低容量ピルを始めてみた話


自分はあまりにも生理というものに振り回されていないか?

n度目の生理の後から、その思いが消えなくなっていた私は、ある日、低容量ピルを服用してみようと思い立った。

1. 私と生理、そして生理痛

私の生理の始まりは小4からだ。初潮を迎えて1年ほどしてすぐに生理痛が始まり、その痛みは歳を重ねるごとに酷くなっていった。高校時代はとても机に座ってじっとしていられる痛みではなかったので、授業を休んで保健室に行き、先生に温めてもらうのが習慣になるほどだった。(ちなみに常に3時間目の英語の授業だった。生理周期だけはなぜだか今まで乱れたことがない。)
大学にはいってもその痛みはとどまることを知らず、生理1日目はベッドで丸くなり涙を流して低く唸り続けるしか痛みを分散させる方法がなかった。

2.鎮痛剤を使うようになっても...

大学で生理痛に対する痛み止めの薬が存在することを知れたのは救いだった。藁にもすがる思いで何種類もの薬を試した。バファリンルナ、セデス、エルペイン、セダックス、ロキソニン...。このうち、私の生理痛を確実に抑えられるのはロキソニンだけだ。そして、ロキソニンは薬剤師がいないとドラッグストアでもらうことはできない。(大学時代は都会暮らしでなかったため、近くにドラッグストアしかなかった。)そのため私は

①生理痛になった際ロキソニンが手元にない恐怖

②駆け込んだドラッグストアに薬剤師がいない恐怖

③代わりに買って飲んだ薬が全く効かない恐怖(鎮痛剤は一錠飲むと後4時間飲んではいけないため、追加で飲むようなことはできなかった。)

に襲われていた。常にロキソニンのストックを確認しなければならなかったし、今回効いた薬が次も効くと言う保証もない(実際、ロキソニン以外の薬は効く時もあれば効かない時もあった。)からだ。

そしてここでもう一つのトラブル、ニキビの大量発生も始まった。顔中を覆い尽くすニキビが生理直前に発生するのだ。大抵それらは生理が始まった瞬間波のように引いていく。しかしストレスが溜まっているときは全く引かず、赤みと痛みに苦しめられ続けた。

1ヶ月周期でくるこの地獄に私はこのまま支配されされ続けるのだろうか?全く納得がいかなかった。生理痛が来ない、肌の綺麗な女友達が羨ましかった。そして、ロキソニンを補充し忘れたまま迎えた生理1日目の夜、下腹を抑えて呻きながら私は決意したのだった。

もう生理痛で死にたい気持ちになるのは今日で最後にすると。

3. 産婦人科で低用量ピルをもらうまで

生理が終わった後、Google mapで調べて家と仕事先の間に位置する産婦人科に行ってみることに決めた。口コミにはズバッと物を言う先生だと書かれていたので覚悟を決めて行った。

診察室に入ると軽い問診で一回の生理の期間(私の場合は7日間)と生理周期を聞かれた。カルテも書いたが生理痛や肌荒れなどについては全く聞かれなかった。問診が終わると部屋を移動し、動く椅子に座らされて膣に異常がないかのチェックを受けた。性交経験の有無も聞かれた。

自分の場合はあまりにもひどい生理痛と肌荒れをどうにかしたい思いで行ったが、先生は終始避妊目的のみで低用量ピルをもらいに来た患者という前提で話していたのが気になった。(カルテに全く目を通さなかったり、性行経験を聞く際に余計なことを言われたりした。)また、薬の値段にも驚いた。一ヶ月分の薬が3000円である。高い。生理痛や肌荒れ、とにかく生理にまつわるあれこれを治療したいと思うのはそんなに贅沢な願いなのだろうか、と軽く衝撃を受けた。ただ、名前を呼ばれてから実際に低用量ピルをもらえるまでの所要時間は10分と短く、いつも通っている道にあるならばもらうのはそんなに苦ではないなと思った。

これから月経が来次第低用量ピルの服用が始まる。最近では#Nobagforme というキャンペーンがユニチャームで始まっているが、自分自身がもっと良い気持ちで生理と付き合える日が来ればなと思う。

そして、この記事が同じように悩んでいる誰かの参考になったのなら、嬉しい限りである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?