あなたは人の気持ちが分からないと言う人

そんな台詞を誰かに言える人はきっと人の気持ちが分からないのだろう。

ドラマなどで耳にすることが多いが、「人の気持ち」ではなく「私の気持ち」と解釈するほうが正しい場面が多いように思う。
本当は、私の気持ちを分からないあなたは人でなし(古い?)!
と言いたいのだろうと推測される。

結論から述べると、人の気持ちなんてものは誰にも分からない。
本人ですら分からない場合があるのだから、他人が分かるはずないのだ。
そもそも、気持ちの定義も曖昧だ。

僕たちができるのは、察して分かった「つもり」になることだけだ。
本当はどうなのか、なんてことは誰にも分からないのである。

人はそれぞれ感性や感覚が違う。
同じものを見ても感じ方や考え方は異なることは皆知っている。
相手の心情を察する努力をした結果、相手の望む言動にならなかったとしても非難される謂れはないだろう。

問題なのは、自分が他人の気持ちを分かっていると勘違いしている人だ。
このタイプの人は、自分が他人の気持ちを分かっている(つもり)だから、相手も自分の気持ちも分かるものだという思考を持つ傾向にある。
その結果、自分が望まない相手の言動を見てタイトルのような台詞が言えてしまうのだ。

世の中には、分かったつもり、知ってるつもりが山ほどある。
そのことを自覚するだけで視点や視界に変化が生まれるだろう。
せめて自分のことくらいは分かっていたいものだ。

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