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タマネギ=フルーツ?

12日の金曜日から15日の月曜日まで
福岡県久留米市に行ってきた。

目的は今担当させてもらっている
久留米大学医学部さんでの
教職員向けコーチング研修のためだ。

普段はオンラインでやっている。
でも、実習もやりたいねということで
今回、13日14日の2日間
久留米大学さんの施設内でやってきた。

そちらはおかげさまでいい感じでしたよん。

その内容をここで書く予定はないのであしからず。
今日書きたいのは「その後」である。

初日の後は懇親会が開催された。
場所は事前に聞いていたが
「焼き鳥屋さん」であった。

福岡の人にとっては当たり前だが
この辺の焼き鳥は

  タマネギ

これがもれなくついてくる。
いわゆる「ネギマ」スタイルである。
鶏肉の間に

「こんにちはー!」てな感じで

タマネギくんがおる。
大きいサイズではなく小ぶりなのだが
私にとっては切実な問題なのである。

そう。以前にも書いたが私は

タマネギがとにかく苦手

なのだ。

こういう話をすると必ず言われることがある。

「タマネギなんてなんにでも入ってるやん」
「カレーとかもあかんの?」

厳密にいうと、クタクタになったやつとか
ものすごく炒められたやつは問題ない。
なのでカレーは大丈夫だ。

牛丼はお店による。
すきやはいけるが、松屋は難しい。

つまりだ。
生もしくは半生はとにかくNG。
大きいのもあかん。

なんといってもスーパーの総菜の
ポテトサラダに入っているやつも
許せないレベルなのでかなりである。

あーそうそう。
串カツとかでね。
ご丁寧に真ん中ぐらいに
タマネギをさしてあるやつあるじゃん?

あれはほんまに凹む。やめてほしい。

まあそんな感じなので
なるべくタマネギを避ける生活をしている。

これに対して
「え~おいしいのにぃ~」
とか
「コーチングで食べられるようにならないんですか」
とか言われるが、はっきり言おう。

余計なお世話である。

それに大丈夫だ。
タマネギ食べられなくても
こんな大きな体に育つのだから。
なので子どもたちよ、案ずるな。

タマネギ食べなくても育つから。

こういった経緯から、懇親会はちょっとブルーだった。
でもそこはほれ、コーチであり講師じゃないですか。
日頃「人は変わります」的な話をしているので
見本を見せなければならいという責任感が沸いてきた。
それでつい、前もってこう言ってしまったのだ。

「懇親会、タマネギ克服します!!!」

・・・えらいことを言ってしまった。
でも仕方ない。こうなったらスキルを総動員して

「ほらあ~食べられるようになったでしょ?」

とドヤ顔をしたい。
そう思った。

そして迎えた懇親会。
私のテーブルでは他のみなさんが、
その瞬間を心待ちにしていた。

最初の料理が運ばれてきた。

いない。
そうなのだ。タマネギくんがいないのだ。
周囲が一瞬ざわめく。

次の品が来た。
やっぱりいない。何かおかしい感じがする。

その後もいくつか焼き鳥メニューが運ばれたが
パーフェクトにやつの姿はなかった。

周期に動揺が走る。
そりゃそうだ。
この人たちにしてみれば、これが異常だ。
なにせタマネギあっての焼きとりだからな。

私も少し動揺した。なぜだ?理解できない。
あの覚悟はなんだったんだ。
いろんな思いが頭の中を巡る。

すると誰かがこういった。

「幹事が気を利かせたのでは?」

この日の幹事はY教授。
いつもお世話になっている方だ。
とても優しいジェントルマンであり
尊敬をしている人。

そうか。Y先生ならありうる。

皆も同意見だった。
そうだ。きっとそうに違いない。
ありがとうY先生。
おかげで良い夜になりました。


翌日、ホテルまでY教授が
車で迎えにきてくれた。
道中、聞いてみた。

「昨日の焼き鳥屋さん、タマネギ抜いてもらうように
 頼んでいただいたのでしょうか?」

Y教授は即答で「いいえ!」と言った。
そう。そういう裏話はなかったのだ。

ますます不思議ではあったが、
「元々そういう店では?」という話になった。
まあそれはあるかもしれん。

タマネギチャレンジは不発に終わった。
今回はこのまま無事に帰ることになるだろう。

2日目も実習は無事に終わった。
ふう。これで肩の荷も下りた。
あとはホテルに戻って祝杯をあげよう。
そして月曜日の朝の飛行機でゆっくり帰る。
そういう算段だ。

帰り際Y教授が声をかけてくれた。

「かわもとさん、ちょっと晩御飯いきませんか?」

断る理由は全くない。
今回の研修はY先生のおかげだし、
一緒にお疲れ様会はしたいしな。

一緒に医学部長もいくことになった。
とても偉い人だが物腰がやわらかく優しい方だ。
もちろん今回お世話になっているので
ぜひご一緒したかった。

ということでY教授がお店を探してくれた。
目当てのお店が休みだったようで

「焼き鳥でもいいですか?」

ということになった。
もちろんOKである。
基本焼き鳥は好きだからな。

こうして我々は前日とは別の焼き鳥屋さんに行った。
そしてそこで出てきたのがこれだ。

はい・・・いますよね。当然ですよね。

「抜きますか?」と聞かれたけど

「大丈夫です!食べます!」と答えた。
そうだ。今回の目的のひとつはこれであったのだ。
その運命から逃れることはできない。
多分またこういうことは起こる。
だから今!立ち向かっておこう!!

持っているスキルをフル活用する。
私は食感と味が苦手なのだが
ちょっとだけかじってみた。

シャリっという感じがした。
そして甘かった。

これに似ている食べ物はなんだ?
脳内を脳スピードで検索エンジンが走る。
人の脳は本当にすごい。
このときのスピードはグーグルの比ではない。
いや、スパコン並であったと思う。

答が出た。

  「梨や!」

そう。梨ににている。
そこからは肉とフルーツのハーモニーを
楽しむかのごとく食べていった。

そうか。
タマネギは野菜やなかったんやな。
タマネギはフルーツやったんや。
今まで知らんかったわ。損をしたなあ。

こうして私の玉ねぎ問題は

タマネギ=フルーツ として
解決することになった。

なんにしてもめでたい出張であった。


追伸
月曜日に中部国際空港に着き
ランチを取ることにした。
三重県では食べられない
フレッシュネスバーガーにした。
やってきたチーズバーガーで
あろうことかローストされたタマネギが
包みの中でOBしておった。
それを見て私は何の抵抗もなく
「パク」っと食べたのは言うまでもない。
ほんとに克服できたかも?