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紅のスープ

この時期になると見かける真っ赤なビーツ。
日本ではそんなにメジャーな野菜ではありませんが、フランスではマルシェに行くと必ずと言っていいほど焼き芋のように甘く丸焼きにされたビーツが売っています。それを、皮を剥いてからサイの目に切ってザクロやその他の野菜などとサラダにして頂きます。その場合はビネグレットソースなどのシンプルなドレッシングがとても合います。

そんなビーツですが日本では生の状態で少し小ぶりなものが時たま野菜売り場に並んでいるところを見つけると買い求め目に鮮やかなポタージュスープに仕上げます。
今回はビーツをお料理したことがない方にも簡単なレシピをご紹介したいと思います。

<ビーツ>バレンシアオレンジくらいの大きさのもの1個
皮を剥いて厚さ5mmくらいのいちょう切りにしておきます。

<玉ねぎ>中一個
これも厚さ5mmくらいの薄切りに。

<カツオの一番出汁>200ccくらいでしょうか。
お好きな濃度に合わせて加減してください。
※洋風の味にしたい方はチキンのスープストックに変えて。
※ベジタリアンの方は野菜のスープストックに変えて。
ベジタリアンの方用と洋風のものにしたい場合はセロリなどの香味野菜も合わせて入れるとより一層美味しく仕上がります。

<塩>少々
<バターまたは油>お好みで5〜10gほど

材料はたったのこれだけです。

作り方も本当に簡単です。

先ず、玉ねぎと香味野菜を使いたい方は旨味を引き出すためのお塩をひとつまみと、一緒にバターかお好きな油(質が良い新しい油をお勧めいたします)で焦げないように厚手の鍋でしんなりするまで炒めます。

玉ねぎが甘く透き通った状態になったらビーツを入れ、表面に軽く火が通るくらいに炒めます。<ここで注意したいのは玉ねぎもビーツも絶対に焦がさないように!>
表面に軽く火が入ったらお出汁かスープを野菜がひたひたになるくらいに入れます。

そのまま中弱火でコトコトとビーツが力を入れなくてもすんなり橋が通るくらいまで煮ます。(カツオ出汁は強く沸騰させると風味が飛ぶので気をつけて。)水分が無くなってきたらお出汁かスープがお湯をさしてください。ここで入れすぎないようにしてください。

鍋の中のもの全てに火が通ったら粗熱が取れるまでそのままにします。

粗熱が取れたらある方はハンドブレンダーでポタージュ状になるまで撹拌します。ない方はポタージュにするには少し大変ですがフォークなどで潰し、シノワなどの濾し器で濾しても作れます。

上手にポタージュ状になったら鍋に戻し、お好きな塩加減に。

ポタージュも荒いものでも滑らかなものでも美味しいです。

カツオ出汁を使ったものはお年を召した方でもしつこくなく栄養価の高いビーツを美味しくいただくことができます。

ちなみに、ビーツには”カリウム”や”鉄””葉酸”などが豊富に含まれていて、中でもカリウムはナトリウムを排出して血圧を下げる作用があったり、鉄は酸素を全身に供給する働きがあるそうですので梅雨寒のゆっくり冷えた身体や鉄分が不足している方などにも、とても良い食べ物だと思います。
赤い色は食欲を増進したり、元気を与えてくれる色ですのでそれもありがたい食材ですね。

しばらくは、まな板が紅くなってしまいますがトライしてみてください。

Bon appétit !

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