見出し画像

彼の言葉は "D-code" だった


私には忘れられない人がいます

優劣をつけることではないけど、
一番綺麗で残酷な恋でした。


あの人と出会ったのはもう何年も前のことで

最初は仲の良い友人同士で他愛のない話をしたり、どこかに遊びに行く仲でした。


何年か経って大学生になった頃、二人で会う回数が段々と増え始めて
いつの間にか友人以上に大切な存在になっていました。


一緒に授業をサボって公園でお昼寝をしたこともあります。
木漏れ日の中で、ただただ雲一つない空を見ながら
たくさん話しました。

オセロやダーツの楽しさも教えてくれました。


”Same time here next weekend”なんて約束して、
もう話すことなんてないのに
毎週同じ場所で、同じ時間に会って。


私のことを好きなのか、どう思われてるのか

毎晩あの人に言われたこと一言一句解読しようとしたけど、


でも、もちろん意味なんてありませんでした
彼の言葉は"D-code"だった。

あるとき急に、あの人からの返信が無くなって
同じ場所の同じ時間に行っても、
当たり前のようにそこにはいませんでした。


あまりにもあっけなく終わってしまって、
今でも私は彼のことが忘れられないまま
ずっと心の中に残っています🌙


タイトルで、彼の言葉は”D-code”だった、と表現しましたが
”D-code”は英単語の”decode”を元にした私の造語です
decodeは「暗号化された言葉を解読する」という意味があります

"暗号だと思って解読してみたけど、実は空虚なものであった"
そんな意味だと思って、読んでみてください

この記事が参加している募集

忘れられない恋物語

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?