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資格取得 ⑥公害防止管理者(大気1種)

本記事は2020.10.25別ブログ(閉鎖)に掲載していた記事です

製造業の特定の工場において必要な資格です。
エネルギー管理士同等、もしくはちょっと難易度上がります。
計算問題が少ない分、覚えることが多いです。
また、ここで記載している期間や勉強法は、”資格取得”に特化してます。「その領域の知識を深める」の類ではありませんので、ご了解願います。

概要

公害防止管理者(こうがいぼうしかんりしゃ)とは、特定の工場において、燃料や原材料の検査、騒音や振動の発生施設の配置の改善、排出水や地下浸透水の汚染状態の測定の実施、煤(ばい)煙の量や特定粉塵(じん)の濃度の測定の実施、排出ガスや排出水に含まれるダイオキシン類の量の測定の実施等の業務を管理する者。
特定の工場においては、一定の資格者の中から公害防止管理者を選任することが法律で、その設置者に義務付けられている。資格は区分ごとに、試験等により認定される。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 公害防止管理者

 後段の”特定の工場”とは”製造業、電気供給業、ガス供給業、熱供給業の4業種”で、"ばい煙発生施設、特定粉じん発生施設、一般粉じん発生施設、汚水排出施設、騒音発生施設、振動発生施設、ダイオキシン類発生施設のいずれかの発生施設を設置している工場"がポイントです。製造業の工場はだいたい該当するのではないでしょうか?エネルギー管理士同様、ウチの会社では、技術系総合職は入社~3年目ぐらいまでに全員受験させられます。法的な設置義務だけでは全員受験する必要はありません。2000年代からCSR(企業の社会的責任)が大きく問われるようになり、環境問題にも真摯に取り組まないといけないという会社の姿勢だと考えられます。意識と知識の両面の向上を図る目的でしょうか。

 資格の種類は、大気関係・水質関係・騒音/振動関係・粉じん関係・ダイオキシン類関係に分かれており、大気関係・水質関係が一般的に人気というか需要があります。大気と水質は1~4種(排出量で区分されている)、粉じんは特定粉じん(石綿)と一般粉じん(石綿以外)があります。大気・水質とも1種を取得していれば、排出量による制限は無いということです。
 エネルギー管理士同様、認定講習で資格取得できるようですが省略します。

受験資格

特になし

試験概要

試験日程:  年1回(10月頃)
試験会場:  全国9都市
試験形態:  筆記のみ(マークシート)
試験時間:  4時間15分
試験問題:  6科目75問

資格取得に要した期間と勉強法(経験談)

<注意>
あくまで筆者が要した期間と勉強法です。万人に当てはまる訳ではないので、参考まで。
この資格、取得したの10年以上前なんです。。。(ほとんど覚えてないし)
資格取得に要した期間:  3ヶ月+1ヶ月(1回目:5科目合格+2回目:1科目合格)
勉強法:         過去問とテキストを繰り返し読む
私は会社が配布したテキストと問題集をやってた記憶があります。
最近の若手も下記のテキストと問題集をやってました。
楽天:
新・公害防止の技術と法規大気編(全3冊セット)(2020) 公害防止管理者等資格認定講習用 [ 公害防止の技術と法規編集委員会 ]
2015~2019年度 公害防止管理者等国家試験 正解とヒント 大気関係 [ 一般社団法人 産業環境管理協会 ]
Amazon:
新・公害防止の技術と法規 大気編〈2020〉
2015~2019年度 公害防止管理者等国家試験 正解とヒント 大気関係
他には
2020-2021年版 公害防止管理者試験 大気関係 合格テキスト [ 青山芳之 ]
公害防止管理者大気関係要点ポイント (公害防止教科書) [ 和田基一郎 ]
2020-2021年版 公害防止管理者試験 大気関係 攻略問題集
図解公害防止管理者国家試験合格基礎講座 大気編
とありますが、産業環境管理協会発行のテキストと問題集が間違いないと思います。
今まで紹介した試験と違い、

・傾向は似ているが、ほぼ同じ問題という訳ではない

・6科目75問は範囲が広く、覚えることが多々ある

・5択問題で「誤っているものはどれか?」を問われるものが多い

ので、正しい内容・数値を覚えておく必要があります。
とはいえ、やっぱり基本は過去問を解きながら実践して理解していくのが早いと思います。
やっぱり、過去問/類似問をやってないと合格できないということです。
下記URLに令和元年度分が掲載されています。合格率:約26%です。http://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html

 ただしこの合格率は科目免除を含めた合格率です。公害防止管理者はエネルギー管理士試験同様、3年間の科目免除制度があります。つまり6科目を3年間で取得すれば合格できるということです。そういった人達も含めた合格率:26%なので、一発合格の合格率はかなり低いと思います。
 以下は推定ですが、令和元年度 大気1種の場合
 免除ありの受験者数 3420人
 免除なしの受験者数 1560人・・・6科目受験した人
 合計受験者数    4980人
 合格者数      1173人
 合格率       23.5%(=1173/4980)・・・免除あり/なし全て含む
 一発合格率(推定)  7.3%(=23.5×1560/4980)

「この資格取得して何になるの?」ですが、

・対象工場は法的に公害防止管理者を選任するため

も当然ありますが、それ以前にこの資格で問われていることは前述の通り、

・対象工場で業務に従事している技術系総合職は、環境問題に真摯に取り組むために

 意識と知識の両面を向上させ実務に生かすことが目的

だと思います。
資格を取るのは、この知識を得て自分のものにするための手段です。
1年で一発合格が難しいなら、2~3年計画も作戦の一つです。
ただし、3年超えると振出しに戻るので注意。

以上

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