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映画『キング・オブ・シーヴズ』(2018)の感想

ジェームズ・マーシュ監督の映画『キング・オブ・シーヴズ』(2018)を映画館で観てきた。

和訳すると『泥棒の王様』といったタイトルになるのだろうか。

とにかく、私はマイケル・ケインに弱い。

マイケル・ケインが出ていれば名作だと思ってしまうぐらいに弱い。

本編は予告編ほどは面白くなかったのだが、じじいになっても、男はパワーゲーム、マウントの取り合いに明け暮れる、というわかりやすい展開であった。

そして、強盗という仕事は、とにもかくにも面倒くさい。準備や段取りの苦労を見ていると、普通に働いたほうがいいな、と思ってしまう。

井筒和幸監督の『黄金を抱いて翔べ』(2012)では、金を運ぶシーンの役者さんたちの腕や肩が下がっていて、すごく重そうに見えた。泥棒とは肉体労働(重労働)であることが、よくわかるシーンだったことを思い出した。

終盤で、おじいさんたちの野蛮さと狂気がいい塩梅で抜け、チャーミングさを感じられる、後味のよい映画だった。


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