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音楽と春夏秋冬

音楽を聞いていて、四季を感じる曲がある。
四季とは大袈裟だけれども、その曲を聴くとあの季節のこんな時に合うなぁということ。

その時たまたま聴いてた曲が、その時の空気、温度、場面にバッチリ合ってて、でもそれは無意識に覚えてたりしてその季節になった時、無性にその曲が聴きたくなる。


私のそれを少しご紹介
季節は正月。
お店のシャッターがどこも閉まっていて人気もなく、住宅地を歩くと人っ子一人歩いてない。自分の息を吐く白さが余計に寒さと寂しさを感じさせる。
そんな時に側にいて欲しいのは、くるりの"ジョゼと虎と魚たち"。
"ジョゼのテーマ"のやさぐれた感は寂しさの中で聴く出だしにピッタリ。
次いで"乳母車"で軽くステップを踏みたくなる(実際踏んでる)。 
そして"飴色の部屋"で共に歌い、極めつけが"恒夫とジョゼ"の切ない恋心が心地よく胸を締めつける。
お正月にこの映画を見に行ったのも影響しているのかもしれないな…。
私にとって、20代の頃のお正月は、なにか寂しい気分にさせられるものだった。しかしこれを聴くと、寂しさも受け入れられ、寒さも清々しいと感じられた。

もう一つ。
季節は夏。
場面は海の近くに家があり、場所はアメリカの何処か。海でひと泳ぎして帰って来て、台所で何か爽やかな飲み物を注ぎ、家の庇で影を作ってる場所に長椅子が置いてあり、程良く疲れた体を横たえる。庭の木々から海が少し覗く。
ぼんやりと眺めながら心地良い風を感じる。
そんな想像を思い浮かんでしまうのがビートルズ「HELP!」のアルバム。
"HELP!"は割愛させて頂き"the night before"からを聴こう。一番気持ち良いのは"I need you"。他の曲は微かに聴いてる位にうとうとする位が丁度良い。
違うアルバムだが、"we can work it out"も春から夏にかけて聴きたい爽やかな曲だ。
歌詞は全く無視だ。

画像1
アルバム"HELP!"の中の写真

もしかしたらこの写真が影響しているかもしれないなぁ。


私の場合は一発目に聴いてそういう風に感じるということはない。
何回も繰り返し聞いてBGM化された時に想像がバーッと、もしくはグッと胸だか頭ん中だかに来たりする。
それが起きるのってほんのひと握りの曲だけだから面白いと思う。

番外編として
ニューヨークに初めての一人旅をした時、色んな曲を持っていったのだけど、どうしてもジョン・レノンの"ジョンの魂"が合う。
ビートルズでもなく、ジョンだけなのだ。
他の曲はどうしても聴けなかった。
全く合わなかった。
その時のNYでの旅行をそういう気分で過ごしたかっただけかもしれない。
これは季節じゃなく、場所の話だが。



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