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【記録】山ノ神 火祭り 2022 / 内子町寺村【3年ぶりの夏祭り】

2022年8月17日(水)
実に3年ぶりに、内子町寺村の「山ノ神 火祭り」の火文字が復活しました。

いちげ氏の暮らす地元:愛媛県内子町寺村 に、江戸時代から200年近く続いている 伝統行事オヒカリ」を祝う「山ノ神 火祭り」。
コロナ禍になって、この寺村の夏祭りも、伝統行事のオヒカリ・六角山と愛宕山への参拝以外はお休みしていました。

しかし今年は、地元有志の方の「せめて、山ノ神の火文字だけでもやろうやないか」という意思を、当番班(いちげ氏の所属する仲通り班)が受け、みんなでがんばって(とても大変なのです)火文字を灯しました!

この記事は、その「山ノ神」火文字を3年ぶりに灯した、当日の記録です。

準備編

当日の記録といいつつ、まずはその前の準備の様子も。今回は、6月5日、6月19日、8月11日に、当番班みんなが集って準備作業を行いました。本格的な山ノ神火祭りではもっと時間と労力がかかるのですが、今回は小規模開催なので日数も少なめです。

山ノ神火祭り:火文字用の設備の倉庫です。
この山の斜面に火文字が灯ります。
このように、山の斜面に鉄の柵の設備が作られています。

この作業の前に、有志の方が山の斜面の下草刈りを行ってくれています。

鉄柵に、等間隔に針金で簡易アルコールランプを吊るす「輪」を付けていきます。
空き缶を利用した簡易アルコールランプ。近年はこれで火を灯します。
空き缶ランプの準備もみんなで作業。

この空き缶ランプも、本来の火祭りでは、4000~5000個必要とのことですが、今回は山ノ神の火文字のみなので、少な目に 700個準備 されました。
ここまでの準備が、本番の1週間前までに作業でした。

8月17日「山ノ神火祭り当日」夕方18:00

2022年8月17日(水)山ノ神火祭り当日。
実は、この日の早朝に、六角山・愛宕山への参拝が行われたのですが、いちげ氏は仕事で参加できず、残念ながら写真はありません。

愛宕山への参拝は、2018年の時にいちげ氏も参加しておりまして、その時の様子が当時のブログに残ってますので、興味ある方はぜひご覧ください。

★2018年「山ノ神火祭り:愛宕山への参拝の様子」ブログ記事

さて、火祭り当日の夕方 18:00 の集合時間に当番班のみんなが現地に集まった頃には、有志の方々がすでに鉄柵に、空き缶ランプをあらかた設置し終えていました。なんと素晴らしい!

すでに空き缶ランプはあらかた設置完了!
着火用の簡易松明に火を灯す。
着火用の松明を持って、斜面を登る「大福旅館」のご主人。
百八つ並ぶ「オヒカリ」の部分。かつてはもちろん松明でした。

オヒカリ」とは、いわゆる「虫送り」の行事が発展したもの。

※虫送り=田んぼのあぜ道を集落の人々が松明を持って練り歩く、稲につく虫を祓い・豊作を祈願する行事。愛媛県各地でも見かける。

内子町寺村の「山ノ神 火祭り」も、虫送りが発展したオヒカリを、さらに地元集落の夏祭りとしてイベント化したものです。本来は、出店も並び、子供たちが金魚すくいを楽しめたりしますし、さらには、小さい集落の割には、なかなか盛大な花火も上がります。

山の斜面にかろうじて作られている、急な階段。

さて、いよいよ…!
山の斜面に造られた「山ノ神」の火文字が点火されていきます。

「神」の部分にどんどん点火!
見上げれば、最上部の「⛩」の部分にも点火されています。
山の斜面にのぼるとよい眺め、ですが、まあまあ怖いです。足場が悪いので。
空き缶ランプですが、やはり炎のゆらめきは、非常に趣があります。
総計700個の空き缶ランプに火が灯る!
というわけで、割とあっという間に着火完了。

山から降りるときは、脇道から。空き缶の下をくぐって、万が一油がこぼれたりしたら大変です。

もちろん消防車も待機してます。
山から降りてきたみんなが、火文字を見上げます…!

3年ぶりの「山ノ神」火文字!

2022年8月17日(水)18:16
当番班のみなさんの手際のよい作業で、あっという間に火文字への着火は完了。おおよそ20分ぐらいだったでしょうか。

3年ぶりの「山ノ神」火文字を見上げる。

やはり、良いものですねええ…!
正直、火祭りの準備は最初は「面倒くさいなあ」と思うものですが、しかしこうして実際に始めて、みなさんの協力で火文字が見事に灯ると、得も言われぬ達成感と充足感があります。やっぱりいいですよ。

やっぱりいいですね。山ノ神火祭り。
すばらしい。見事に灯ってます。
寺村の風景を撮り続けているカメラマンの方も撮影に来られてました。

この日は、内子町広報の方々も取材に来られていました。せっかくなので、火文字をバックに、当番班みんなの集合写真撮影会。

内子町広報のみなさん。
集合写真を撮られる、寺村仲通り班のみなさん。

というわけで…!無事、3年ぶりに「山ノ神 火祭り」火文字が灯りました!

火文字を眺めながらの打ち上げ宴会!

なんと!作業後には、サプライズ打ち上げの用意が。

火文字を眺めながらの慰労会。
大福旅館さんの仕出しと、スイカの差し入れ。
おつかれさまでした!!

打ち上げ宴会は、始まってすぐに雨が降ってきたり(すぐに止んだり)しましたが、とにもかくにも!皆様、おつかれさまでした!

どい書店メンバーが揃って見に来てくれました!

いちげ氏の運営する、移住促進コミュニティ「内子ヘイジュー!」内でも、事前に告知していたので(イベントはないのに)「見てみたい!」と言ってくれていた「どい書店」メンバーのみんなも来てくれました!みーこさん・みさきさんは浴衣まで~!すごいいいい!!一気に場が華やかに(^^)/
ありがとうございました!!

だんだん陽も暮れていき、さらに良い雰囲気に…!
すっかり陽も暮れて、夕闇に火文字がくっきりと。
車道沿いから眺める火文字。

わざわざ見に来てくださった方や、車のスピードを落として少し眺めてくださる方が、ひっきりなしに、3年ぶりに灯った「山ノ神」の火文字を拝んでくれていました。

「地元の祭りはやっぱり大切」を実感。

いやもう、やっぱり
地元のお祭りは、大切ですね。

帰りしな、
近所のおばあちゃんが、外に出てきて、
道の真ん中に立って、じっと火文字を見つめていました。

そのおばあちゃんが、言ってくれたひと言が
とても印象的でした。

「火文字を見てね、安心しました」

その言葉を聞いて、思いました。
これこそ、きずなじゃないか、と。

「きずな」という言葉。
最近の使われ方はあまり好きではないので、
そうやすやすと使いたくはないですが、
地元の祭り、なんだかんだ地元を愛する、地元の人たちをつなぐ、
寺村の人たちにとって「山ノ神火祭り」こそが、それにあたるもの。
寺村を愛する、寺村の人をつなぐ、これだけはみんなが認める、
なくなってほしくないと思うもののひとつ。
山ノ神 火祭り」とは、寺村の人にとって
きずな、なんだなと、理解しました。

きずな、とはこういうものかと。
こういうものなのだろうと、思いました。

山ノ神火祭り
また来年も見れます!
ぜひ、来年はみなさんも
見に来てくださいね~!!


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