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蛙化現象の話

高校生の頃、バイト先のコンビニにすごく好きな人がいました。
当時高校2年生(17歳)のわたしに対して、相手は26歳の社員さん。(Yさんとします)
Yさんは、背が高くて痩せてて髪がくしゃくしゃしてて目つきが悪くて、何故か夏でも冬でも雪駄を履いていました😹

この人Sなんだろなーって感じの人で、会うといつもからかってきたり、意地悪を言われるのですが、そこがツボで、あまり男の人に免疫の無かったわたしは、一瞬でYさんにどハマりしてしまいました。

Yさんは夜勤なのですが、しょっちゅう寝坊して来るので、わたしが出勤前に電話(モーニングコール)したりしていて。
いつも、電話する前はドキドキしていました。

Yさんは、いつも飄々としてて、やる気がなさそうな態度なのに、いざという時はすごく頼りになる人で。
わたしが一度宅急便で大きなミスをして、東京から東北の方までゴルフかスキーのバックを持参しなきゃならなくなった時、すぐに連絡をくれて、一緒に行こうとしてくれたり。
(結局その時は、色々あって別の人が一緒に届けてくれたのですが。。。)
普段の仕事でも、わたしが困っているとさりげなく助けてくれる、ぶっきらぼうだけど優しい人でした。

Yさんとは、何度かデートをしました。
デートとはいえ、普段軽口を叩く間柄のわたし達。
ロマンチックな感じではなく、冗談を言い合ったり、意地悪を言われて怒ったりしている感じでした。
けど、お台場の浜辺で海を見たり、ちょっと高めのごはん屋さんに連れてってくれたり、今振り返ると、高校生相手にデートっぽいことをしてくれてたんだなーって思います。

そんなわたし達は、店長曰く「両思い」だったそうです。
ただ、わたしが高校生なので、卒業するまで何もしないと言っていた、というのを後々聞きました。

そんなわたしが高校を卒業し、専門学生になった頃。
階段で転んでさー😅って話を笑いながらしてたら、
「(男の人に)パンツ見られたの?」
みたいな事を言われ。
会話のニュアンスから、ヤキモチ?的な感じを受け。
今だったら、例えば彼氏にそんな事を言われたら、可愛いなーってニヤニヤしちゃうけど、当時のわたしはYさんの好意を感じ、嫌悪感を持ってしまいました。。。。
今振り返ると、蛙化現象だったんだなぁと思います。
あんなに大好きだったYさんから好意を感じで本当だったら嬉しいはずなのに、すごく気持ち悪く感じてしまい、それから急に遠ざけるようになりました。

Yさんにしてみれば、今まで(わたしの態度は分かりやすいので)確実に両思いで、何度もデートしてきたのに急に避けられ出して、は???という気分だったと思います。
それでもYさんは、変わらず軽口を叩いて普通に接してくれたので、本当にいい人だったなぁと思います😿

わたしのはっきりとした蛙化現象は、その一度きりだったように思います。
その後、いいなと思った人と付き合ったりしたけど、そのような嫌悪感を感じることはありませんでした。

Yさんとは家が近所なので、バイトを辞めた後もごく稀に偶然会ったりしたけれど、なぜかわたしに彼氏がいる時ばかりで、

「彼氏できた?」
「できたよ〜」

「彼氏と続いてる?」
「別れたけど、別の人と付き合ってるよ〜」

みたいな会話をしていました。
たまに連絡を取り合う中、一度だけ地元のお祭りに一緒に行こうという話になって。
すごく楽しみにしていたのに、お互い「明日大丈夫?」みたいな連絡をせず、「あ、Yさん忘れてるんだ。。。」と思い、スルーしてしまいました。
そしたら後日、なんで連絡くれなかったの?みたいな話になり、喧嘩別れでは全然ないけど、元々頻度の低かった連絡をしなくなり、偶然会うこともなくなり、いつの間にか疎遠になってしまいました。

何年か後、一度だけ地元でYさんを見かけて、

「○○で見かけたよ!」
「おじさんになってただろ?」
「そんなことないよ〜」

みたいなメールをしました。
その時のYさんは、わたしが知ってるYさんよりもおじさんで、なんか似合わない色の服を着てて、違う人のようになっていました😅
(でもそんなことは言えない。。)

この日記を書こうと思ったのは、先日Yさんに連絡をすることがあり。
本当に十数年ぶりに電話してるのに、声は全然代わってなくて、軽口を叩くところも相変わらずで。
でも、なぜか話していると疲れてしまって、あぁ、早く終わらないかな。疲れちゃったな。なんて思っていて。
(わたしから連絡したくせに!)
まぁ、夢の話なんですが😹

今は地元を離れてしまったので、Yさんに偶然会うなんてことはないのだけれど。
あの頃のYさんはすごく輝いていて、すごく大好きな人だったなーと思っています。
蛙化現象が無ければ、付き合ってたりしたのかな?
そしたら、わたしの人生もまた変わってたのかな?

Yさんの今が、幸せでありますように。

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