令嬢改心3-3 殿下の愛人(?) がやって来ました。
その日は、近づいてきた夜会に備えての準備を行なっていた。
場所は一階の大広間。私は黙々と夜会準備に関する資料を目の前の金髪の青年に説明する役目を果たしている。
「まあ、服装はこれでいいとしてだ。当日の警備なんだが……」
「警備の事なら兄……じゃない、ドミニク百人隊長が詳しいですよ」
ちなみにドミニクとは、我が兄の名前である。
「ふうん。じゃあ後でドミニク隊長に聞いておくか。献立はよし、式次第も問題なしと。後は、入城の順番だよな……はあ、しかしヴィオレットは毎回こんな面倒