おはようモーニング

おはようモーニング

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初恋至上主義

いつも居心地が悪かった。愛も恋も、きみの声も永遠に聞こえない。誰かのために空いている空席に花束を持って座ってみる。花が枯れる瞬間が愛おしく、痛みさえも温かかった。 きみもわたしも段々誰かを忘れていく。疲れているし、わからない。知らないところで勝手に穴が空いていた。曖昧で脆くなっていくことに、わたしはいつも気が付かないふりをする。 懐かしい匂いに喉の奥が締め付けられる音がした。誰かに聞かれないように、気が付かれないように、ばちばちとまばたきをすることで遮断し続けている。

    • 5番目の季節

      土曜日はしんだふりをする。ばらばらと落ちてくる善意に当たらない様に、当たっても痛くないように、そっと、この世界から自分の居場所をなくそうと勘違いをしてみる。 いつか、いつの日か、って真っ白な未来に一縷の望みを託して朝を迎える。そう期待することで心が救われる部分もあるし、傷口から光が漏れるくらいには、まだまだ図太いみたいです。 勝手に儚さを見出して、つま先から頭頂までどっぷりと浸かって、満足して、乾いて、そしてまた触れてしまう。 彼のいない舞台を観たとき、わたしは一体どん

      • 太陽が坂道を昇る頃

        岩橋玄樹くんは時に、憂いを帯びた表情をする。前髪にかかって隠れてしまう目に強い意志と少しの弱さを感じ取ってしまう。そう感じるのは私だけかもしれないし、彼にとっては不本意かもしれない。彼の吸い込まれそうな目の奥に入り込みたいし、決してそうはさせまいとする彼の視線に釘付けになる。彼の佇まいに心が揺れるのと同時に、一瞬の夢と一瞬の恐怖をみる。 彼のアイドルとしての感覚が大好きだ。 私が好きなアイドル像に岩橋くんがピッタリとハマった訳ではなく、彼自身が思い描くアイドル像に私が(勝