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好きな食べ物ってある?

「好きな食べ物ってある?」

こういう風に質問すると友達はこうやって答える。
「イカかな。お刺身じゃなくて干したイカ!スルメイカ(笑)」
「ママの作った唐揚げも好きだし、食材で言うと…シイタケが好き!」

私はこう答える。
「メロンパン!サクサクのクッキー生地のメロンパン!パン屋のも好きなんだけど、コンビニのメロンパンが好きなんだよね」

ちなみに私には女の子の友達しかいないし、私も女の子だ。みんな質問するとなるべく具体的に教えてくれる。

一方、男の子に同じことを聞くと、決まってこう答える。
「肉がすき」

なんじゃそりゃ。「肉」って何の肉だよ。もっと具体的に教えてよ。かといって、豚肉が好き、とか、牛肉が好き、とかそういうことじゃなくて、「ハンバーグ」「唐揚げ」「すき焼き」「焼き鳥」「焼肉」って料理名を教えてよ。大体、女の子が男の子に好きな食べ物を聞くときって、その人とデートするときにどのお店を選べばいいかな、とか、その人のために何か作りたいなって思う時だからちゃんと答えてよ。私の場合は、マッチングアプリの人と行くお店を選ぶために聞くのでそんなざっくりとしたものでは非常に困る。

この答え以外にも回答はもう一つある。
「なんでも食べるよ」
そういうことじゃない。あなたの中で一番好きな食べ物、もう生涯の中で一生それしか食べられないとしても構わないものってある?って聞かれたときに答えるものを教えてよ。これは言いすぎかもしれない。好きなものと、それしか食べられない、は全然違う。だって、毎日メロンパンしか食べられなかったら、口の中が甘ったるくてしょうがない。

まあとにかく、私の統計においてはこれくらいざっくりした答えが多いのだ。そのため、別の質問をしてみる。
「嫌いな食べ物は?」

この質問をするとかなり具体的な答えがわんさか出てくる。さっき登場したなんでも食べるやつも意外と嫌いなものがある。例えば、この前マッチした人はこう答えた。
「大体なんでも食べるよ!でも、煮込んだ大根は苦手かも。おでんとかにはいってるやつ。なんか苦くない?」
最近寒い日が続いておでんを食べたい気分になっていたから危なかった。危うく、おでん屋を提案していた。というか、おでんの大根は味が染みていてほろ苦いのがいいんだろ。

突っ込みはおいといて、他にこんな人もいた。
「自分、好き嫌い多いんすよね。生の野菜は大体食べられないですし。」
他にも食べられないものを教えてくれたが、あまり思い出せない。ただ、嫌いな食べ物が多いと生きるの大変だろうな、とか、彼女とか奥さんになった人料理作るの気使うことになるんだろうなって自分が思ったことは覚えている。今の時代、男性が料理を作る家庭もあるだろうから、そういう人は自分で作れば問題ないのだろうけど。

以前、友達と話している中で、友達の弟の彼女のことをお母さんがあまりよく思っていない、という話を聞いた。まあ、色々あったが、「食べ物の好き嫌いが多い」という点を気にしていた、ことが印象に残っている。理由は、自分の息子の選択肢が限られるから、ということだった。友達はそれをそんなに気にしなくてよくない?と話していた。

でも、私は友達のお母さんの言っていることが少しわかるような気がした。「嫌いな食べ物」」が多い、ということは、その分、「一緒に美味しいと思えるもの」が少ない、ということだ。私は食べることが好きだ。好きなものを食べた時、これを好きな人と一緒に食べたいとか、好きな人に教えてあげたい、とかも思うタイプだ。だけど、好き嫌いが多い人を好きになったとしよう。あの人にこの美味しさを教えてあげたい!でも、あの人トマト苦手だったな。じゃあ、これ食べられないか。あの人、生魚食べられないから、これも別に教えてもな。」正直、面白くない。

私自身も少しだけこれを経験したことがある。ある人と餃子が好きだ、という話をメッセージ上でしていた。二人とも餃子が好きなんて嬉しいと思いつつ、以前就活で栃木に行った際に食べておいしかった「パクチーの餃子」を写真とともにおすすめした。正直、パクチーが苦手な人なんて山ほどいるのでノーマルの餃子ではなく、この餃子を勧めたことも間違っていたが、おいしかったので教えたかった。
「この餃子すごくおいしかったです!」
「めっちゃパクチーだ(笑)これは無理だ(笑)」
なんかこのメッセージだけで萎えた。すごく。

こういう時にはこうやって返してほしい。
「僕はパクチー食べられないけど、パクチー好きにはたまらないね(笑)」
なんだろう。プラスの話をしているのに、マイナスの返しをされるのが鼻につくのだろうか。私の心が狭いことも原因だろう。とにかく、一緒においしいと感じられるものが多ければ、一緒に幸せを感じられる機会もすごく多いんじゃないかという話だ。

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