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微生物から見る、日本人と欧米人の腸内環境と食生活の違い

1.腸内フローラと腸内バランスに関する一般的な事実

人間の腸は体内で非常に重要な器官であり、食物の消化から栄養素の吸収、免疫機能の維持まで、さまざまな役割を果たしています。
腸内には何千もの微生物が生息しており、これを「腸内フローラ」または「腸内微生物群」と呼びます。
腸内フローラのバランスが崩れると、肥満、アレルギー、自己免疫疾患、心疾患などのリスクが増えます。

2.欧米人の腸内環境の特性

欧米人と日本人とで腸内環境の違いはいくつかあります。それは主に食習慣など生活習慣の違いによるもので、以下のような特徴が指摘されています。

⑴プレヴォテラ菌の存在

西洋人の腸内微生物群の中には、肉中心の食事を反映してプレヴォテラ菌が見られます。これらの菌は脂肪酸を生成し、腸にエネルギーを供給します。しかし、これらは発炎性腸疾患などのリスクを高める可能性もあります。

⑵ビフィズス菌の少なさ

全般的に言えることですが、欧米人の腸内には日本人のそれに比べてビフィズス菌が少ないとの報告があります。これは欧米人の食事が加工食品が多く、発酵食品や繊維質が少ない事が要因と考えられています。

⑶高脂肪、高カロリーな食事の影響

欧米人の完全な食事はより高脂肪、高カロリーで、构成している食材も異なります。これは腸内環境や腸内フローラの種類に影響を与えます。


3.日本人の腸内環境の特性

一方、日本人の腸内フローラは、一般的には海洋由来の微生物が多く含まれていると言われています。これは日本人の食生活、特に魚や海藻をよく食べる習慣が影響していると考えられています。日本人の腸内フローラは肥満のリスクを減らす機能も持っているとされています。

⑴日本人の腸内フローラは、海洋由来の種類が豊富

日本人の食習慣として、魚や海藻を多く摂取することが挙げられます。これら海洋由来の食物は、腸内の細菌叢(フローラ)に多少なりとも影響を与えることがあります。

⑵ビフィズス菌が豊富

日本人の腸内には、ビフィズス菌が非常に多いとされています。これは日本の伝統的な食事の一部である発酵食品(味噌、納豆、漬物など)が、ビフィズス菌の増加を助けていると考えられています。ビフィズス菌は腸内環境を整えるだけでなく、免疫力の向上にも寄与します。

⑶腸内でのアルコール分解能力

日本人は他の民族に比べて、腸内でアルコールを分解しやすいという報告もあります。これは日本食に常に添えられる清酒やビールなどのアルコール飲料の摂取が、腸内細菌のアルコール分解能力を向上させた可能性があります。

以上のように、日本人の腸内フローラはその食事習慣から独自の特徴を持っています。これらの特性が、日本人の健康や長寿にどのように寄与しているのかについては、まだ全てが解明されてはいませんが、今後の研究によってより詳しいことが分かるでしょう。


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