門を開ける
帰りの会が終わったら誰よりも早く学校から飛び出して閉じられている門を引っ張って開ける。美術部はただの幽霊で実は帰宅部の鑑だった。
みんな私が開けた門を通って帰っていく。誰も私が門を開けていることを知らない
あれほど私のことが嫌いな人間が、私の触ったもの、私が存在していること、すべてを嫌うあいつらが、私が開けた門をくぐっていく。
私が門を開けていることをあいつらがもし知ったならば、気持ち悪くて二度と門をくぐれないのかもしれない。そうなったらよかったのに。
そしたら言ってやりたい
ここは地獄への門だよって
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