2023/9/29 牡羊座満月(中秋の名月) M君とお月見

【このお話の前はこちら

神様、助けて下さいっ!!

と、心から思った私は、
ブレスレットを作ったパワーストーンのお店が参道にある神社へ、
午前中行ってみることにした。
   【ブレスレットについてはこちら
M君に会えるかもしれないと思い、派遣の仕事は入れてなかった。(家に来てくれるなら、部屋の掃除などをしようと思っていたから)
マリからメッセージをもらっても、そう簡単にはポジティブな気持ちにはなれなかった…

パワーストーンのお店に行き、まずは今しているもののメンテナンスをしてもらおうと思った。
一部石の交換などをしてくれると聞いていた。
M君と仲良くなれるブレスレットを新しく作ってもらおうかな……?とも、思った。
とにかく、何かにすがりたい気持ちだった。

神社へ行く途中に、M君からのメッセージが届いたけれど、読まなかった。
私が嫌だと思うような事が書いてあるなら、お参りすることで、良いメッセージに変わって欲しい……

パワーストーンのお店は、何と、お休みだった。
満月だから、やっていると思っていたのに……
ひと月に3回しかお休みがないと言っていたけれど、
なぜこう何回もその日に当たってしまうのだろう?
とてもショックだった……

神社へお参りして、
「神様、どうすればいいのか、私にメッセージを下さい!」
と、住所と名前を言ってお願いし、おみくじを引いた。
《寒ければさむいと嘆き、暑ければあついと愚痴をこぼす。良きにつけ悪しきにつけ、苦情を言い不平を言う。それは神様の御心に背く無駄事である。黙々とにこにこ朗らかに日々暮らすことが幸福への道である。》
と、書かれていた。
にこにこ過ごしていれば、うまくいくのかな……

中秋の名月の日だから、お団子を食べようと、
参道のお店でお団子を買った。

車に戻り、M君からのメッセージを読んでみると、
『少し月 見たいですか…?』
と書かれていた。
会う気になってくれたようだ!

神様、ありがとうございますっ!!

この神社は、本当にすごい神社だ……!
と、ビックリしてしまった。


数日前に私が提案したように、
M君が住んでいる町の近くにある湖畔の公園で会うことになった。

夜、私は自分の仕事を早く終わらせ、
高速でM君のところへ行くことにした。
少しでも早く会いたかったのと、あまり遅くなると、次の日に予定があるというM君に申し訳ないと思ったからだ。
それなのに
「あまり早いと待たせてしまうから、下道でもいいんじゃないかな」とか、
「ゆっくり来て下さい」
などと言ってくる。

仕方なく私は途中で高速を下り、少し手前から下道で公園に向かった。

神社から帰ってきて、自分の仕事までにあまり時間がなく、
慌ててお昼にカップラーメンを食べたせいで、歯磨きを何回しても、口の中はカップラーメンの味がした。
途中でドラッグストアに寄り、水とガムを購入した。

20時40分に、公園の駐車場に着いた。
広い駐車場は、いくつかの区画に別れていて、
どこで待てばいいかわからず、とりあえず真ん中の区画に停めると、
ちょうどLINEの音が鳴った。
『この辺りにいます』
と、周りを写した写真が添付されていた。

そこへ行くと、M君が乗った車が停まっていた。
先に待っていられるくらいに着いたなら、
「ゆっくり来て」と、そんなに何回も言わなくていいじゃない…と、思った。

自分の車を降りて、M君の車のそばへ行くと、
『乗って』と、ドアを開けてきた。
「おじゃまします」と、乗り込んだ。

8月の満月の晩、M君がTwitterに満月の写真を投稿していた。
8月の満月はブルームーン。
満月と、それが湖面に映っている写真で、
月光の道が出来ているようだった。
それがとっても美しかったから
私はM君の了解を得て、LINEのアイコンにしていた。
『そこに行ってみる?』と言ってくれたので、「行きたい」と返事をし、M君は車を走らせた。

