見出し画像

新卒で大企業に入るかスタートアップに入るか問題

新卒からの起業やスタートアップへの入社をすすめる人


新卒で大企業への入社を目指さずに起業したりスタートアップへの入社をすすめる人がいるんですよね。中には、大学を休学してスタートアップに飛び込めという声もあったりします。
新卒で大企業をめざすべきか、起業ORスタートアップへの入社という選択肢を考えた場合なのですが、多くの人は大企業を目指した方が良いと思います。

理由の1つめ:型にはまらない生き方は再現性がとぼしい


その理由の1つめなのですが、型にはまった生き方は、給与の上昇推移や給与レンジの想定がしやすいのです。すでにその型にそって動いているたくさんのロールモデルがあります

逆に起業や創業初期のスタートアップでの就業という型にはまらない生き方は、ロールモデルが少ないので再現性がとぼしくなります。
一時期ブログ飯で食べていくというブームがありましたが、これは再現性が乏しい典型例なのです。
ブログで生計を立てられる人は、ごく一部の人を除いて多くは生計を立てられない。単に儲けたいという目的であれば、ロールモデルがたくさん存在する型にはまった生き方をしたほうが効率が良いんですね。

たとえば、プログラミングを勉強してエンジニアになる、というルートの型をたどれば年収1千万をもらっているロールモデルもたくさんあります。

理由の2つめ:大企業ではレベルが低くても冷遇されにくい


理由の2つめは、レベルが低かったとしてもそこまで冷遇されないという点です。大企業の運用は、人事面も含めてすべて組織のルールによって動いています。突出して優秀な人が評価されないかわりに、突出してレベルが低くても冷遇されることは少ない面もあるんですね。年齢や職能にあわせて給与レンジが平均化されている側面があるので、急激に給与が落ちるという心配がありません。

理由の3つめ:大企業での経験は何かと役立つ


理由の3つめは、大企業での経験は割と役に立つということです。さきほどの解説のとおり、すべて組織のルールによって動いているため、このルールのノウハウを理解することができます。
キャリアの初期でスタートアップや起業を選択したとしても、いつかは大企業と取引をする可能性が高いため、このルールを覚えておくと後に役に立つし、時短になります
スタートアップの経営者の経歴を観ても、良い大学を出て大企業を経験している人が多いんですね。これは、大企業における意思決定フローなどを分かっているため、その攻略が容易だからなんです。

・理由の4つめ:スタートアップから大企業へは行きづらい
また、大企業からスタートアップや起業への移行は容易なのですが、逆はむずかしく不可逆である傾向があります。IT系など流動性が高い職種を除くのですが、商社などはほとんど新卒採用で埋めてしまうので、新卒キップを持っていなければ入れな企業というのが存在するのです。どちらか迷っているという場合は、最初は大企業での経験を積むことをおすすめします。

とはいえ、大企業で働くデメリットもある


大企業でキャリアをスタートした方が良い4つの理由を解説しましたが、デメリットもああります。それは、ゆでカエルになってしまう可能性があるということです。
大企業の人事面は平均化されているため、レベルが低くても年齢とともに給与レンジがあがる傾向があります。
ただし、その状態で10年20年経った際に会社がつぶれてしまったら、自身のキャリアで0ベースで判断されることになるため、転職ができなかったり大幅に給与が下がる可能性が高いのです。
転職活動を試みるなど市場の評価にされる状態を作っておかないと、ゆでカエルになる可能性があります。

また、企業特有の組織の運用ルールを覚えても、他社に移った際はそのスキルが役に立たないどころか邪魔になる可能性も高いです。
ある程度のキャリアを大企業で積んだ中堅がスタートアップに入社しても、硬直化したルールに慣れてしまっており、柔軟に動けないケースは多いんですね。
ゆでカエルにならないように、つねに自分を市場評価にさらしたり、あるいは一定の経験を積んだ後にスタートアップなどの柔軟性の高い職場で経験を積む必要があります。

ということで、おおむね新卒でのキャリアは大企業をおすすめするのですが、それがハマらない条件の人たちがいます。それは突出した天才の人たちです。

大企業で働かない方が良い人:突出した天才


突出した天才は大企業特有の組織のルールを邪魔に感じることが多く、また人事評価もはずれ値の天才を評価するしくみがないため、天才にとってはコスパが悪いんです。

学校においてレベルが高い人は飛び級という精度があるように、突出した天才はいきなり起業した方が本人にとってコスパが良いんです。学生からの起業やスタートアップの入社をすすめているのは、このカテゴリに属する人たちが多いのですね。自分というロールモデルがあるため、自分と同じ属性の人にたいして「起業やスタートアップでの就業をすすめる」と主張しているわけです。

この突出した天才、というのを分解すると

  • 体力おばけ

  • メンタルおばけ

  • (抽象化思考などを備えた地頭力)

となります。事業に集中できる体力があり、何度失敗しても立ち直ることができるメンタルがあり、地頭がよければ事業はいつか成功するからです。

ちなみに地頭力が()書きなのは、これがなくても体力とメンタルがあれば試行回数が増えるためいつかは成功するからなんですね。地頭力は、この成功確率を上げるためのファクターになります。
これらを備えているという自覚がある人にとって、大企業は非常にコスパが悪いのでいきなり起業してしまった方が良いわけです。
起業をすすめる人たちは無意識に「(突出した天才は)起業した方が良い」と言っているのですが、この前置きが分からない凡人が起業をすると失敗確率が高くなります。体を壊してメンタルを病んでしまうなどです。

だから、この3つの能力を備えていない場合は、ある程度ロールモデルが存在する型に自分をはめた方が良いのですが、そのジャッジは難しいのです。

ほとんどの人はメタ認知ができない


それの理由は、ほとんどの人はメタ認知が苦手なので、自分が突出した天才かどうかを判断することができないからです。ただし地頭力がある人はメタ認知が容易なので、いわれずとも自身の能力を判断して起業をしているでしょう。
ゆえに起業をしようか、スタートアップに飛び込もうか迷っている人は、自分が体力とメンタルのおばけかどうかを軸に判断すると良いと思います。

と、いうのがこれまでの話だった


ということで、新卒の人はだいたいは大企業に入ったら良いのでは、、という内容だったのですが、これはこれまでの時点においてこうした方が良いという話であって、これからの10年20年は大きく変わっていく可能性が高いんです。そう、それはAIが登場して普及しつつあるからです。では、どう変わっていくのかというのは、、次回に続くかもしれません…。


ご覧くださって大変にありがとうございます。サポートいただけたら、大変に喜びます٩(•౪• ٩)サポートいただけましたらメディアの研究費や活力を出すためのおやつ代に当てて良い記事を書いていきたいと思いますm(_ _)m