私には今２人のパートナーがいるが、そのうちの誰一人とも、何か約束をしたり契約をしたりしていない。

結婚という制度は「こういう約束・こういう契約」があるのは周知の事実なわけだけど「彼氏・彼女」であっても、それと括った途端に「約束・契約」が発生してしまう。

おおざっぱに言うと「お互いが好きでいられるように努力し続けましょうね。最後の時が来るまで。」というようなもの。

だけど私たちは「付き合う」とか「彼氏・彼女」という枠組みを設けていないので、全員が自由意志をもって、約束や契約なく、愛情を感じているうち、一緒に行う学びがあるうちは一緒にいる事を選択している。

JO君と私は、一番「ポリアモリー的」な関係でいて、彼は、私と他の男性との関係をよく知っている。彼は私が話す話に静かに耳を傾けてくれるし、その時感じた感情を素直に伝えてくれる。

今日までのところ、ＪO君に、私以外の女性の存在はない。

だけどそれは「今日までのところ」なのだった。

実は、「これから会う事になるであろう女性がいる」という事を少し前に彼が打ちあけてくれた。

私がそうお願いしたからだ。

「もしそういう関係になっていきそうな女性が現れた時は、その予感を感じた時点で教えてほしい。」と。

そして、その女性とJO君は、今晩会う事になっている。

私がもうひとつ彼にリクエストしている事がある。

それは

「そういう女性には、関係を深める前に、私という女性の存在がある事をきちんと伝えてから関係を進めてほしい。」

という事。

そしてそれはあくまで、「私からのリクエスト、お願い」であり、なんの約束も契約もない私たちの関係の中では、彼はそのリクエストを必ず承諾する義務はないのである。

彼が私のお願いに居心地の悪さを感じた時

「お断りします。嫌です。」と言えるのだ。

「それができないなら、私、あなたとは付き合えないから！」とかいう権利は私にはない。

それと同様に、もし断られたら、それでも一緒にいるのかいないのかを自由に決める権利があるわけだ。

とてもフェアでピュアだと思う。あるのは自分への正直さだけ。

昨日ＪO君と電話で話した。

「明日会うんだね。私からのリクエストだけど、それをあなたが実行できるのか、できないのか、とっても興味があるよ」と私は伝えた。

目の前に、素敵な女性がいて、もう少ししたらセックスできそうなシチュエーションで、そこでわざわざ「実はこういう女性がいて。それでも僕とセックスしてくれますか？」と聞いて、「いいですよ」と言ってもらえる確率を考えたら、わざわざそんなバカな事を言ってみすみす獲物を逃すような事をするだろうか？

彼は答えた。「そうですね。ただセックスがしたいのか、本当に自分が大切にしたいものを大切にしたうえで関係を進めたいのか、どっちかが試されるわけですね。」

どっちを選択しても、私は彼の選択を全肯定をもって受け止めると思う。独りの人間が、真摯にものごとに向き合った結果。

もし「めめこさんすみません。言えなかった・・・。やっちゃった・・・。」と言われたら、じっくりと、その彼の感情の動きを聴いてみたい。

そのあと、私とJO君の関係がどう変わっていくかに関しては、なるようになるとしか思っていない。私はこの関係を変わらずに続けたいとは思っていない。どんどん新しくなっていけばいい。今まで見えなかった景色が見える。同じじゃなくていい。そう思っている。