陽のあたる場所で生きていたい

陽のあたる場所で生きていたい
ずっとそう思いながら
日影の中を歩いていた
自分を責めながら
私じゃ駄目だと思いながら
「他人なんか何もしてくれない
最後は家族」
そう言われ続けて育った
そうなんだと思い込んでいた
ひどいめにあわされていた家族より
他人はもっとひどいと思っていた
私が生きていていい場所なんて
この世には無かった
そんな時も私は
陽のあたる場所で生きていたい
強く強く思い続けていた
何故そんなふうに思っていたのか
私にも分からない
ただ此処は本当は違う
私はこんなふうになるために
生きてきたんじゃない
そう思っていた
でも今は日影で
生きてきた自分も
大切にしたい
失敗だらけで
バツばっかりで
粗末にされ続けた私を
せめて私だけは
抱きしめてあげたい
もう大丈夫だよと
言ってあげたい
日影にいる私が
顔をあげて
初めて私の瞳をジッと見て
両手を広げてくれた

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