体験とメッセージが伺えます。

"Don't go to Paris. Don't go to LA, don't go to Tokyo,
Wherever you go, don't go there, live there.
(どこへ出掛けたとしても、ただ訪れるのではなくそこへ住んでみて)"

Airbnb 公式YouTubeより

まさに私が「地元コミュニティに潜り込んだような体験」と表現した、
CX (顧客体験) を体現したようなコンセプトムービーでした。

顧客の深い理解がベースにある

この体験をCXの観点で見てみましょう。

調べてみると、Airbnbは、ユーザーである旅行者のことを入念にリサーチし、顧客理解に努めています。そして、次のような彼らのインサイトを獲得しました。

インサイト
「単寝る宿泊場所よりも地元の生活や文化に溶け込みたい。ただの観光客ではなく訪れた地域の一員として体験を求めている。」

彼らはこのインサイトから、以下の核心的なブランド戦略を策定しました。

ブランド戦略
Belong anywhere.
どこにいても、家のように感じられる場所を見つけられる

Airbnb公式HP

上記を企業のブランド戦略として掲げました。
(こちらについては、AirbnbのCEOのBrian Cheskのブログ「Belong Anywhere」を読むとさらに詳しく理解できます。)

そして、そのコンセプトを満たすように、「LiveThere(動画)」のような真の地元体験を提供するという、CXデザインができていった点が素晴らしいなと思いました。

私も慣れない土地で、地元の一員であるかのように受け入れられ、居心地が良く忘れられない経験になりました。ぜひ、また利用したいなと思っています。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。毎週、メンバーが実際に体験した素敵なCXに関する投稿をしていきます!次回もお楽しみに!


(執筆者:デザインリサーチャー 今川そのか)

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