雲海

50代での初チャレンジ・山小屋泊。仙丈ケ岳に行ってきました。①

トレッキングを始めて1年2か月。富士登山を除いては初めての山小屋泊にチャレンジ。その顛末と学んだことをお話します。

仙丈ケ岳を選んだ理由

それは、「私が夫の話をよく聞いていなかったから~」(チコちゃん風に言っています)

週末ごとに山に登っていますが、実は計画はすべて夫任せ。私は、行き当たりばったりで生きてきた人間で、さらに完全に「地図の読めない女」です。都会でもすぐに迷子になります。山に登るのは、楽しいんだけれど、それがどこの山かで、周りにどんな山があるかは、とんとわからない。

ところが、夫婦とは補完しあうものらしく、夫は、緻密に計画を立てるのが好きで、人間グーグルマップのような人なので、どの山に登り、どんなスケジュールで行くかは、きっちりと決めてくれます。私の役目は、おにぎりを作り、ちゃんと朝起きてついて行く だけです。

数週間前、夫がテレビを見ている私に、「どこどこに行くなら日帰りではちょっときついんだよ」と話しかけていました。私は、もうすっかり飲んで酔っぱらっていましたので、「うーん、どーゆーふーにしてもいい」と適当に相槌を打っていました。

ちなみに 「どーゆーふーにしてもいい」というのは、私の口癖です。

と、数日後、この山小屋予約したから。と夫からのライン。

え、山小屋に泊まるって言ってたっけ?えー、自信ない。。。。。

私は、完全な内弁慶で、その前の週にも、女友達と旅行に行ったのですが、全然眠れず。仕事で行った富士山の山小屋でも、当然眠れず。しかも、今回は大部屋の相部屋。大丈夫かしら。。。。

今回ばかりは、ちょっとは準備をしなきゃと、登山ブログや体験記を読みまくりました。私の読んだものは、すべて、右上(そもそも北とか南とか言わず、右上というとこからして、かなりやばい) の北沢峠からスタートし、馬の瀬ヒュッテ、仙丈小屋を経て、仙丈ケ岳に登頂し、小仙丈ケ岳、大滝頭(5合目)を経て北沢峠に至るコースを選んでいました。

そうして几帳面な夫が立てたスケジュールがこちら。こんなの作ります?普通?


1日目

夜の1:30に家を出て、芦安駐車場に車を停め、バスを乗り継いで、スタート地点の北沢峠に到着するのが7:45です。芦安駐車場が満車になってしまうことも考えられるので、この時間に出発しなければなりません。

登山口に着く時点でかなりの睡眠不足だし、標高も高いので、ゆっくりと登って、お昼くらに馬の背ヒュッテに到着し、早めに休めばいいね、と私は思っていました。夫が作った表の中のプランAしか見ておらず、プランBは無視していたんです。

スケジュール通りに行動し、ゆっくり登って五合目(大滝頭)に到着してみると、時刻はまだ9:30。このまま馬の背ヒュッテに行けば、10:30には到着してしまいます。

ものすごく眠かったし、高地のせいで、生あくびもでるし、今日はもうおしまいにして寝たい。でも、10:30に山小屋に到着したら迷惑かもしれない。

逡巡する私に、「じゃ、とりあえず小仙丈まで行ってみようか」と夫。私はよく考えもせず、同意して、馬瀬方面ではなく、小仙丈方面に歩き出しました。しばらく歩き、後ろを振り返ると美しい景色が広がり始めます。でも、眠さで景色を十分に楽しむ余裕もありません。ようやく1時間登って小仙丈に着いたそのとき、気がついたんです。この先、馬瀬方面につながる道はないんじゃないかということに。

私「ねえ、今日このまま登頂するんじゃないよね」

夫「え?プランBだよ。明日より今日のほうが天気がいいから、今日登ったほうがいいよ」

私「うそ、今日登るつもりじゃなかった。一泊して明日登るつもりだった」

夫「じゃあ戻る?」

私「5合目まで引き返して、また馬の背方面に登らないといけないの?」

夫「そうだよ」

私「ちょっと地図見せて」

私はそのときはじめて、真剣に地図を見ました。5合目まで下りるのに40分。そこから馬瀬ヒュッテまで1時間。

ここから、仙丈ケ岳頂上まで1時間。そこから仙丈小屋まで20分。

トイレに行くためには、もはや、登頂したほうが近い。。。。

もう、登るしかない。

私は心に決めました。

長くなりましたので、②に続きます。


ちなみに私はこちらでお仕事をいただいています。よかったらこちらもぜひお読みくださいませ。




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