車が1台やっと通れるような、畦道みたいな細い道を抜けて、
『ここで撮った』という場所に着いた。
よくこんなところで1人で月を見ようと思ったな……と思うような場所だった。
その日も、満月は湖に映っていて、とてもキレイだった。
中秋の名月と満月が重なるのは、次は7年後の2030年だとのこと。
ニュースなどでも言っていたので、M君もそれをみたのか、
月に向かって
『7年後にも無事に見られますように!』
などと言っていた。
その後突然
『ガムの匂いがする。人が噛んでいるガムのにおい』と、言ってきた。
人が噛んだガムのにおい……?
臭いってことかな…?
何せ、自分自身も、まだ口の中がカップラーメンの残り味がする。
「ごめんね。臭い?
お昼にカップラーメンを食べたから……」
それには答えず
『やっと言いたいことが言えるようになった』
とM君は言っていた。
今まで言いたい事 言ってなかったとでも?
LINEでは散々言いたい放題言ってきたと思うけど!

でも、その言葉で急に自分の口臭が気になった。
お昼にカップラーメンなんか食べなければ良かった。。。

「手をつなごう」と言ってみたけれど、
『あまり好きじゃない』と、言われた。
初めてHOTELに行った日には、自分からつないできたくせに…
   【気になりましたらこちらへ】
でも、口臭が気になったから、しつこくする気にもなれなかった。

ゆっくり落ち着いて月見が出来るような場所ではなかったから、
そんなに長い時間、そこにはいられなかった。
また車で移動した。

一方通行なのか、来た道には戻れず、違う道をゆっくり走った。

通り道には高校があった。
もう21時なのに電気がついているのを見て
『〇〇高校、まだ電気がついている』と、M君が言ったので
「母校ね」と言うと、数秒の沈黙の後に
『え、誰の?』と、言ってきた。
「あなたのでしょ」と言うと、返事はせずに黙っていた。
以前会ったときに高校の話になり、
『県立高校には入れなかった』と、教えてくれたけれど、
卒業した学校名は教えてくれなかった。
でも、それもTwitterでいっていたのだ。
なぜ私にはそんなに秘密をつくろうとするのか??
Twitterで検索すれば、何でも分かってしまうのに。

遠回りをして、元の駐車場に戻ろうとすると
『あ!亀だ!』と、M君が車を停めた。
道の真ん中に、亀がいた。
「よくわかったね」
と、びっくりした。
湖の近くだとよくあることなのだろうか?
それにしても夜で暗いし、石のようにも見えたのに。
車を降りて、早速写真を撮り、tweetするM君。
甲羅の縦は20センチくらいある、けっこう大きな亀だった。
亀を抱えて湖に下りられる場所へ歩いて行き、
放してあげた。
浦島太郎みたいに竜宮城には行けなくても、何か良い事があるといいな。
   【次の日にとても不思議な出来事が!!】


元の駐車場に戻ったといっても、公園のそば近くに車を停めてくれた。
車を降りると、M君は後部座席のドアを開けた。
すると、そこにはギターが積んであった。
『自分のギターは弦が切れちゃっているからお父さんのなんだけど。
カバーもボロボロ』
と、たしかにヒモが切れそうになっている状態で、
肩にそれを下げた。
お父さんのこと苦手って言っているけど、
ギターを始めたのはお父さんがきっかけだったのかな?
ギターが弾けるお父さんなんだ。
かっこいいじゃん。

歩き出すM君の後ろをついて行った。
早歩きだし、後ろを振り向いてもくれない。


最初に、風車小屋のようなところに上った。
田舎だし、見える景色はほぼ、真っ暗な湖だけだった。
『ほんとはあっちに○○港の光が見えるんだけど、今日は見えないな』
とか、
『なつかしいな~』などと言っていた。
M君も久しぶりに上ったようだ。
高校のすぐそばにこんな広い公園があったら、
学校が終わってから毎日ここにみんなで集まれて楽しそうだな、
と思った。
どんな高校生活を送っていたのかは知らないけれど、
たしか部活はやってなかったと言っていた。

