メルペイデザイナーが営業同行した先に見えたもの

こんにちは、株式会社メルペイでデザイナーをしていますスワン(@shiratoriyurie)です。

株式会社メルペイにて日々せっせとデザインしている私ですが、最近仕事に向き合う中で、デザイナーとして大きな転換となるような気づきがありました。

今回は、プロダクトデザインに取り組む中で感じた「現場の価値」についてお伝えします。

目次
デザイナーに必要なものは、伝説の一本槍なのか?
デザインは開発チームだけのものではない
デスクからは見えない景色を求めて
営業同行が教えてくれたこと
必要なら全部越えていく、だから面白い


デザイナーに必要なものは、伝説の一本槍なのか?

デザインは大切だ、重要だ、これからはデザインで企業価値をあげる時代だ。という話をときどき耳にします。

デザイナー以外の方も「デザインの重要性」に注目しつつあります。生まれたての新しい波ではあるものの、次第に重なって、大きな流れにつながりつつあるように感じます。

この業界にデザイナーとして転がり込んで数年、時が経つほどにデザインは楽しく、そして底の深いものだと感じることばかり。掘れば掘るほど無限に湧き出る泉のように、果てしなさに気の遠くなる感覚を持ちつつも、やっぱりその奥がまだ見てみたいと思うから。山あり谷ありの仕事の中でもデザイナーを続けています。

と、感慨深げに過去を思い返して頭にふと頭に浮かぶのは、駆け出しのときの自分の姿。

「技術だ」「グラフィック力だ」「引き出しの量だ」と、とにかくデザインスキルを磨くことに重心を置き、どこかアーティスト志向をしていました。

全ては自分の「表現力」次第。それさえ磨けば「伝説の一本槍」のように全てを切り拓いていけると思っていたのです。

けれど、仕事を続け、新しい事業を立ち上げ、壁にぶつかり大きな失敗をするたびに。「デザイン」はさまざまな人や役割と密接に関係していると気づかされました(もう嫌!というほどに笑)。

「知ってるよ!」という声もあるかもしれません。デザインはみんなのもの。チームみんなに見せて、意見をもらって、ユーザーテストをして、いろんな声を拾うべき。特にUXのデザイン領域において、そう考える方は少なくないでしょう。デザイナーだけで完結して実装する、ということは実はほどんどないのです。

デザインは開発チームだけのものではない

では、実際に、デザインのフィードバックを頼む相手って、誰でしょうか?

私たち株式会社メルペイのデザイナーは、たくさんの人たちにプロダクトを見せています。プロダクトマネージャー、エンジニア、CXO Design Team、はたまた経営陣に向けてもデザインを用意し、体験を作り、テストし、彼らのアイディアや意思を汲み取って化学反応を起こした結果を反映させる。本当に楽しいコラボレーションがここにあります。

職種を越え、立場を超え、チーム一丸となって前に進むために、デザインを一種の媒介としてコミュニケーションする。それはまさに、デザイナー冥利につきる瞬間。スタートアップの業界では当たり前のように起きていることですが、様々な人がデザインという推進力で前に進む瞬間、胸がワクワクします。

そんな私が一番コミュニケーションを取りたいと思っているのが「営業」の方々です。

デスクからは見えない景色を求めて

株式会社メルペイのプロダクトはCだけでなく、Bのお客さまとも密接に関わります。なぜか?店舗で導入していただく必要があるからです。

店舗で使われるということは、UXデザインを考える上で、超重要な要素です。

けれど、この「店舗」のことって、ぜんぜんわかりません。今までの仕事で関わったこともなければ、当然店舗経営をしたことはないし、レジの締め作業をしたこともない。繁忙期の飲食店がどれくらい忙しくて、バイトの管理や育成がどれくらいシンドイのか、検討もつきません。

