「嫌な予感がする(I have a bad feeling about this)」


このタイトルは、私が愛してやまないSTAR WARSシリーズに登場するハン・ソロが発したあまりにも有名なセリフだ。

フィクション作品内では似たような言い回しは星の数ほどあるとして、なかなか日常生活において使う機会はない。


ない、と言いたい人生、だっ…た。


私の場合、まさにこの言葉が当てはまるシーンとぼちぼち遭遇する。その大半は、人との初対面時だ。

水商売も辞め、お酒を飲むにしても近所のお店はばかり行くような生活を送っているので、そもそも初対面というイベント自体が数年前に比べて少ない。

だからといって、完全に新規の出会いがなくなったわけではなく、むしろSNSで新しく繋がる人だっているわけだ。

ただ、当たり前だけど、繋がった全員と仲良くなるなんてことはなく、むしろ、急に近づき、そして急に疎遠、というよりかはブロック削除でおしまいなんてこともザラ。(する、されるはどちらもある)

私は元々性善説で生きているのもあり、以前なら新しい出会いに飛び込み、あーだのこーだのありつつも、人間関係を構築していた。あーだのこーだのはありつつ。大事だから、二度言った。

だがしかし、時を経て、経験を積んで、良くも悪く磨き上げてしまったもの。


それは、天性の危機回避能力。


生まれてこの方、運が強い。まじで強い。

「こんな窮地でこんなこと起きる?ww」みたいな奇跡的展開が起こるなんてこともある。普通にある。

さらに言えば、危機回避能力のゲージがぶっ飛んでいて、本気で危ない目に遭いそうだったり、最悪死んでたりしてもおかしくなかった状況にあっても、ことなきを得てしまうから自分でも驚く。

これを認識したのは早かったけれど、いくら良い武器をこさえてようが、使い手のスキルが低ければ宝の持ち腐れだ。

現に死なずに生きてるとはいえ、へんなところで感情を優先して、危うく死線スレスレだったことも。

そんな経験を踏まえ、着実に上がったスキルにより、危機回避能力の使い方はとーっても上手になった。


いや、上手になりすぎた。


分かりやすい例を上げると。

新しい異性と出会う。

→下心が湧いたので仲良くなろうとする。

→急激に距離が縮まりがちなのでコミュニケーション量が増える。

→過去の恋愛相手たちの悪しき部分のデジャヴを感じる。(危機回避能力発動)

→さらに深い関係になるも上手くいかないorデジャヴを感じた時点で引く。

→残ったものは虚無でした。


これを言語化すると、「悪しき過去を意識してるだけや!二重スリット実験を見直せ!」なんて、もう一人の僕が声を荒げるのですが、仕方ないじゃない。

直感という本能が反応し、経験がそれを裏付けてしまうのだから。

「コミュニケーションを重ねるまで気づかなかったら、それは直感じゃなくね?」と思った方、私も同じことを思ってます。

弁明するならば、私は自他共に認める面食いof面食いなので、初対面で恋愛対象として認識した瞬間から、相手をULIKEのフィルター(あらゆる加工込み)越しで見出す。

つまり、食パンマン様に対するドキンちゃん状態。追加の弁明をすると、それぐらいの脳内お花畑パッパラパーにならないと、恋愛感情ぽいものを抱けないのもある。

自分をバグらせておかないと、恋っぽいことすらできない人間なんて世も末だ。

なので、この時点で直感が冴えても、わざと無視をすることのほうが多い。そして、上記の流れとなり、また一つの虚無が生まれる。


逆に「この人に深入りしたらやばい。よくない」「今後の関係の発展性がない」みたいな激ヤバ案件(でも、顔が好きなどのプラス要素もでかい)な人でも、不思議と嫌な直感が働かない場合もあって、そういう時は自分で自分の脳味噌を疑う他ない。

しかも、そういう人とは年単位で関係が続き、恋愛関係にならなくとも、良好な関係になるから、もっと訳が分からない。

ちなみに初対面時の嫌な直感を無視し、さらにコミュニケーション途中の直感さえも無視して関係を続けようとすると、気がついたら相手がパッと消えて、ある日の報道で逮捕されたことを知るパターンも無きにしも非ずなので、直感とは結果馬鹿にできないのだ。


でも、エイヤーっと直感を裏切ってみたらみたで、超良い結果に転ぶ場合もあるから、人生とは複雑で本当に愉快極まりない。


ただ、基本的は直感に従うが吉。

人間がどれだけ進化しようとも、本能とは侮れないし、馬鹿にできない。


2021年9月18日 お酒四杯で潰れる酒雑魚です。


ご飯かお酒か、猫たちの何かを買います!