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たくさん噛むことのメリットについて

はじめに

 こんにちは、もんてです。

僕が小さい頃に親や学校の先生から「しっかり噛んで食べなさい」とよく言わました。

当時は噛まずに食べて怒られるのが嫌だったので、なるべく噛むようにしていました。

しかし、大人になって忙しくなるにつれて自然と噛む回数が減り、無意識のうちに早食いになっていました。

あなたもこんな経験はないでしょうか?

今回はよく噛んで食べることがいいことではあるものの、具体的にどんなメリットがあるのかにフォーカスしてお話ししていきます。

咀嚼に関するマンチェスター大学の研究

 まずは咀嚼をすることによる一般的なメリットと注意点をマンチェスター大学の研究から見ていきます。

これはマウスを使った実験です。マウスたちに硬さの異なるエサを与えてどんな違いが生じるのかを調べたところ、

硬いエサを与えられたマウスほど免疫細胞(Th-17)が増加した

という結果が出ました。

研究者曰く、肌や腸の免疫システムは常在菌(よいバクテリア)のバランスを保ち、必要であれば病原菌(有害なバクテリア)と戦う役割がある。

しかし、口腔の免疫システムにおいてTh-17の放出はバクテリアではなく"咀嚼"を通して行われているとのこと。

わかりやすくいうと、

・肌や腸→良い細菌を通してTh-17が放出される
・口→咀嚼することでTh-17が放出される

こういった違いがあります。

確かにマウスを使った実験ではありますが、これらの仕組みはヒトにも大方あてはまるので、よく噛むことがメリットであることには変わりないと思います。

 しかし、この研究ではさらにもう1つ重要なことを述べています。

口内を傷つけることは全身の疾患を悪化させることにつながる。咀嚼のしすぎは歯周炎や骨量を低下させるリスクがある。

噛みすぎの具体的な数字は明らかにされていませんが、おおよそ30~50回ほど噛めば問題ないでしょう。

咀嚼とダイエットの関係

 ここからは咀嚼がダイエットにどう影響するのかを見ていきましょう。

先にお伝えしますが、しっかり噛むことでダイエットにも効果があるのでその点はご安心を。

咀嚼回数が多いことで、満腹中枢が刺激されて満足感が得られやすくなるため、摂取量が減少します。つまり、食べ過ぎを防げます。

例えば日本の大学で行われた研究ですと、対象者の健全な女子学生を2つのグループに分けて摂取カロリーと満足感を比較しました。

(Ⅰ)咀嚼20回のグループ
(Ⅱ)咀嚼40回のグループ

その結果、(Ⅰ)のグループは(Ⅱ)のグループよりも摂取カロリーが10.8%も高かったことが判明しました。

確かに咀嚼回数が多いと食事の時間は多少かかりますが、同時に満腹に到達する時間も短くなるため、トータルの食事時間はさほど変わらないです。

 他にも咀嚼によって脂肪を分解する自律神経のはたらきが促されるだけでなく、中性脂肪が作られにくくなります。

 さらに、よく噛むことで満腹感を与え食欲を抑える「レプチン」と呼ばれるホルモンの働きが活発になります。

ここまでの話をまとめると、咀嚼には以下の効果が期待できます。

・食欲を抑え、食べ過ぎを防ぐ
・代謝をあげて消費カロリーを増やす
・中性脂肪の合成を抑制し、太りにくくなる

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おわりに

 普段何気なく行なっている「噛む」という行為には、わたしたちが思っている以上の効果があります。

特にダイエットにも直結していると聞くと驚かれたかもしれません。

いくら体によいものを意識的に食べていたとしても、しっかり噛んでいないと上記でお話ししたようなメリットは得られにくくなります。

そのため、早食いは断じてオススメできません。

早食いできる=よく噛まずに食べられるものなので、脳に満足感を与えられず、結果的に食べ過ぎやつまみ食いの原因になります。

また、忙しさを理由にスマホを見ながらやメールをしながらの「〜ながら食い」をついついしがちですが、これも肥満の原因になりやすいです。

「〜ながら食い」については別の記事で言及しているので参考までにどうぞ。

 最後に、今日からすぐにできることとして、一口につき最低30回しっかり噛むことを意識するとよいでしょう。

食べることに意識を集中し、日々の食事を楽しんでください。

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