調べたり想像することはできるけど、同じ目線で体感することは中々難しい。

デスクでモゴモゴしているだけでは、お客さまを理解して最高のプロダクトを届けることは到底無理だ!と強い危機感を感じました。

そう。そこで頼れる救世主。開発と現場をつなげてくれるのは、もしかして営業の人たちなのではないか。と思ったのです。

営業同行とコミュニケーションの先に見えたもの

株式会社メルペイでは、株式会社メルペイコネクトという営業組織が新しく立ち上がり、開発チームと並行して新しい動きを始めています。

そこで、株式会社メルペイコネクトのメンバーに、実際に営業で使っている現場を見たい!と相談し、営業同行を行いました。

これが、本当に宝の山だった。

現場を見るというのは、ミクロな視点での学びに繋がるかと思いきや、いつの間にか目線はもっとマクロなものになっていきました。

例えば名刺一枚出した瞬間の反応で、お客さまの感情を感じとることができます。

プレゼン資料で説明をすれば、私たちの会社が世間からどのように認識され、どんな感情を持っていただいているのか。何を期待してくれているのか。どこを愛してくれているのか。一方で何を不安に、不満に思われているのか。それを真横で間近に見て、聞いて、お客さまの生々しい「目線」と「ブランドの輪郭」のようなものを垣間見れるようなものは、やはりネットの海に転がる文章や映像の中にはないこと。

人と人のコミュニケーションの中にこそ、リアルなヒントがあるのだと痛感しました。

必要なら全部越えていく、だから面白い

デザイナーの仕事ってどこからどこまでなのでしょうか?

自分自身も疑問に思うし、これからデザイナーとして頑張りたい!という方から質問として受けたこともあります。

デザインだけ?仕様や規格まで?エンジニアとコミュニケーションできていれば十分?PMと2人3脚?経営目線?

デザイナーの数だけ、人それぞれ異なる役目があるのだと思います。

私は、一歩踏み出したことによって、営業のみなさんからオフィスに籠っているだけだと気づけない視点や生の声をどんどん教えてもらえるようになりました。同じ目線でプロダクトの議論だってできます。

少しだけ勇気を出して「全部超えてもいいじゃん」と思って飛び込んだ先に転がっているものがめちゃくちゃ面白かったから、私はあらゆる「誰か」のところへ飛び込んで、コミュニケーションして、それを全部プロダクトに落としていきたいと思えるようになりました。

自分の立場とか分業とかはどうでもいい。必要なものを、必要な場所へ、必要な人たちと力を合わせて作り上げていく。こんな面白いことは、他にないんです。


株式会社メルカリにはAll for Oneというバリューがあります。日本語にした時の意味は「全ては成功のために」です。会社として、事業として、ビジネスとして。お客さまとともに成功するために、いい意味での「手段を選ばない」姿勢を示してくれているものだと受け取っています。

まだまだやれることがたくさんある。私はいま、とってもワクワクしています。

最初は誰だって、踏み出すのはちょっと怖い。職種が違えば「素人が首を突っ込むな!」なんて、言われるのかわからない。でもその先に、越えたからこそ見える景色と宝の山がある。そんな確信をたしかに掴みました。

ちょっと暑苦しいし抽象的かもしれないけれど、この記事が誰かの、何かを超える一歩の「あと押し」になれば嬉しいです。

お読みいただきありがとうございました。

この記事はデザインブログを運営している事業会社6社が集結し、各社のデザイナーたちが、プロダクト、UI 、ブランド、組織など、さまざまなテーマについて公開する「Service Designer's Advent Calendar 2018」の、9日目の記事です。 
企画・執筆:スワン
編集:メルカリ コピーライター 長嶋太陽

スワン プロフィール
多摩美術大学絵画学科油画専攻を卒業。新卒で入社した大手IT企業で複数の新規事業の立ち上げ経て、現在は株式会社メルペイで金融・決済に関するサービスのデザインに従事。同時にアーティストとしてもギャラリーに所属し活躍中。個人noteもやってます(https://note.mu/shiratoriyurie)


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