見出し画像

ReHacQ リハックに学ぶ、提案型メディアが尊い理由

ReHacQ リハックを推した方が良い?


先日YouTubeにおけるビジネスメディア、3チャンネルの比較をしてみたのですが、資金調達をしてYouTubeに特化したPIVOTが、チャンネル登録数的にはNewsPicksを抜くことが見えており、非常に伸びています。

NewsPicksを猛追するPIVOT。ビジネス動画メディアの行く末は?

PIVOTもとても面白いと思うのですが、個人的にはReHacQ リハックを推しているというか、推した方が良いと思っています。
推した方が良い理由というのが、YouTubeであったりSNS上に載るコンテンツとしてかなり希少だからだと思うからです。

インターネット時代における、バズりコンテンツの作り方

インターネット時代において、バズりコンテンツを作るのは、YouTubeやインスタグラム、TikTokなどのプラットフォーマーです。プラットフォーマーは、いいねされてるコンテンツを評価して、たくさんの人にレコメンドします。これが現代におけるバズるの正体です。

効率的にバズるコンテンツを作るためには、いいねされることをハックする必要があります。「〇〇をしたら痛い」など損失可否バイアスを突いたり、ヤバい、儲かる、炎上覚悟、悪用厳禁など強いタイトル使うことになります。このあたりの詳しい内容は下記にあります。

「バズるコンテンツ」は、人間の本能に従う時代に

バズるをハックすると、同じようなコンテンツが量産される


効率的にバズりコンテンツを作ろうとすると、同じようなコンテンツが量産されることになります。
下記はインスタグラムでフォロワー数を増やす方法を解説したYouTube動画で、58万回も視聴されています。

【完全版】インスタグラム2ヶ月で1万フォロワー達成する最新戦略を大公開!【超有料級】
https://www.youtube.com/watch?v=_fcqpW8-3X8

インスタグラムにおけるレコメンドの表示ロジックをよく理解し、参考になる内容です。ここで解説されているのは、インスタグラムのアカウントを作ったら、いいねを集めている同じような投稿を調べて、その投稿を真似るのが初期段階で必要であるということです。
このように、バズりへの最短ルートはたくさんいいねされている投稿、アカウントを真似ることから始まり、その結果同じようなコンテンツが量産されることに繋がります。

ReHacQ リハックが起こしたビジネス動画におけるイノベーション


話をReHacQ リハックに戻します。ReHacQ リハックの人気コンテンツは、政治家との対談コンテンツです。政治家とひろゆき氏らMCが対峙するコンテンツが人気で、直近でアップされた人気動画はいずれもこの枠にはまります。

政治家のトーク番組というのは、YouTubeでは最も数値を伸ばしづらいコンテンツでしょう。しかし、それが爆発的に人気になったのは、ひろゆき氏や成田悠輔氏といった忖度なしで素朴な疑問をぶつけるMCが、政治家の本音を引き出すことでエンタメ性が増している上に、本質的なトークになっているからです。

ReHacQ 直近での人気動画
https://note.com/media_labo/n/n5ef6b4749773

つまり、ReHacQ リハックはバズることを前提とした場合、政治ネタを扱うという、とても効率が悪い方法を取っているのですが、政治家×ガチンコMC=忖度のないトークという座組を作ることで、イノベーションを起こしていると言えるでしょう。

個人が面白いと思う視点を、普遍化する


ReHacQ リハックのコンテンツは、プロデューサーの高橋氏が面白いと感じた視点を、エンタメ的に成立させることで、普遍化させています。
実際ReHacQ リハックを観ていると、高橋氏による「それ面白いですね」というワードがたくさん出現します。

この面白いと思う視点を、普遍化するというコンテンツは、極めてテレビ的なコンテンツです。高橋氏がテレビ東京時代に手掛けた「家、ついて行ってイイですか?」も、電車の中で隣にいる市井の人々の生活が気になるという、素朴な興味からの視点から始まり、その人々それぞれにはドラマがある、というエンタメとして成立しています。

もともとテレビというのは提案型のメディアであり、クリエイターの個人の視点をコンテンツとして成立させることで普遍化することです。
対して、いいねをハックすることを目的に作られたコンテンツは、需要を満たすためのコンテンツです。顕在化した特定層の需要を満たすために作られているので、普遍化はされないのです。

提案型のコンテンツが増えた方が面白い


ということで、ソーシャル上のほとんどのメディアは効率性を重視し、顕在化した特定層の需要を満たすために作られています。一方でネットにおける提案型のメディアは希少です。

前者が「欲しいと思っていたコンテンツ」だったとしたら、後者は「今まで知らなかったけど、実は欲しかったコンテンツ」です。インターネット時代におけるコンテンツはほとんど前者になるので、提案型のコンテンツは希少なのです。

提案型のコンテンツには、プロの手が必要


ReHacQ リハックの政治コンテンツがエンタメとして成立しているのは、そこにテレビ局での経験を積んだ高橋氏の手腕があるからでしょう。
テレビ番組というのは、個人の面白という視点からスタートしても、それをマスに届ける必要があるので、普遍化する装置が必要なのです。

ReHacQ リハックの政治コンテンツにおいては

  • ガチンコMCによって忖度なしに本音を引き出す

  • 進行役のくまが時に仲裁し、内容を分かりやすくかみ砕いたり、整理をする

というように、マス層にも分かりやく面白くコンテンツを届けるための構成が施されています。


テレビ局出身プロデューサーによる提案型メディア


このように、テレビ局出身のプロデューサーが制作するコンテンツは、テレビ番組と同じく提案型メディアとして希少価値が高いので、みんなで推した方が良いと思う次第です。
いいねをハックするコンテンツは効率を重視するので、1コンテンツあたりにかける労力を減らそうとします。しかし、ReHacQ リハックは少人数でチャンネル運営をしているのにも関わらず、ReHacQ 旅という旅コンテンツまで手掛けています。これは、クリエイターの"やってみたい”という感覚によるものではないでしょうか。
こういった面白いと思う視点を重視する提案型メディアが増えた方が、インターネットにおけるコンテンツのイノベーションが起こるのではないでしょうか。


ご覧くださって大変にありがとうございます。サポートいただけたら、大変に喜びます٩(•౪• ٩)サポートいただけましたらメディアの研究費や活力を出すためのおやつ代に当てて良い記事を書いていきたいと思いますm(_ _)m