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これまで書かなかったことのまとめ,2024年2月13日


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注意

これらの重要な展開を明かします。特に、『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』、『真の安らぎはこの世になく』にご注意ください。

漫画

『真の安らぎはこの世になく シン・仮面ライダー』

『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』
『キミのお金はどこに消えるのか』
『キミのお金はどこに消えるのか 令和サバイバル編』
『がんばってるのになぜ僕らは豊かになれないのか』
『PLUTO』

特撮映画

『シン・仮面ライダー』

実写映画

『ターミネーター2』

小説

『小悪魔アザゼル18の物語』
『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』(web小説、書籍)

『シン・仮面ライダー』漫画版の多田野などについて

 『シン・仮面ライダー』の前日談の漫画版『真の安らぎはこの世になく』で、「世界幸福」を目指し高い技術を秘密裏に用いるものの非人道的な研究もするショッカーのうち、イチローは正攻法として政治に取り組みましたが、それに賛成する言動をした綾小路は、「組織を停滞させて自分の幸福を実現するためにイチローを利用する」つもりでした。

 そのイチローは、映画本編で、人間のすべての「魂」を「嘘のつけない世界」に連れて行くハビタット計画を進めていましたが、それは犯罪で母親を殺されて「人間を信じない」と説明されていました。

 しかし、「人は誰かを信じて裏切られもした」と話しており、母親への一方的な殺人を「裏切り」と言うのは異なる印象があります。漫画版で、綾小路に「裏切られる」のかもしれません。
綾小路に該当する人物は、本編に見当たらないので、すでにイチローがハビタット計画の対象にしたのかもしれません。

 『真の安らぎはこの世になく』では、本編のオーグメントになる人間が何人か登場し、コウモリオーグになるらしい多田野がいたのですが、彼は研究不正の責任を押し付けられて、公の場で恥をかかされたと判明しています。そしてコウモリオーグは、オーグメントの中でもかなりの異形の顔でした。
 しかし、ハチオーグやチョウオーグなど、ヒトの姿に戻れる「変身」をするオーグメントと、「ヒトに戻るのは愚か」と言うクモオーグなど、戻れないオーグメントがおり、コウモリオーグが後者だとすれば、公に顔をさらされて、「元の顔を捨てたい」と思っていたのかもしれません。

 ちなみに、ショッカーで事故が起きて幹部の不正やミスを疑ったときに、綾小路は多田野が研究不正をしたと断定して、多田野が緑川弘にかばわれていましたが、そもそも多田野をショッカーに入れる時点でそのような議論は先にしておくべきであり、話を盛り上げるために、段取りが悪くなったとも取れます。

アシモフの『小悪魔アザゼル18の物語』の「自業自得」と「税金の使い道」

 『われはロボット』で有名なアシモフが、悪魔をめぐるトラブルを描く短編集『小悪魔アザゼル18の物語』を読んでいます。1988年の作品のようです。

 こちらには、悪意のなく、あくまで自慢程度の目的で自分の能力を使う悪魔のアザゼルが人助けをするつもりが、裏目に出るのを繰り返します。
 バスケで「ゴールにボールを正確に入れるようにする」能力を与えて、敵と味方の両方に入れてしまうようになったなどです。

 しかし、それらの物語の中で、「自業自得」という言葉がありました。
 
 積極財政の観点から私が参考にしている飯田泰之さんは、「外国人に、日本の自己責任という言葉は説明しにくい」と言っています。積極財政とは異なる主張をするらしいものの、佐藤優さんは「自己責任に当たる言葉は英語にはなく、own responsibilityでは別の意味になる」と書いています。
 しかし、英語の本にも「自業自得」という言葉はあるようです。

 また、『小悪魔アザゼル18の物語』では、劇中の経済学者についての解説で、「税金の使い道」という言葉があり、この時代のアメリカの税制度はよく分かりませんが、「税は財源」と思われていたようです。
 飯田泰之さんが監修した井上純一さんの漫画『キミのお金はどこに消えるのか』シリーズでは、MMTという経済理論は基本的に紹介しないものの、その一部が共通する「現代の日本で、通貨は中央銀行が発行するもので、税金はそれを民間から回収して消すためにある。税は財源ではない」という主張があります。
 「日本は、税は財源であるという勘違いで滅びる」と井上さんが書いた漫画も見かけました。
 しかし、「税は財源ではない」というのが、海外でも常識なのか、やはり難しいところです。

