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「変化できる街づくり、人生はDIY地域活性化を起こす」玉井香織さん

ひとりひとりの話しをしっかりと聞きながら人と人を繋ぐことで、空き家・空き店舗ゼロの街づくりの活動をされている玉井さんにお話しを伺いました。

プロフィール出身地:東京都
 品川活動地域:東京都 品川
経歴:DIYアドバイザーとしてNHKの番組に4年間出演。その間にも、収納アドバイザーの資格を取得し住まいのお手入れ方法についてを各地で講演を行った。現在の職業及び活動:現在は北品川にあるハレルヤ工房を拠点に、「再生・循環・活かす」をテーマにリメイク・リノベーションを行い、書籍・雑誌に掲載している。 空き家物件/古民家再生で室内コーディネート・ロゴデザイン等を手がける。 「東京で一番小さな古民家ホテル/Bamba Hotel」「かんたんDIY でおしゃれ収納」 実業之日本社
座右の銘:必要必然最良の出来事

記者:本日はよろしくお願い致します。

玉井香織さん(以下 玉井,敬称略):はい。よろしくお願いいたします。

記者:どのような夢やビジョンを持っておられますか?

玉井:品川を誰もが最初から最期までいられる街にしたいんです。
この街自体の循環システムづくり、この街で生まれてこの街で死ねる。
私自身は、この街で一生を終えられる。どこかの養老施設に入らなくても、この街で一生終えられる。
お年寄りになったら引退とかじゃなくて、働いて収入を得て自立自活できる街にしたいと考えています。
それこそDIY(Do it yourselfの略。「自分自身でやる」の意。)的な考え方で取り組んでいます。

記者:その夢を具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?

玉井:私1人じゃ出来ないので色んな目標を持った人・多種多様な分野や夢を掲げている人・あとは幅広い年齢層の人達と繋がっていく。先ずはそんな人と人が繋がりが大切だと思うんです。そして各世代の人毎に悩みやvisionも違うからvisionを聞きながら統括して、私自身の「こうゆう街にしたい」を掲げながら、それとみんなの「こうゆう街ができたらいいな」が一つに実現できる街づくりを徐々にしています。

記者:どの様な事を実際に計画しておられますか?

玉井:空き家・空き店舗を見つけて、中に入る人を紹介して、その空間を魅了的にする事で街を活性化させています。そうした空間に流れた人の中に、宿業をしていて新しく古民家の宿を増やされました。他にも色んな方がおられていつもその方々同士で意見交換をしています。例えばコーディネートが好きな人ディレクションが好きな人、スポーツで街をにぎあわせたい人が居たらその人達が繋がって実現できると思うんです。今後やりたい事として、民生委員をしている事もあり、子供とかお年寄り近所の情報とその人達のお悩みとかも把握しつつもっと気軽に行政と連携できる仕組みをつくりたいと思っています。

記者:その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って活動をしておられますか?

玉井:地元の不動産屋さんに週一で物件紹介の担当で勤務しているので地域の人々からも知られていて、空き家を持っている大家さんと空き物件を探している人とを繋ぎやすいんですよね。ですから、それぞれのニーズをよく聞いて把握することができるんです。
しかも、ただの空き部屋を紹介するのではなくて、大家さんには「こうゆう人を入れたらメリットになりますよ」とか、大家さんの好みに合わせて「こうゆう感じの人が入ればすごくいい感じになっていきますよ」と提案もしています。
私の基本的な考えとして『家と人はリンクしている』ので、価値観が違う人が入ると家が元気がなくなっちゃうので、家と人をマッチングさせることをやってます。他に、家の内装で古いものを見立てて良い感じにしていく作業をしています。

記者:色んな人と繋がっていくと言うのはどんなきっかけで生まれたのですか?

玉井:実家がお寺だったので色んな方がよく来られました。
お寺には様々な方が世代の悩みを持った人が来られていたからでしょうか、価値観も人によって違うんだなと気づかされました。
宗教で言えばこれは善悪と言うのがあるんですけど、一概に善悪とは言い切れないし、自分が良かれと思ってもダメな時はダメ。それで苦しんでいる人いてその苦しみを聞いてあげる人がいる。そうゆうことを小さい頃から見てきててだから、まずは人の話を聞いてみなくちゃわからない。自分の主張よりも人の話を聞くことって思っています。お悩み事とか話したい人がお寺に来て、何かを出したい人がいる。独り言で壁に向かって話しても気分は軽くはならない、人に話して受け止めてもらう事、聞くって大切なんだなって、そこから信頼関係生まれる。
大家さんとも先ずじっくり話を聞いて、それから「ところであなたはどうなの?」って聞かれてから自分の話をする方がなんかスムーズに上手くいったりとかするんですが、それは小さい頃の環境がベースになってて、今の私がやっている人と人を繋ぐ活動の元になっていると思います。

