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自分が生きていることを実感する方法。やはり、メメントモリ。

人が生きている中で、自分は「生きている」と実感することなどほとんどない。呼吸し、動き、眠り、目ざめ、生きていることを当たり前に感じている。皮肉なことに、自分が生きていることを強く感じるのは、死に面した時だ。自分の死に直面すると、人は、生きているというのが当然ではないことに気づく。何事も、表と裏があるように、生の裏には死がある。

そこから目をそむけている限り、本物の、生を手にすることはできないのではないだろうか。繰り返し「メメントモリ」とつぶやく。

僕の死に方

私の終活に大きな影響を与えた書籍を一冊選ぶとしたら、この本を忘れるわけには行かない。

金子さんは、テレビのコメンテーターとしてもおなじみで、流通ジャーナリストだ。ユニークな生き方を貫いた方で、41歳という若い年齢で「肺カルチノイド」という病に蝕まれ命を落とした。その告知から、亡くなるまでの記録500日が克明に記されている。

死と向き合うことは、生き方を考えることだ。どんどんと体力が削られ、命の炎が小さくなっていくその時も、金子さんはテレビに出続けることを選択した。周囲には病気のことを言わず。激ヤセが話題になったが、ダイエットに成功したと言いふらしながら、病気を笑いに変えながら、最期まで、病のことを言わなかった。

それを告知すれば、最期まで仕事を続けることは困難になると、感じたから。金子さんは、死ぬ1時間前まで仕事をする「生」を選んだ。「死」を考えなければ、人はこんなに必死で生きることもない。

もし可能なら、病が宣告されてからではなく、今、順調に生きているうちに、今の自分の「生」をちゃんと見つめておきたい。スティーブジョブズは、「もし、今日が最期の日だとしたら、それでもこれをするか」と自問しながら、毎日の決定を行ったけれど、死ぬことを意識しているゆえに、決して生をムダにしないように生きようと思うのではないか。

ゴールを見据えて生きる

ゴールを見据えていないと、全く思ってもいなかったところに、流されつつ生きてしまうということもあり得るのではないか。

たとえば、お金儲けに、ビジネスに一生を費やしてきたときに、最後の最後に、ハッと「死」の影に気がついた時に何を思うのだろうか。「なんだ、何の意味も無いことやってきたよ」。こんなふうに感じたら最悪だ。お金は、ポイントカードのポイントのようなものだ。ポイントをためることだけに費やす人生はむなしい。

最初から、やってくる「終わり」を見据えて、その時に何を成し遂げていたかったのかを、逆算して生きることが大事だ。「終活」は、今の命を充実して生きるヒントになる。

#終活 #メメントモリ #金子哲雄

大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq