見出し画像

出産後。あったらいいな、こんなもの。

 お食事中の人がいたら、食べ終わってから読んでほしいのだけど。赤ちゃんのウンチというのは、飛ぶときはよく飛ぶんですね。知りませんでした。
 
 新生児の便はやわらかい。産院で初めてオムツを変えたときは、見て「下痢でもしたかな?」と心配になった。それくらいグチャッとしていて、液状に近い。生まれて最初のほうの便が黒いのは、羊水にいた頃の名残だそうだ。母乳生活になるとこれが黄色くなる。
 
 と、そんな「赤ちゃんのウンチの変遷」みたいな話は置いておいて、オムツにはもっと進化してほしい。たとえば液状の便を、すばやくプルプルした半固形に変える機能がついてほしい。水っぽいままだと赤ちゃんのお尻についちゃうし、拭くの面倒なのよね。
 
 オムツメーカーも改良を重ねているのだろうけど、まだ進化の余地がある。子育てした人ならみんな経験があるだろう。「オムツを取り換えよう」と開いた途端にいきなりおしっこした、とか。取り替えている最中に液状のウンチをし始めた、とか。
 
 これは父親いわく
 
「赤ん坊にとって、オムツっていうのは居心地の悪いモンらしいね……。だから取った瞬間、気持ちよくってするんだよな。お前も、お前の兄貴もそうだったよ」
 
とのことで、つまりはオムツが赤ちゃんにとってもっと「居心地のいい」ものになれば、「取った瞬間にする」問題をどうにかできるのではないか。具体的には、通気性がよくなるとか、便や尿が即、吸い取られて肌に触れないような構造になるとか。
 
 それを具現化するのは、ひょっとしたら宇宙にロケットを飛ばすより難しいのかもしれない。自分には到底、実現できそうにないので、未来にいるどこかの誰かに託すつもりで書いておく。いつか、オムツ事情の大いなる進化がありますように。

 
 それともうひとつ、産後になって「あったらいいな」と思うこと。
 
 妊婦にしろ産婦にしろ、よく言われるのが「体を冷やさないようにしてね」。冷えは誰にとっても万病の元だけど、妊娠中や、出産でダメージを受けたあとには特に言われる。それでも食べたいものは食べたくて、ヨーグルトやチーズが好きな自分には痛い話。
 
 「ヨーグルトなんてレンチンしたらいいやろ」と旦那さんは言う。気持ちはわかる。でも、ヨーグルトを温めると当然、液体に近いなにかになってしまう。あれが悲しい。冷蔵庫から出したときみたいな、プルプルした状態で、しかも温かく食べられたら嬉しい。
 
 ヨーグルトでもアイスでもいいのだけど、あの食感のままホットで食べることはできないかな。そうしたら体を冷やすこともないし、妊娠中でもなんでも罪悪感なく、食事を楽しむことができる。
 
 あの手の食べものは「冷やして固める」ものなので、温かいまま食べさせろと言うのは矛盾になるだろう。でも、それでもなんとかならないのだろうか。ホカホカの固形チーズ、あったかいヨーグルト。それにハチミツをかけて食べるのは、至高のひとときだろうな。
 
 いまは仕方ないので、白湯と一緒に摂ることで冷えを回避している。ヨーグルトやチーズが冷たい、よくて常温なのはどうしようもないので、温かいものとセットで摂ればなんとかなるだろう。
 
 むかし台湾の女性で「アイスが好きで毎食ごとに食べたいが、体は冷やしたくない」という人がいた。この人も、白湯と共に食べることで体を冷えないようにしていたので、たぶん解決策としてはメジャーなんだと思う。
 
 同じ悩みを抱えている人が、そもそもどれだけいるかは知らないけど。
 
 でも「糖質オフ」や「ノンカフェイン」なんかも、そうやってお悩み解決型商品として台頭してきたわけだし。「冷えオフ」「冷え回避」的な商品が、市場に出回る未来があったっていいと思うんだ。

本を買ったり、勉強したりするのに使っています。最近、買ったのはフーコー『言葉と物』(仏語版)。