急に、自分が応援しているサッカーチームの話をしだした。
どうしてそのチームが作られたのか、という話。
駐車場に移動する車の中でも、
近辺の地名について勝手に話していた。
聞いてもいないし興味も無いのに。
自分の知識や昔のことを詳しく話す感じが、おじいちゃんみたい。

風車小屋を下りて、また歩き出した。
いつものことなのか、満月で明るいからなのか、
夜なのに公園にはけっこう人がたくさんいた。
「夜なのに人が多いね」
と言うと、
『○○湖の方が人が多いじゃん。この間見て人が多くてびっくりした』
と言っていた。
○○湖は、私の家の近くにある湖で、1周すると3km程度なので、
たしかに夜遅くなっても、ジョギングやウォーキングをしている人がたくさんいる。
この間って。
遠い遠いというくせに、いつ来たときの話よ。

『人が多いからどうしようかな』と歩き回り、
あまり人がいないベンチに辿り着き、
ギターを置いて、カバーを開け始めた。
隣に座ると、
『近すぎると緊張しちゃうから、もうちょっと離れて。
あそこくらい』
と指さされた場所にもベンチがあったから、
私はそこへ座り、ギターを鳴らすM君を見ていた。
そうだそうだ、と動画を撮っていると
『何してんの?撮るならやらないよ。携帯ちゃんとしまって』
と言ってきたので、仕方なくカバーを閉じてベンチに置いた。

M君は最初に
《白い雲のように》を歌ってくれた。
正直言って、下手だった。
駅の構内で路上LIVEをしたり、プロを目指していたようなことを言っていたけど、このレベルでかい?と思ってしまった。
長年やっていたわりには、譜面を見ながらだし。
でも、今日の、たった今は、私1人のためのLIVE。
上手でも下手でも関係ない。
それをしてくれようとギターを持って来てくれたことが、嬉しかった。

2曲目は知らない歌。
久しぶりに会った友達が変わり過ぎていて、
お前全然変わってないねって言ってきた
とか
昔別れた彼女が、どこかで誰かと暮らしているって聞いた
なみだが出てくるのは一緒にいた時の事大切にしたいんだ
とか っていう歌詞。
自分で作詞作曲したのだろうか?
でも、私にはこんな歌、聴かせてほしくなかったな…
せっかく喜んだのもつかの間。。。
いつもちょっと上げられた後に、深く下げられる。。。

2曲でLIVEは終わった。
拍手をして、近くまで寄っていって
「自分で作った歌?」と聞いてみると、ゆず の歌とのことだった。
少しホッとしたけど、選曲な!

またつい彼女の事を聞いてしまう。
まだ忘れられないの?と。

『全然。怖かったし、ひどいこといろいろ言われたし』
「この間見たって言っていたけど、帰省じゃなくて離婚とかして戻ってきたのかもしれないじゃない。もし、離婚したから子供一緒に育ててって言われたら、どうする?」
『彼女は自分の事必要としてなかったから、そんなことないと思う。
SE〇がいいって言ってくれてた。SE〇で繋がっていただけだよ』

しかし、どんだけSE〇に自信があるんだか……
SE〇がいいという理由だけで、3年半も付き合ったりしないと思うけど。

『すごく彼女がしたそうな日があって。自分は疲れていたから断って背中を向けて寝たら《使えねーな》って言われたことがある』

彼女からされた悲しいエピソードを何度も披露しながらも、
携帯やアルバムに、大切に大切に写真を保存しているじゃないの。
彼女のお母さんに別れさせられたと言っていたけど、
お母さんに直接会って言われたのかと聞いてみると、

