見出し画像

「キツネ石」と「えちご押上ひすい海岸駅」

noteでは、はじめまして。メガナガメです。

YouTubeやニコニコ動画のコメント、いつも楽しく拝見しております。本当にありがとうございます!

さて、先ほど4曲目となる新曲「キツネ石」を無事投稿完了しました!


イラストは1作目からお馴染みの無印かげひとさん。なんと今回は素敵なMVまで作って頂きました!!自分の曲に合わせて映像が動くっていうのは堪らなく嬉しいものですな…

というわけで今回は、拙作「キツネ石」を作ろうと思ったキッカケや、完成までのお話をしてみようかなと思います。宜しければ最後までお付き合いください!

時は2月末。前作「アマハラシ」を投稿し終えたちょうどその頃、僕は3月号の時刻表を読んでいました。3月というのは、鉄道では毎年「ダイヤ改正」が行われる時期で、僕のようなマニアは大抵新しい時刻表を買ってきては、目新しい事を探すのが毎年のルーティンなのです。
マニアでない方でも、今年のダイヤ改正は終電繰り上げが結構話題に上っていたので、何となく終電の時間が早くなるなーと認識されている方も多かったのではないでしょうか。

昨年はコロナの影響で鉄道旅行に殆ど行けなかったので、せっかくなら3月のダイヤ改正のタイミングでどこかに出掛けたいな…曲も書いたことだし、雨晴海岸を見に行くのもいいな…などと思案していたわけですが、路線図を見ていた時、ある文字が目に入りました。

"えちご押上ひすい海岸駅は2021年3月13日開業です"

それは、ダイヤ改正に合わせて新しい駅が出来るよ、という注意書きでした。場所は、新潟県にある糸魚川駅と梶屋敷駅の間。実はこの場所、マニアにとってはある理由から有名でした。それは「デッドセクション(死電区間・無電区間)」というものが存在しているからです。

日本の鉄道は、直流と交流という2種類の方式で電化されていて、首都圏や関西圏などでは直流、九州や東北、そして北陸では交流の電気が電線を流れています。ですから、当然直流と交流の境目が存在するのですが、その区間で双方の電気が混ざってしまうと大変なことになるのは、何となくお分かり頂けると思います。
これを防ぐため、この境目に何も流れていない電線を張った区間を作っているのですが、この電気の流れていない電線が張られた区間を「デッドセクション」と呼ぶのです。だいぶ端折って書いたので、詳しく知りたい方はググってください!

そう、新しい駅が出来る場所が、ちょうどこのデッドセクションの近くだったんです。

この駅、なんと約50年前に糸魚川高校が近くに移転した頃から、開業が待たれていた駅なのだとか。しかし、ここに駅を作ろうにも前述のデットセクションのせいで、長らく実現しませんでした。なぜなら、駅を出てすぐセクションに入ると、電車の速度が遅く、通り抜け出来なくなる可能性があり、仮にセクション内に立ち往生してしまうと、今度は電気が流れていないため、走り出せなくなってしまうからです。

こうした理由から長年開業が見送られて来ましたが、2015年に北陸新幹線が金沢駅まで伸びた時に転機が訪れます。
今回新駅が作られた区間が、JR西日本から、第三セクターの「えちごトキめき鉄道(以下トキ鉄)」へと移管されたのです。すると、使う車両が電車から気動車(ディーゼル燃料で動く車両。ディーゼルカーとも)へと変更されることに。
これは、電車よりも気動車の方がコストが削減出来る、というトキ鉄の判断によるものでしたが、その結果「気動車なら電気使わないし、デッドセクションに関係なく駅を作れるのでは?」という声が挙がり、新駅が開業する大きなキッカケとなったようです。

時刻表を眺めていて偶然見つけたその駅は、俄然僕の興味を引きました。
もし富山にある雨晴海岸へ行くのであれば、新潟県でも富山寄りに位置する糸魚川市に作られる、この駅に立ち寄ってみるのもいいかも…

思い立った僕はすぐに新幹線を予約し「えちご押上ひすい海岸駅」を見に行くことに決めました。ただ、こうも思いました。

「もしこの駅をテーマに曲を書くとしたら、どんな歌詞がいいのかな…」

今まで作ってきた3曲というのは、自分が旅する中で印象的な出来事を取り扱って来たのですが、今回は新しく出来る駅についてなので、いかんせん知識不足。糸魚川駅には何度か訪れたことがありますが、乗り換えついでにお土産を買ったり、食事をした程度。ただ、何となく覚えている事がありました。それは、新駅の駅名にもなっている「翡翠(ひすい)」が名産品であるということ。

試しに翡翠について調べてみたところ、糸魚川で採れる翡翠はとても硬いのが特徴(ジェダイトと呼ばれている)とか、原石を削って、さらに何度も磨いて宝石特有のあのツヤを出している事、とかが分かってきました。
また、糸魚川市のひすい海岸では、山奥で砕けた翡翠の原石が、川から海伝いに流れてきて、運が良ければ浜辺で文字通り翡翠を拾えるらしいとのこと。そんな時、とあるワードが目につきました。

それが「キツネ石」でした。

キツネ石というのは、言ってしまえば翡翠に色や形がよく似た偽物のこと。キツネ石という名前の石があるのではなく、緑泥片岩や石灰岩、ロディン岩などを纏めてそう呼ぶのだそうですが…これってちょっと面白いのでは?と思ったんですね。

だって、キツネ石からしてみれば、人間の都合で勝手に偽物扱いされてるわけです。もし口がついてたら「おい、オレは翡翠の偽物なんかじゃねえ。ロディン岩様だ!お前の生まれる何百年も前の時代からあるんだぞ」くらいは言ってくるんじゃないでしょうか。

…とまあこの辺りから、徐々に歌詞の着想を広げていったワケです。あまり、アレコレ解説するのは興ざめすると思うので、細かい部分は皆様のご想像にお任せします。と言いつつ、かなり具体的な歌詞なんで、そんなに隠れてるものも無いんですけどね。

いかがでしたか。なるべく短く纏めようと頑張ったのですが、結局長くなってしまいました。そんな長い文章をここまで読んで頂いたあなたとは、とても仲良くなれる気がします。仲良くしましょう(?)

それでは皆様、また次の駅でお会いしましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?