人と人って上手いタイミングで信頼関係もってすればいい感じに好転していく。
捉え方とかも、その時の一言やシチュエーションによってすごくマイナスなイメージになったり、プラスなイメージになったり、受け取り側によって異なります。
それは夫婦喧嘩にしても、親子のケンカにしてもいつもの言葉で同じような解釈と同じ様なパターンに陥りがちですけども、第三者が間に入って話を聞いて「こうなんじゃない?」とか違う解釈や言葉を投入すると切り替えられる。家庭の事だとそこまで細かい微細なところまで介入は出来ないんですけど、雰囲気はわかって徐々に変化できるみたいな。
例えばカフェに居て、別の人が入って来るとフワッと雰囲気が変わるとか、ディスカッションの時に違う意見の人がいると違う雰囲気になったりして、そこに引っ張られていい雰囲気になったりとかするじゃないですか。
人と人との交流を増やしていきたいし、環境が影響してくるし、人が集まってるところに影響がある、1人だとそんな事にならないですしね。

記者:どのような発見や出会いがあったのですか?

玉井:小さい時は産まれた地元の街の環境を意識はしてない状態で、この地元の物作りで循環させて見立てて古いものでも活かせますよって言うアイディアを自分側から一方的に発信していたんですが、だんだん物だけではなく人に意識が向いたんです。
どんなに街を作っていっても人と街とのギャップがあるじゃないですか、人も自立・自活していく街を使いこなす人がメインの循環する街をつくれば発展するし
物もそうですよね。長年使う中でちゃんとその物の使い方わかって手入れをして使いこめばその物も生き生きすると思います。

物だけじゃなく人も発信できる様な街づくり

玉井:なんとなくみんな諦めちゃっている様な気がするんです。もう歳だからとか女性だからとか時間がないだからとか何かの言い訳とかあるんですけど、その人の存在だけで有意義だし、何か必ず有意義なものを持ってるって思うんです。

記者:物ではなく人の繋がりに意識が向くようになった背景には、何があったと思われますか?

玉井:綺麗なもの、近代的なもの、整いすぎているものをみて緊張があったのかもしれません。
なのでそういう緊張をリラックスしつつ住みやすくてテンションが上がるような、風通しの良い活性化が起こる街っていうのがいいですよね。
先を見据えた感じで「こうゆう風にできますよ」って変化できる街づくりをしたいと思っています。何年後にはこうしたらとか柔軟な発想とか大事にしたいです。
お客さんから「空間をもう少しこうすればいいのに」って意見もらうということは、お客さんが受け身じゃなくて能動的になってる証拠で、そこから活性化になると思うんですよね。
整い過ぎると受け身になりやすいし、つい誰もがそこに自分を合わせようと思うんですけど、古いものや不揃いなものって抜け感があるじゃないですか、そうすると「私だったらこうするな」とかっていうのが出て来ると思うんですよね。 物を通して人がみえてきて、ものを使うのは人なので、もの中心ではなく人が中心になるとどんな時でも柔軟に変化できる街にできるからと思っています。


読者へのメッセージ

若ければ若いほど、5感をフルに使ってください。
幸せとか、楽しいとか、聞こえて来る音に幸せとか、匂いに幸せとか、この味に幸せとか、この触る感覚が幸せとか、美しいとかどんどん体験体感してほしい。若ければ若いほど敏感なのでその時に感じるすごくいい気持ちを入れてほしい。嫌な気持ちとかじゃなくて。
そうすると、発想も豊かになるし心も豊かになるし、思い出せる引き出し作っておけばいいですよね。

記者:玉井さんの人との繋がりの秘密がわかりました。本日はどうもありがとうございました。

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玉井さんについての詳細情報についてはこちら
↓↓↓

https://www.haleluya.jp/

編集後記
インタビューを担当した、高橋です。
玉井さんもそうですが“玉井さんがDIY された空間は懐かしいおばあちゃんの家を思い出させられる時間でした。玉井さんの今後の益々のご活躍を応援しております。
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この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。

https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36



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