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山崎拓巳『「ひとり会議」の教科書』から得た知見

日々「ひとり会議」をするなかで

 "The Artist Way"by Julia Cameron『ずっとやりたかったことを、やりなさい』を実践した4か月。毎日「モーニング・ノート」を書いている。
 「モーニング・ノート」とは、内容は何でもよいので毎日30分、A4ノート3ページに手書きで書き続けるという、「自分を言語化する」ライティングである。
 初めのころは、これまでに思い出した嫌なことや、現在の不安などを書いていた。毎日そうだった。数十年間溜まっていた「脳の排水(本書の言葉)」をする期間が必要だったのだ。
 最近は「ひとり会議」をすることも多い。いま抱えているプロジェクトはどのように進めたらよいのか、これから新しいプロジェクトを受けるにはどのように打ち出していくかといった内容である。
 そこで、「新しいやり方」を探したいと本書を借りてきた、というわけだ。
 本書では、5種類の「ひとり会議」の方法が記されている。「テーマ会議、問題対策会議、フリー会議、スケジュール会議、情報収集会議」がそれである。このうち「テーマ会議」を見てみよう。

「テーマ会議」のやり方

 仕事の悩みは日々尽きることはないが、本書では次のように対処すればよいとされている。

1. 今やっている仕事を、すべて書き出す。
2. その中から一つ選ぶ。
3. そのことをテーマに、ひとり会議をする。

本書71ページより

 「すべて書き出し」た後に「ひとつ選ぶ」のがポイントらしい。「今日はこれについて考える」と決めてから書くのが大事なのね。
 さらに、「あたまの中が整理され、誰かに説明を求められたときにも、焦ることなく、すぐ順を追って話せるように」なるという効果もあるという。
 実は、いま進めている最大の仕事は6月のセミナー準備だ。スライドを10枚つくっては8枚やり直すといった日々が続いている。ここ数日間は「本当に終わるのだろうか」と閉塞感に苛まれていた。
 そこで、本書のやり方を使ってみた。「テーマの目標」を書き、「どうすれば、そうなるか?(その目標に到達できるか?)」と問いを立てる。そして、そのために必要なことを「考えられるだけ書き並べ」ていく。これがTo Doである。「To Doを出し終えたら、それらをいつやるかをスケジュール帳に書き込」むところまでやるのが著者の「テーマ会議」である。
 このとおりに「ひとり会議」をしてみたところ、「セミナーの全体構造を図解にしてみたらどうだろう」と思いついた。これを「ひとり会議ノート」に書いてみた。するとさらに思考が進み、「あっ、これを整理してExcelで書いてみたらもっと脳内が整理されてよいかもしれない」と思えて、実際に入力してみた。たしかに、「テーマ会議」はなかなかよいかもしれない。覚えておこう。 

カフェでやってみたい「情報収集会議」

 もうひとつ「やってみたい」と思ったのが「情報収集会議」である。プロセスとしては、カフェに入って雑誌の束を傍らにおき、ぺらぺらめくりながら自分の「心が動いたものを、メモ」していく。
 本書のこのくだりを読んで思い出したのだが、このところカフェに行っていない。先週までは校正刷りを必死で読んでいて、今週は、スライド作りで頭がいっぱいだった。カフェでリラックスする時間は、ほんらい惜しんではいけないのに、つい仕事に充ててしまっていた。
 どんなに忙しくても、1週間に30分、こういう時間を見つけて実践するのが大事なことはわかっている。さっそく、明日やってみよう。星乃珈琲のコーヒーチケットもあることだしね。

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