今年読了した洋書のリストと簡単なあらすじ・感想をまとめます。

17冊（正確にはもう少し多いですが、シリーズものを1とカウントしています）あります。各本のタイトルを目次項目にしていますので、気になる本があるかどうか、目次を見ていただくとわかりやすいかもしれません！

細かく書きたいことが決まったら、この中からいくつかピックアップしてレビュー記事にもしていく予定です。

The Ickabog / J.K.Rowling

◉ジャンル　児童小説、ファンタジー
◉邦訳あり
◉J.K. ローリングが、ハリポタ後初めて出した子供向けの小説。架空の国で恐れられている伝説の生き物・Ickabogがテーマになっています。

Grimm's Fairy Tales (Puffin Classics)

◉ジャンル　児童向け童話、ファンタジー
◉有名なグリム童話がまとめられた短編集。ヘンゼルとグレーテルなどの大体8ページくらいの短い物語を、ざっと50作品ほど読むことができます。子供向けなので、暴力的なシーンはほぼありません。

Three Daughters of Eve / Elif Shafak

◉ジャンル　純文学
◉邦訳なし
◉トルコ人作家エリフ・シャファクの書いた小説。トルコ・イスタンブールとイギリス・オックスフォードを舞台に、三人のイスラム教徒の女性たちの葛藤が描かれます。

Eleanor Oliphant Is Completely Fine / Gail Honeyman

◉ジャンル　現代小説
◉邦訳あり
◉2017年コスタ賞受賞作品
◉友達も家族もいない、同僚にも嫌われているけど「私は大丈夫」(Completely Fine）なエレノアが、ある小さな事件をきっかけに少しずつ変化していく。スコットランドが舞台なので、スコットランドならではの英語や物も登場します。

Winnie-the-Pooh / A.A. Milne (Audiobook performed by Peter Dennis)

◉ジャンル　子供向け小説、挿絵付き本
◉オーディオブック
◉邦訳あり
◉少年・クリストファーロビンとプー、たくさんの動物たちとの交流を描いた名作。ユーモアたっぷりの言い回しが楽しいです。オーディオブックなら
ディズニー版とは少し違う、プーの素朴な歌を聞くことができますよ。

Eighty Days: Nellie Bly and Elizabeth Bisland's History-Making Race Around the World / Matthew Goodman

◉ジャンル　ノンフィクション
◉NHKの「歴史秘話ヒストリア」で特集された
◉邦訳あり
◉1889年の11月から90年1月にかけて、二人のアメリカ人女性記者がそれぞれ東西逆方向に出発した。どちらが早く世界を一周してニューヨークに戻って来られるのかを競った実話をテーマにしている。この世界一周レースは、その何年か前に発表されたジュール・ベルヌのフィクション「80日間世界一周」を元に企画されたそうです。二人が旅した当時の世界を、旅するように読めるのが魅力。

The Friend / Sigrid Nunez

◉ジャンル　純文学
◉邦訳あり
◉全米図書賞受賞作品
◉自殺した友人の犬を引き取った女性作家が、その友人との思い出、哀しむ犬の様子、そのほかいろんなことを、思うがままに書き綴る回想録のような小説。

The Curious Incident of the Dog in the Night-Time / Mark Haddon

◉ジャンル　推理小説
◉コスタ賞、コモンウェルス作家賞、ガーディアン賞など受賞
◉ロンドンのナショナル・シアターなどで演劇化。日本公演では、V6の森田剛が主役を演じていた
◉邦訳あり
◉数学や物理において類稀な才能を持つクリストファーは、人と関わることが苦手。ある日、近所の家の犬が庭仕事用のフォークで刺されて死んでいるのを発見し、クリストファーは捜査に乗り出す。

10 Minutes 38 Seconds in this Strange World / Elif Shafak

◉ジャンル　純文学
◉ブッカー賞ノミネート作品
◉邦訳あり
◉イスタンブールの路地裏のゴミ箱で、一人の娼婦・レイラが息絶えようとしていた。心臓が止まってからも意識はしばらく続いている。その10分38秒の間、走馬灯のように、レイラはいろんなことを思い出す。自分の生まれた家族のこと、大切な五人の友人のこと、最愛の人との時間..。

