放送大学 日本語学入門第4回「音声・音韻―音の組織とリズム単位」滝浦真人教授

 今回は一番苦手な、日本語の「音」についての講義だった。まずは「音素」という語の定義をテキストから書いておく。

音声:実際に発音されている音
音素:音の用いられ方・働き方を考慮しながら設定される抽象的な単位

本講義教科書より

日本語の音素

 五十音表を見ると、母音と子音がわかってくる。音声学的にまとめるとこのようになる。

母音:口むろ内で空気の流れ(気流)を妨げる特段の狭めが作られることなく、相対的に響きの大きい音。5つある。
子音:舌や唇などの音声器官によってつくられた様々な程度の狭めが固有の音色を作り出す、響きは小さいが区別をしやすい音。15ある。

本講義教科書より

 他国語と比較すると、音声面に関して日本語は比較的単純であり、習得にも特に難しい音があるといったことはない言語である。
 「口むろ」「(口の)狭め」という聞き慣れない用語が出てきたが、音声を扱う際の基礎語彙だろう。口のなかを広く開けるか、狭めるかということ。これまでそんなこと考えたこともなく、(講師業もしているので)「アメンボ アカイナ アイウエオ」と毎日発声練習をしていた。ちょっと意識してみよう。

日本語の音声

 日本語の5母音の体系は、前後(音の高低)と広狭(響きの大小)を組み合わせた3母音に、広狭に関して2辺の中間に1つずつを加えた体系ということになる。
 母音の音色はもうひとつ、唇の丸め(円唇性)が音色を決める要因となる。
 子音は、狭めの位置がどこにあるか(調音位置、調音点)と、狭めの種類や方法(調音方法、調音様式)との組み合わせに、調音時に声(喉頭内の声門にある整体の振動)を伴うか否か(有声/無声)が加わってバリエーションができる。

音素の配列

 日本語の音がまとまりをなすときの普遍的な共通性は、「音節」の概念によってとらえられている。
 音節構造の発音については、モーラ音素という語が使われる。たとえば「ビューッ」と「ビュッ」は異なるが、音引きひとつ分、「ビューッ」の方が長いと感じられる。この音の単位を「モーラ」という。
 元々モーラは詩を作る際の韻律に関する単位を表す用語であり、日本語のモーラもリズム単位として機能している。

アクセント

 日本語のアクセントは、英語に見られるような強弱アクセントではなく、高低の差をつけて区別する高低アクセントである。日本語のアクセントにかならず当てはまる規則は次の2つである。

●1モーラ目と2モーラ目の高さは必ず異なる
●単語の中で一度下がったアクセントが再び上がることはない 

本講座教科書より

 こんなこと始めて知った。そして日本語の音声上の特徴は、このモーラにあるという。
 今回はあまりにも知らないことが多すぎて消化不良。2回視聴し、テキストを読んでここまでやっとわかった。もう少し復習しよう。

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