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めどうの体験小説

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2歳の頃からの様々な体験を記したものです。
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記事一覧

「あれから5年 ~ 直腸がん手術前後の日記」

 今朝、あるWebsiteに、自分と同じ直腸がんステージⅢB手術の体験をした女優さんに関する記…

「黒田先生という人」

 小学校3年生のときの担任の先生は、ちょっと変わった感じの人だった。黒田先生といったが、…

「まどろみの中の1年坊主」

 3月生まれの私は、小学校入学時、まだ6歳になったばかりだった。  当時の自分を振り返っ…

体験小説「チロル会音楽部 ~ ロック青春記」第1話*チロル会発足

   はじめに  昭和40年代。現在と違って、ロック・サウンドを耳にする機会がまだ少なか…

体験小説「チロル会音楽部 ~ ロック青春記」第2話*チロル会音楽部、活動開始!

 チロル会の活動も順調に続けられ、日増しに会員間の結束も強くなっていった。  それと反比…

体験小説「チロル会音楽部 ~ ロック青春記」第3話*チロル会演劇部★ドッキリ企画爆…

 僕らがテープレコーダーに録音したのは、演奏だけではなかった。チロル会には、なんと「演劇…

体験小説「チロル会音楽部 ~ ロック青春記」第4話*チロル会危機一髪!

 チロル会演劇部が起こしたドッキリ事件は、過剰な冗談好きが暴走した結果だったが、その類の笑いたいためだけの話題には事欠かず、来る日も来る日も、何かネタを探しては笑い転げていた。  演奏をテープに録音するとき、ナレーションによるメンバー紹介を普通にやっているだけでは面白くないということで、ニックネームを考えることになった。  そのニックネームというのが、すでにお馴染みの山下会長以下、倉石あかるい(暗いし明るい)、小牧ちまき、前田うしろだ、末原千恵子(「末原」は「まつ原」とも読

体験小説「チロル会音楽部 ~ ロック青春記」第5話*ギター小僧・末原君

 チロル会が、様々な方向に活動を広めてゆく一方で、末原君の部屋は、いつしか音楽仲間の溜ま…

体験小説「チロル会音楽部 ~ ロック青春記」第6話*バンドやる奴いないかなぁ  

 器楽合奏部の裏活動みたいにして始まった「チロル会音楽部」。  最初は、持ち寄った楽器で…

体験小説「チロル会音楽部 ~ ロック青春記」第7話*鮫島君とレッド・ツェッペリン

 前章で小学校での相撲大会にまつわる話等いくつかのエピソードを紹介させてもらったが、僕は…

体験小説「チロル会音楽部 ~ ロック青春記」第8話*機材不足の中で

 ロック志向がはっきりしてくると、小型アンプ一台にギターもベースもぶち込んで出している状…

体験小説「チロル会音楽部 ~ ロック青春記」第9話*届けられた手紙

 県立鶴丸高校の北側に、JRの前身、国鉄の官舎が数棟並んでいた。西から2棟目か3棟目の二…

体験小説「チロル会音楽部 ~ ロック青春記」第10話*3年生になった

 1970年春。  僕らは3年生になった。末原君と鮫島君が同じクラス。何組だったかはっき…

体験小説「チロル会音楽部 ~ ロック青春記」第11話*招かれざる客

 週末の練習を続けていた末原君の部屋には、たまに見知らぬ人が訪ねて来ることもあった。  年の近い中高生が、通りすがりに聞こえてきた音に誘われてやって来ては、しばらく練習を聴き、簡単な感想を述べて帰る。そんなことが何度かあった。  そういう輪が広がって行くのは有難いことだったが、中には、どちらかというと有難くない、というか・・・、はっきり言って非常に困る客もいた。   **  **  **  その客人は、学生服の胸元をはだけ、長めの髪の上にひしゃげた学生帽をあみだに被り 、