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住み慣れた地を離れて思うこと


一軒家である実家から出て、マンションに住むようになって初めに思ったこと。

見ず知らずの人の生活音が聞こえる!

このマンション、自分以外にも人が住んでるんだ、って初めて実感した。(そりゃそうなんだけれども)

実家では外を飛ぶ野鳥の声は聞こえど他人の生活音が聞こえることは無かった。
一人でいるときは、自分が音を発しない限り無音だった。

でもマンションに住むとどうだろう、上の階の人のドアを開ける音が何となく聞こえるし、隣の部屋の人のくしゃみなんかもたまに聞こえてくる。
顔も知らないのに。

これを自分が不快に思うかと言ったらそんなことはなく、むしろビビりな私には心地いいまである。

夜眠れないとき、「この世に私一人しか起きてる人はいないんじゃないか」って妄想を幼い頃によくしていた。
少なからずブラジルの人は絶対に起きているし、夜勤の人もいる。
でもこの世界に1人だけなんてことはないと分かってしまった大人の今でも、たまにそう思うことがあった。

けれど、このマンションに住んで他人の音が程よく聞こえるようになってからはそういった小さな孤独感みたいなものは無くなった気がする。

みんな生活してるんだなぁ

知人がいない地は意外といい

名前は知っていたけれど、実家からは程よく離れていて今まで住んだことも遊んだこともない地に今は住んでいる。
どこか遠くに遊びに行くときに通ったことがあるくらいの場所だ。

生まれてから一度引っ越しただけで、物心ついてからはずっと同じ地にいた。
だから当然、実家にいる時は街へ出れば誰かに会う確率が高かった。
私は知らなくても、“𓏸𓏸ちゃんのお母さん”なんて人物に会ったりすることもあった。
それがいいという人もいるだろうが、私は気にしいな性格も相まってずっとうっすら、なんとなく少し嫌だった。

引っ越してからは出かけるのがちょっと楽しくなった。自分を知る人はここには誰もいない。自分が知る人も誰もいない。
それが孤独ではなく、今は心地よく感じている。

なんか知らんけどとにかく部屋が暖かい

実家は日当たりのいい、いい家だった。
中でも自分の部屋は2階の南向きでそりゃもう特に日当たりがよくて、我が家の沖縄だった。
春は風が気持ちいいし、夏はアッツイけど雨戸を半分締めちゃえばエアコンもよく効く。秋も涼しさが心地良くて、冬場は当然寒いけどそれが当たり前だと思っていた。

ごく普通の一軒家なので寒暖差も普通にあって、冬場だと暖房をつけて23℃くらいだが、夜寝る時は15℃くらいまであっという間に下がっていた。
玄関と部屋、風呂場と風呂でも温度差が激しかった。でもそれは普通のことだと思っていて、何とも思わなかった。

引っ越すときに、「この部屋以上に快適で暖かい場所なんてないだろうな」と思っていたのだけれど…。


このマンション、めちゃくちゃ暖かい。

冬の晴れの日、暖房無しでこの気温

マンションに住むのは人生初なのだが、こんなに暖かいものなのだろうか?断熱性がある。
1月なのに晴れた日中は21~23℃、夜は18~20℃くらい。暖房もつけていないのに。
玄関と部屋の気温差が激しくないので、自律神経が乱れにくくとても助かっている。

よく心霊スポットは涼しいと言うが、その逆な気がする。逆心霊スポット的な。カルシファーみたいな妖精でも住んでいるのだろうか?

鉄筋だから?よく分からないけど暖かいので助かっている。

でも他人の喧嘩は丸聞こえ

いいことばかり書いたけれど、悪いこともある。
この間、夜中の1時2時くらいに隣の部屋で突然喧嘩が始まったのだ。
だんだんヒートアップしてきて、声も大きくなってうるさくて眠れない…なんて日があった。
(その後2、3日喧嘩が続いたものの今は落ち着いている。ヨカッタ。)

赤の他人の喧嘩とはいえ、聞こえちゃったら気分がいいものじゃあない。
「俺は〇〇してるのにお前は△△だろう!」
なんて聞こえちゃったりして、こっちの気分は何故か沈む。

ノイズキャンセリング機能のついたイヤホンも検討したが、お高かったので耳栓を購入。
たまに話し声が聞こえる時は、耳栓をして情報をシャットダウンしている。

バッチリ聞き取れる日本語で自分の耳に入ってくると不快だけれど、耳栓をして何を言ってるかわからない言葉になると不快感が薄れるということに気がついた。
日本語のasmrでは言葉が理解できちゃうから無意識で聞き取ってしまって眠れないけれど、外国語のasmrだと理解できないから脳が動かずに眠れる、みたいな…。私だけ?

これからもゆったり幸せに生きていきたい

マンションへ移り住んで、いいことも悪いこともあるけれど望むことはただ一つ。
心身ともに健やかであればオールオッケーです。
これからこの地でどんな人生を歩んでいくのだろう、と思うと少しワクワクする。

新芽が毎日のように出てくる、愛らしいヤツ

一人の時間が圧倒的に増えて、寂しく思う時ももちろんあるけれど。
結果引っ越してみてよかったな、と思っている。
人生の分岐点の一つだったのだろう。これからもたまには止まったりしつつも、のんびり前に進んでいければいいな。


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