見出し画像

#読書感想文 長谷川町子『いじわるばあさん』

長谷川町子の『いじわるばあさん』全4巻を読んだ。朝日文庫から、1995年頃に出版された漫画である。

漫画の『サザエさん』を読み、原作とアニメーションのギャップに驚いた。そして、先日、長谷川町子美術館に行き、いじわるばあさんのことを思い出した。

青島幸男が演じていたキャラクターぐらいにしか認識していなかったが、面白そうだと思って、一気読みをした。驚いた。

いじわるばあさんは、カジュアルに軽犯罪を重ねていくので、今映像化はできないだろう。残念だが仕方あるまい。

時事ネタも、いくつかあった。

『いじわるばあさん』4巻 p.102
『いじわるばあさん』4巻 p.5

松本清張が出てきたり、ソ連大使館が出てきたりと、時代を感じさせてくれる。

『いじわるばあさん』を読んでいると、女性に対する幻想など、いい意味で吹っ飛ぶ。長谷川町子の作家性というものは、本当に稀有なものなのだと知ることができた。さくらももことはまた別の観点がある。それは生活者であり、政治的な観点があるからなのかもしれない。もちろん、それは生まれた時代による影響も大きいだろう。

この記事が参加している募集

読書感想文

チップをいただけたら、さらに頑張れそうな気がします(笑)とはいえ、読んでいただけるだけで、ありがたいです。またのご来店をお待ちしております!