『3月31日までに就職先を決めないと別れるって言われて。
それまでに決まらなくて』

何度も聞いた、お別れした日は、4月7日。
決まらなくても、お別れしなかったじゃない?
『最後は喧嘩別れだった』

会ったことも無い彼女の気持ちを、何となく理解できてしまう……
約束した日に約束が守られなかったら
「それでも私の事好きって言える?」とか、思ってしまいそう……
そして、約束の日が過ぎても会い続けていたんだから、
やっぱり彼女自身は、お別れしたくなかったんだろうな……

以前LINEで送られてきた、彼女の手料理の写真は、明太子のパスタだった。
M君はTwitterでよく、明太子のいろいろな料理を、
美味しそうだとかこれが好きだとか言っているあたり、
《明太子》が好きなんだろう。
M君が好きな明太子を使った上で、
豚肉もたっぷり入っていたし、にんにくのスライスや高菜も入っていて、
それ一皿で栄養がきちんととれそうなパスタだった。
とっても愛情が感じられる。
別れる直前に作った料理とは思えないくらい。

『お金がある人が良かったみたいだよ。
自分はずっとお金が無くて、食事代もいつも彼女の方が多く払っていらからね。例えば、2,000円の会計だと、自分が500円で彼女が1,500円払うとかいう感じ』

そりゃあ誰だって、女なら、
お金が無い男よりは、ある男が良いに決まっているじゃん!
同級生の妹だと言っていたから、年下だろう。
いくつ下かは知らないけれど、
年上の彼氏なのに、いつもデート代の負担は自分の方が多かったら、
それは、嫌だとかいうより、悲しいと思う。
彼女にプレゼントとかしたことあるのかな?
愛情はお金では測れないとかいうけど、
やっぱり男の人に高いプレゼントを貰ったら、
それだけ愛が深いという気がしてしまう。
お金を稼ぐ為に仕事を頑張って欲しいと思うし、
頑張らないことに腹も立つだろう。
周りの友達や同僚の《普通のデート》の話など聞いたら、
たまらなかっただろうな……
よく3年半も付き合っていたもんだよ。
お別れしたのはもうアラサーだ。
それでも母親に別れさせられるまで自分から離れなかったんだから、
本当に愛していたんだと思うけど。
逆によく、年下の彼女にずっとそんなことをさせて、
恥ずかしいとか申し訳ないとか、思わずに生きられたもんだよ。
根本的にヒモ体質ってやつなんだろうな……

団子鼻の女性のことも聞いてみた。
「どうして やめて って言ってるのに写真とか送ってくるの?」と。
『これからは正直にいろいろ話そうと思って』
なんて言ってきた。
正直に話すポイントが全然ズレてると思うけど!
卒業した高校も、検索してたまたまわかっただけだし、
まだどこの会社に勤めているのかは、相変わらず話してこない。

「Mじゃなきゃダメなの、とまで言ってくれたのに、
なぜ付き合わなかったの?」
彼女の子供がまだ小学生で、あまり会えなかったからだと言った。
『私は会いたい方なので』

は?
私はいつも会いたがっているのに、
会ってくれようとしないじゃん!

歩きながら話して、自分の車を停めたところまで行った。
本当はいちゃいちゃしたかったけれど、
口臭が気になってしまってから、あまり近くに寄れなかった。
『少しだけなら』と言っていたのに、けっこうゆっくりしてくれて、
それでも帰りには別れを惜しんでくれるような感じで、
手を差し出してきて、なかなか放そうとしなかったのが嬉しかった。

すこしだけ軽いハグをして、お別れした。


帰りは、下道で帰った。

家に着いて、歌ってくれた ゆず の歌を調べてみると
《連呼》という、初期の頃の歌だった。
よくもまぁ、こんなにM君の気持ちにピッタリの歌詞の歌があったもんだよ。
すごくしょっちゅう歌っていそう。。。

会えて嬉しかったけど、ただそれだけではすまない。
やっぱりもやもやしてしまうお月見デートだった。





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