The Saga of Darren Shan #1-4 / Darren Shan

◉ジャンル　児童小説、ファンタジー　
◉邦訳あり
◉好奇心からとても奇妙な夜のサーカスを訪れた少年・ダレン・シャンは、あることをきっかけに半ヴァンパイアとしての人生を歩むことになる。物語の主人公と作家自身の名前が同じという構図も面白い。全12巻で、私が読んだのはまだ4巻までです。

Tom's Midnight Garden / Philipa Pearce

◉ジャンル　子供向け小説、ファンタジー
◉カーネギー賞受賞
◉邦訳あり
◉弟が麻疹にかかっため親戚に預けられ、隔離生活を強いられる少年トム。体力がありあまって夜のアパートを歩き回っていると、そこにあるはずのない美しい庭園を見つける。

Fantastic Beasts and Where to Find Them / Newt Scamander (J.K. Rowling)

◉ジャンル　児童向け、ファンタジー、図鑑
◉Kindle版は絵が動く仕様
◉邦訳あり(絵が動くKindle in Motion版は洋書のみ。）
◉ハリーポッターの世界での動物学者・ニュート・スキャマンダーが書いたという設定の魔法動物図鑑。2022年4月に3作目が公開予定の映画ファンタスティック・ビーストシリーズに登場する多くの魔法動物たちの詳細を、図鑑的な感覚で、イラストつきで楽しめる。

Harry Potter: A History of Magic / British Library

◉ジャンル　博物館展示図録
◉邦訳あり
◉大英図書館が企画した展示「ハリー・ポッターと魔法の歴史」の図録。日本では2022年3月まで東京ステーションギャラリーで開催中です。日本語版の図録は展示で買ったほうが断然安いので注意。

この展示に興味のある方はこちらの記事もどうぞ・・・

Magpie Murders (Susan Ryeland #1) / Anthony Horowitz

◉ジャンル　推理小説
◉「このミステリーがすごい！」など、英国人作家にして日本の推理小説の各賞を軒並み受賞している人気推理小説家の代表作。
◉邦訳あり
◉1955年のイギリス。あるお屋敷の家政婦が死亡する。独特の二部構成と、アガサ・クリスティーをオマージュした細部が面白い。かなり長いので、日本語版では上下巻に分かれて出版されています。

Normal People / Sally Rooney

◉ジャンル　純文学、ラブストーリー
◉ コスタ賞など受賞多数。BBCとHuluの共同でドラマ化もされている。
◉邦訳なし
◉現代アイルランドを舞台に、ティーンエイジャーの男女二人の複雑な恋愛を描く。かなり親密なシーンも出てきますが、にもかかわらずなかなかうまくいかない二人の関係性が印象的でした。

The Island of Missing Trees / Elif Shafak

◉ジャンル　純文学、大人向けファンタジー
◉コスタ賞ノミネート中
◉邦訳なし
◉キプロスの街・ニコシアと、イギリスが舞台の作品。ニコシアからイギリスへ移ったトルコ人とギリシャ人夫婦の物語が、それを見守るイチヂクの木の視点で語られる。

この本については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

Piranesi / Susanna Clarke

◉ジャンル 大人向けファンタジー
◉女性小説賞受賞作品
◉邦訳なし
◉部屋と廊下が無限に続く、広大な家。その中には雲も風も波も雨も存在する。そこに、主人公ピラネージは住んでいる。彼が確認できる限り、この世界に存在する人間は彼の他に一人だけ。ピラネージは彼のことをOtherと呼んでいる。

基本情報と簡単なあらすじをまとめるだけで結構な長さになってしまいました。2021年に読了した本はこのくらいです。古典的名作や何年も前に出版された有名作品も多いですが、ご興味のある本があれば嬉しいです。

お読みいただきありがとうございました、2022年もよろしくお願いいたします。