反骨精神

ピンク。大人が好きとは胸を張って言える色では無い。でも彼女はこう言った。
「わたしは反骨精神でピンクを着続ける」

物心ついた時からピンク色やサンリオ、とにかくかわいいものが好きだった。でもある日、好きと言えなくなってしまった。それでもピンクは私の中で輝き続けていた。そんな私がピンクを好きだと胸を張れるようになったのは高校1年生のとき大森靖子ちゃんに出会ってから。元々メンバーカラーがピンクの人を好きになる傾向があり、徐々にピンク色のものを持ち始めてはいたもののやはりまだトラウマ的要素がピンクにはあった。でもピンクを貫く靖子ちゃんがとてもかっこよく見えた。初めて彼女のライブを見たのが高校2年生の冬。対バンライブでの靖子ちゃんだった。彼女はMCで自分がピンクを着続けるのは反骨精神だと言った。私の中に稲妻が走るなんてレベルじゃない衝撃を受けた。彼女にとってピンクは好きとか嫌いの感情ではなく自分を貫くための一つの要素であった。自分は何故そう思えず恥じていたのだろう。そこからわたしにとってピンクは誰にも奪われない、1番の色になった。

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