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【A型作業所とB型作業所の違いについて】~向き不向きから工賃、賃金について~

#エッセイ #体験談 #A型作業所とB型作業どちらに行くべくか決め兼ねている方々へ

【B型作業所とは?】

精神疾患なり身体疾患なり、病状が回復して退院はしたものの、働きたいがまだ体力に自信がない、生活のリズムを整えたいという方は、まずB型作業所から始めてみよう。      主な利用者層は、A型作業所や障害者雇用も難しい重度の知的障害者、二十歳未満の知的障害児が中心だが、最近は引きこもりの方々が社会復帰するための、職業訓練所としての受け入れ先にもなっている。 

主な作業は廃油を利用しての手作り石けん作り、牛乳パックを再利用してのハガキ作り、または軽作業が中心となっている。作業所によっては、市役所のスペースを借りての福祉喫茶を経営している場合もある。だが、いちばんのネックは工賃の安さである。         利用者の出勤時間を問わず、B型作業所で支払われる工賃は各作業所の売り上げが、利用者に均等に配分されるのだ。

つまり毎日出勤している人も滅多に出勤しない人も、工賃は一律というわけである。そして残念なことに、B型作業所の販売する品の売り上げは非常に少なく、実際にB型作業所利用者だった方々からの話を聞くと、工賃は1ヶ月1万円がいいところだという。勤務時間は昼休みを除いて4時間。 

B型作業所は健常者から障害者になってしまった方、あるいは引きこもり生活から抜け出したい方にとっての「リハビリ施設」の域を出ない。早い話が、稼げない。元よりB型作業所は、重度の知的障害者、障害児のための施設であることを念頭に置いておいて欲しい。

【A型作業所とは?】 

精神、身体、難病、内臓疾患を持ってはいるが、月~金の週5日勤務出来る方が対象。土日祝日は基本的に休みとなるが、作業所によっては独自のカレンダーが設けられている所もあるため、土曜日や祝日出勤が月に1、2回ある場合もある。                (★この点は、見学や1日体験、ハローワークの求人等でよく確認してもらいたい)

作業内容はチラシ折り、ダイレクトメールの封入、贈答用の菓子箱の組み立てなどの軽作業から、一般就労に向けての、パソコンを使った文書入力作業代行から、Excelを使った経理作業まで、初心者向けの簡単な作業から、事務経験者向けの上級者作業まで多数に渡ります。

A型作業所は作業所と雇用契約を結ぶ形になるので、利用者の身分は「会社員」となるため、毎月一定の賃金が支払われる。だが勤務時間は1日4時間、1ヶ月の勤務日数は最大20日までと限定されているため、賃金は7万円~8万円が限度額となるため、障害者年金を受給していない方々には少々金銭的に厳しい面もある。

加えて、A型作業所は身体、精神、知的、難病、内臓疾患すべての障害者を受け入れている作業所も多数あるものの、バリアフリーが整備されていない所がほとんどなので、

【車椅子利用者は採用出来ない】

という作業所がほとんどである。

とはいえ、杖、義足使用者、肢体不自由、半身不随、歩行困難者はほぼ受け入れ可能であるので、該当する方は心配しなくてよい。

【その他補足】

作業所の都合や方針により、軽度は可能だが、重度の知的障害者は受け入れ不可の作業所もあるので、その点は留意して頂きたい。

また、知的障害者、発達障害者、身体障害者、内部疾患、いずれかの障害の方のみのA型作業所もあります。

内臓疾患者はペースメーカー使用者、人工透析者などか含まれますが、人工透析者は日中に透析を受けることもあるため、場合によっては採用されないこともある。該当する方は、面接時に確認や相談をお願い致します。さらに、作業所によっては有給休暇が得られる所、得られない所があるため、こちらもその点についても面接時に確認を。

【その他もろもろ】

作業所によっては服装自由、染髪、ピアス、すべてOKな所もあれば、染髪不可、服装はスーツかビジネスカジュアルに限るという規定がある作業所もあります。

障害の程度、または本人のスキル、体力の有無など(男性のみ、日によってポスティングや農作業、荷運びなどの力仕事を任される)により、勤務内容に向き不向きのある場合が多数ございます。以上のことを踏まえて、この内容が少しでもどなたかのお役に立てれば幸いです。








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