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息抜きで書いた、1話モノや日常
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窓の外から下校中の笑い声が聞こえる 部屋の中の静寂と、その向こう側の笑い声の間にある窓が、現実との隙間に大きな隔たりとなって、見える様で見えない、聞こえる様で聞こえない今を打ち消していた 「もう夕方…。」 自分の声を聞いたのは、3日ぶりだった 4日ぶりだったかもしれない あの窓を飛び越えて、世界と繋がる事が出来るスマートフォンを発明した人は、果たして善人だろうか?悪人だろうか? 悪人の手下が、新しい知らせがあると手を挙げている 唯一の現実 そこにしたためられた

祖母とおじちゃん

田舎の祖母は、離婚していて祖父と一緒には暮らしていなかった。 幼い私は「田舎には、おばあちゃんの家と、おじいちゃんの家がある。」とだけ思っていて、それが当たり前なんだと思っていた。 物心ついた時には、祖母の家に行くと私達姉弟には“おじちゃん”という存在の人がいて、一般的に祖父がしてくれるであろうことは全て“おじちゃん”がしてくれた。 遊びに行った時にプールに行きたければおじちゃんが車で乗せて行ってくれたし、お正月のお年玉はおじちゃんが誰よりも高額くれていた。 基本的にかな