生物学と哲学の4つの原因

 『生き物の進化ゲーム』によると、生物学において、ものごとの要因を、「至近」、「発生」、「歴史」、「究極」に区切るマーティンとベイトソンの考えがあるそうです。
 生物学とは異なるたとえですが、「何故赤信号で車を停めるのか」という疑問への答えとして、「至近」は「赤い光に脳が刺激されるから」、「発生」は「自動車教習所で教えられたから」、「歴史」は「赤で止まる規則が歴史的に成立したから」、「究極」は「止まる方が有利だから」と答えるそうです。
 「至近」はメカニズム、「発生」は個体や個人の発生の理由、「歴史」は人類社会や生物の進化の歴史、「究極」はその性質が有利か不利かの話です。
 これは、以前私が調べた、アリストテレスの四原因にも通じる、質問への複数の答え方になりそうです。
 アリストテレスの場合は、家を作るときに、石材や木材などが「質料因」、家という形が「形相けいそう因」、組み立てる大工が「作用因」、家に住むためなどが「目的因」だとされます。
 これについて、『ターミネーター2』で、未来から来た、人類に味方する機械のターミネーター「101型」が、敵を倒したあと、自分の技術が危険を招かないように仲間の人間に、高熱の中に沈めてほしいと頼みました。
 これは、「高熱でないと跡形もなく処理出来ない頑丈なハードウェアを持つ」というのが質料因で、「自分では破壊出来ず、仲間の人間にしてもらうプログラム、ソフトウェアを持つ」というのが形相因で、「そのように未来の人類のジョンが、過去のジョンの命令に逆らってでも破壊してもらうようにプログラムした」というのが作用因で、「未来に自分の技術を残さないため」というのが目的因だと考えました。

 『PLUTO』で、「ロボットは人間を殺さないか」という議論について、「簡単に殺せる危険な武器をロボットが持っている」という劇中の批判はハードウェアであり質料因、それへの「間違いが起きないようにしている」という反論はソフトウェアであり形相因、「我々科学者が殺さないように作った」というお茶の水博士の主張は作用因だと考えます。やはり、質問や回答で、この四原因がずれるようです。

 まだ私にはこのアリストテレスの四原因と、先述した生物学のマーティン達の4つの原因の対応は難しいのですが、『ターミネーター2』と赤信号で停まることを対応させてみます。

 「未来のジョンがそうプログラムした作用」は「教習所で教えた発生」に対応するのでしょうが、他の「高熱でないと処理出来ないハードウェアの質料」、「自分では破壊出来ないソフトウェアの形相」、「未来の技術を残さないためという目的」は難しそうです。

 また、私は個人的に「人間は何故、他の生物のほとんどと異なり環境を破壊するのか」について調べています。進化生態学を扱う『生き物の進化ゲーム』は、究極要因で生物学の現象を分類しているそうですが、環境破壊についても何かを扱えそうです。

『ギフト無限ガチャ』の敵の善し悪しと主人公の問題

 『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』、(以下『ギフト無限ガチャ』)漫画版では、幾つかの観点で、主人公の復讐対象の異種族のシオンとナーノを比較出来ます。

