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#37 ロンドンでは列を作ってちゃんと並べ! バッキンガム宮殿からウエストミンスター寺院へ  30代からの英国語学留学記 2018年3月03日その3

本来の目的地であるバッキンガム宮殿へ徒歩で向かう。

道路が露骨に広くなり、それらしき建造物やら街路樹が多く見受けられる。日本の皇居前と雰囲気がかなり似通っている。
予想通り大勢の人、人、人。警備の警官や兵士と観光客が入り乱れている人の海。

そして飛び交う様々な国の言語。特に日本語がやたら耳に入ってくる。異国で突如聞こえる母国語は妙に印象に残る。

バッキンガム宮殿へ至る広い道路

肝心のバッキンガム宮殿であるが
「これがあのバッキンガム宮殿か!凄い!」という小学生の日記のような感想以外、特にこれといった感情は湧かなかった。
英連邦の臣民ではないので、特段英国王室に強烈な思い入れがある訳ではないからだ。

だって近くまでいけないんだもの!
特にこれと言ったイベント、儀式もなく、ただ遠くから宮殿を眺める以外、何もできなかった。
こればかりは仕方ないね。

ただバッキンガム宮殿という超著名な場所を(遠くからでも)実際に目の当たりにした、という経験は自分の人生で大いに肥やしとなるであろう。
それだけで満足。


バッキンガム宮殿。フェンスの前に人だかり。



次に向かうはウエストミンスター寺院(Westminster Abbey)。先ほど偶然見つけて尋ねたカソリックの大聖堂(Westminster Cathedral)とは似て非なる場所。
凄く紛らわしい。

ビートルズのAbbey Roadとここ以外でAbbeyという単語を僕は聞いたことがない(abbot(男性)または abbess(女性)が管理する大規模な修道院という意味らしい)
余談であるがAbbey RoadとWestminster Abbeyは距離的にかなり離れている。

このウエストミンスター寺院は1000年近い歴史を誇る歴代英国王室と関りが非常に深い寺院。
単なる歴史的建造物ではなく王室行事は勿論のこと、英連邦関係の記念式典にも現役で使われている格調高い場所である。
仲には王室関係者に限らず英国に多大なる貢献をした偉人たちが埋葬されている所でもある。
寺院(Abbey)という名前ではあるが、キリスト教(英国国教会)色というよりは、英国(イングランド)王室色の強い場所、という印象を受ける。


バッキンガム宮殿からそこそこ距離はあり、公共交通機関を使ってもよかったのだが、せっかくの初ロンドンなので観光もかねて徒歩で向かう。


道中は王室関連の建造物、銅像、モニュメント類、広い公園ばかりであり、商業施設は皆無。
東京の神宮外苑や九段下、霞が関周辺と極めて似通っている。


いかにもなモニュメント

折角なのでセントジェームスパークなる公園内をつっきて寺院へ向かう。

普段は観光客やロンドンっ子の憩いの場所らしいが前日の雪がかなり積もっているため、わざわざ公園内を歩く人はまばら。
後で調べたら、園内には大きめの池があり、多くの水鳥やリスが住んでいる素敵な所らしいが、雪と寒さ故に生き物の姿は全く見られず。残念。

セントジェームスパーク 雪の影響で路が悪い。


15分程度で無事ウエストミンスター寺院へ到着。
-2度と氷点下で寒いにも関わらず、結構な列が入口から伸びている。
係員が各所に配置され、整列業務を行っているが、この列がかなり複雑な経路であり、一体どの程度待てば中に入れるのか見当もつかない。

オックスフォードのクライストチャーチコリッジへ入場する際も思ったのだが、英国人は整列にかなり拘りがあるようだ。
英国英語で並ぶための列をqueue(キュー)と言い、動詞でも名詞でも使える。
因みに割り込みはJump the Queueと言い、英国で最も嫌われる迷惑行為の一つで、喧嘩の原因になるらしい。

少しでも列が崩れると何処からともなく係員がやってきて"queue here please!",”Do NOT jump the Queue”と結構強い口調で注意をし、キチンと整列をさせる。

ロンドンの一流世界遺産観光地だけあり、世界各国の観光客が多いため、順番待ち文化がない国の人々は結構頻繁に列を崩したり割り込みをしかける不届き者も少なからずいるため、日本人的にはこの種の整列をキチンと指導してくれるのは結構有難い。

油断しているとすぐ列がぐちゃぐちゃになり、どさくさ紛れて割り込みしかける奴が結構いるんだよ、本当腹立つ。


30分近く待ってやっと入場。チケットは22ポンド、日本円にして約3200円(注:2018年3月時点)と非常に高くてちょっと吃驚。これが世界遺産パワーか。

オーディオガイドが無料で貸し出しだったため、見栄を張って英語音声を選ぶも、3割くらいしか聞き取れず。
根本的に僕の英語聞き取り能力がない事実を改めて気づかされて落ち込む。

だが肝心のウエストミンスター寺院そのものは非常に素晴らしかった。

今までの30年の人生で訪れたことがある歴史的建造物の中で断トツのトップ。

(元を取ろうという貧乏性が出たのもあるが)あまりに素晴らしすぎて時間を忘れ、気が付けば2時間近くも滞在してしまったくらいである。

1000年近く前の建造物や壁画が殆ど完全な状態で残っているのは純粋に凄いし、ただ古いだけではなく、贅を尽くした力強う装飾が美しい。

テーマパークでは絶対に再現できない、これぞ真に歴史ある、リアルなファンタジー世界に迷い込めたのは、スーファミのファンタジーRPGに小中学生の頃にドはまりしていた自分にとっては、極めて貴重な経験であった。

超簡潔で俗っぽい例えだが、昔のRPGで終盤で最強武器が手に入る神殿、もしくはラストダンジョンのような所なのである。

これが何らかの行事の際には現役で使われるのだから本当に凄い。単なる遺構ではないのだ。

院内は写真撮影完全禁止のため写真を一切撮れなかったのが残念だが、撮影OKであれば誰しも写真を撮りまくってしまうため、人の流れが止まり院内は大混乱になることが容易に想像つくのと、死者を祀る場所でもあるため、この処置は仕方がない


Westminster Abbeyの入り口


なお、王室関係者以外の歴史的・文化的偉人の墓がまとめて埋葬されているコーナーがあり、ニュートンを筆頭に世界的に有名な偉人ラッシュばかりで改めてこの国の人的資源の豊富さに気づかされる。

特に印象に残ったのはオスカーワイルドの墓。
妙にポップというか、サイケ全盛期のレコードジャケットみたいな装飾とフォントで祀られていたのが非常に印象的だった。

このような王室所縁の荘厳な公共の場所でも、各人のパーソナリティに合わせた表現方法を出来るのが、このイギリスの奥深さなのだろう。





その後、近辺にあるビッグベンを見ようと思ったのだが
残念なことに修理中
痛々しいまでに足場に囲まれたビッグベンは何とも物悲しい。

ウエストミンスター寺院で予想以上に時間を使いすぎてしまったのと、寒すぎて遠くまで足を運ぶ余裕がなかったので、観光地巡りは今日はこれで切り上げロンドンの繁華街へ向かうことにした。



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