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エンヤは爽やか


何をいきなり韻を踏んでいるのだろう。
表題で。

私は現在26歳だ。
エンヤの大ヒット曲である「Orinoco Flow」「Only time」にピッタリハマる世代ではない。

親が好きだったのだ。
「Amaranthine」と同時期に出されたクリスマス曲を集めたアルバムはリアルタイムだったと思う。「アーマーランタイン」のサビだけマネして歌う&お気に入りの楽しいクリスマスソングは自分でもリピして聴くといった小学生だった。

大きくになるにつれて、たまーに思い出して聞き返し「やっぱり歌上手いなぁー」と思う程度だった。

声やハモリ、後ろのストリングの綺麗さ、十分な響きを持ったエコー。
いわゆるヒーリングミュージック、アイルランドといった神秘的で美しい癒し系音楽に分類されることが多いだろう。
私もそう思っていた。

現在、通勤電車の往復3時間、テレワーク中
何故かひたすら聴いている。
え、私、天に召されたいのかw
音楽に刺激や感情が揺さぶられるかなんて求めてない。今の私は。

イヤホン、Bluetoothスピーカー、所謂iPhoneのマイクじゃない環境で聴くと新しい発見があった。

歌専門じゃないので詳しいことは言えないのだが、喉とか腹筋、肺活量で秀でてるタイプではないと思う。
息と音楽を流して歌うこと、アルファベットの母音を発音するときに、口の中でとても綺麗で美しい響きを作って、音と音を繋げている気がした。

あと、Wikipedia情報だと修道院付属の寄宿舎学校で音楽は勿論、ラテン語とかも勉強してたらしい。
世代が違うとしても、現代を生きる中で、修道院付属学校に通うことが選択肢にあるという環境が、なるべくしてエンヤの作風が生んだ気がする…。

今回1番発見だなと思ったのは、表現が爽やかなのだ。スローテンポな曲でも、流れがある。

彼女の歌は勿論、余計なビブラートやリットは一切なく、心地よい流れ、あるいはクリアな大気の中で、揺れやニュアンスを作っていく。
また、爽やかさをプラスしているのはストリングスだ。
正直打ち込み?と思う曲もあるが
ただ弱拍、強拍だけではなく、一曲の中でもその強さの差や、深みを変えたり…。

歌と同様、バックの音のニュアンスが細かいし、バリエーションが多様。
彼女の音楽のクオリティは、クラシック並みに、細部のニュアンスにこだわっているからこそ、成り立つような気がする。

しかも、エンヤ自身であの声ほぼ全部重ねているらしいよ…。
ハモリ能力の高さと、音域の広さ、あと何パートも同じニュアンスで、ちゃんとハモって聴こえるように歌える技術の高さを思い知る。

もうしばらくお世話になりそうですenya


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