 どちらも主人公のライトの属するヒューマンを種族として見下しつつ、ある程度の善し悪しがありました。
 ヒューマンは強さのレベルという数値が上昇しにくく、基本的にもっとも弱いので、奴隷にされるなど、差別されています。しかしギフトという能力をヒューマンだけが持ち、それで社会的に成功するヒューマンもいるそうです。
 ライトのギフト「無限ガチャ」は、危険なダンジョンで魔力を吸収しなければ役立つものが出ないので、ライトは自分でも弱いだけだと考えていました。
 「平等な世界を作ろう」と他の種族を代表したメンバーのパーティーに誘われたライトが、ある日突然裏切られて、危険な「ますたー」の可能性があり、「念のため」に殺されそうになりました。そしてダンジョンで自分のギフトを使えることを知り、召喚した強いヒューマンのメイなどの仲間と共に、自分も強くなり復讐を図ります。
 ダークエルフ種のシオンとドワーフ種のナーノは、共に研究を金銭などより優先し、ヒューマンを材料にして軽んじていました。
 しかし、シオンは研究のためなら同種や大陸を巻き込むこともいとわず、その研究の協力者のソウルドラゴンを倒したライトの強さは評価して、そのライトに研究の協力をその場で持ちかけました。また、ダークエルフ種の幹部もヒューマンを殺していたため、シオンのあとライトの部下に殺されて、「穏健」だとされる幹部に代わりました。
 一方ドワーフ種の幹部は、研究のために「家族を売る」と発言するものの、基本的にヒューマンのライト達に敬意を払いその強さも認め、見ず知らずの死者の弔いもしました。そのうち復讐対象のナーノは研究のためにヒューマンを材料にして、「呪いの武器」を作り自分で制御出来なくなり辻斬りをしました。他のドワーフ種からも「呪いの武器を制御出来るわけがない」と批判されていましたが、ヒューマンはともかく、ドワーフ種を辻斬りしたことは反省していました。また、ナーノは自分に単独の強さでも、武器の強さでも上回るライトの成長に気付いていません。
 この微妙な違いが気になるところです。
 ただ、ライトにも、ちらほらと問題があります。
 ライト自身も、自分の高レベルでなければ制御出来ない、「呪いに近い」武器を使っています。
 また、シオンは、ヒューマンのギフトを他の種族に移す研究をして、「魂にギフトが刻まれているならば、魂に干渉すれば良い」と拷問していましたが、ライトの部下に「無駄」だと言われています。また、「ギフトが他種族に移せれば、ヒューマンもギフトの源として社会で活躍出来るかもしれない。これはヒューマンのためでもある」と主張しました。これはそもそもヒューマンが直接ギフトで働けば済む話であり、そのような単純な解決策を相手のために提案せず自分の研究を挟み込むシオンは、ヒューマン自身の働きも認めずに非道だと言えます。
 けれども、ライト以外のヒューマンがギフトで活躍する場面が『ギフト無限ガチャ』では直接的になく、ライトは自分以外にも「ギフト」を持つヒューマン、たとえば召喚したメイの「固有スキル」と同じ「鑑定」を役に立てる人物がいると知っていながら、そういった人物を集めてヒューマン差別をなくす運動はしておらず、あくまで自分のギフトだけで解決する傾向があります。
 シオンと同じダークエルフ種の誘拐したヒューマンの中にも、「ギフト持ち」はいたはずが、直接には登場していません。
 ギフトのないヒューマンのミヤやエリオは徐々に社会的に活躍するものの、ライトには、自分以外の本来のヒューマンのギフトなどを認め、レベルからも社会的地位からも強くする発想が少ないと言えます。
 だからこそライトは、シオンに「ギフトで直接ヒューマンが働けば良いだけだろう」と反論しなかったとみられます。
 この辺りに、敵の間違いと微妙に組み合わさった、主人公側の論理不足がみられます。

参考にした物語や漫画

漫画

山田胡瓜,藤村緋二,石ノ森章太郎,庵野秀明,八手三郎,2023-,『真の安らぎはこの世になく-シン・仮面ライダー SHOCKER SIDE』,集英社
作画/大前貴史,原作/明鏡シスイ,キャラクター原案/tef,2021-(未完),『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』,講談社

井上純一/著,飯田泰之/監修,2018,『キミのお金はどこに消えるのか』,KADOKAWA
井上純一/著,アル・シャード/企画協力,2019,『キミのお金はどこに消えるのか 令和サバイバル編』,KADOKAWA
井上純一(著),アル・シャード(監修),2021,『がんばってるのになぜ僕らは豊かになれないのか』,KADOKAWA
浦沢直樹×手塚治虫(作),2004-2009(発行期間),『PLUTO』,小学館(出版社)

特撮映画

石ノ森章太郎(原作),庵野秀明(監督・脚本),2023,『シン・仮面ライダー』,東映

実写映画

ジェームズ・キャメロン(監督),ジェームズ・キャメロンほか(脚本),1991,『ターミネーター2』,トライスター・ピクチャーズ(配給)

小説

アシモフ(著),小梨直(訳),1996,『小悪魔アザゼル18の物語』,新潮文庫

明鏡シスイ,『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』,小説家になろう(掲載サイト)
https://ncode.syosetu.com/n9584gd/
2024年2月13日閲覧

明鏡シスイ,tef,2021-(未完),『信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します!』,ホビージャパン

参考文献

佐藤優,2020,『メンタルの強化書』,クロスメディア・パブリッシング
酒井聡樹ほか,2012,『生き物の進化ゲーム-進化生態学最前線:生物の不思議を解く[大改訂版]』,共立出版

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