メタルDUNE

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みなさんこんにちは!こちらでは主に音楽の紹介をメインに取り組みます。様々な最新のロック、ポップ、エレクトロニック、メタル、ヒップホップ、エクスペリメンタル、ジャンルの音楽をディスクガイド的に多くの方に聴いて頂けるように、そして色々な音楽を聴くきっかけの一つになれば幸いです。

最近の記事

アキ・カウリスマキ監督 『枯れ葉』感想

アキ・カウリスマキの新作『枯れ葉』を見た。ストーリーはホラッパとアンサという生活に追われる中年の男女の恋が描かれるのだが、劇中で起こる出来事ではなく色にアクセントを置いた映画のように思えた。 以下『枯れ葉』と『PERFECT DAYS』の一部ネタバレを含むことを最初に断っておきたい。 アキ・カウリスマキ監督は過去に小津安二郎に焦点を当てたドキュメンタリー『小津と語る』の中で、「文学への憧れを捨てて赤いヤカンを探すことにしました」と語っていることからモノクロフィルムではなく

    • 2023/ベスト・アルバム/シングル&EP

      2023年の確認のためのベスト。30枚を選び作品関連作と認識している作品も20作品併記します。 30 Paramore - Re: This Is Why 〈remixes〉 7曲目のRemi Wolf 「You First」からRomyの「Liar」、Claudの「Crave」が特に気に入ってる。 Paramore - This Is Why 29 Takeshi's Cashew - Enter J's Chamber ポール・モーリアという日本と海外で認識に齟

      • The 100 Best Albums of the 2022 パート5

         20 Lea Bertucci / Ben Vida - Tulsa[Xtended Vox] カンス・タンリク〈独〉、フィル・ミントン〈英〉、オードリー・チェン〈米〉、ベン・ヴィダ〈米〉、レオ・ベルトゥッチ〈米〉による共作。現地点で最もプルーラルな肉感と情感を兼ねたア・カペラ。 19 Ryoji Ikeda - Ultratronics 04[Ultratronics] 池田亮司氏の新たなIDMに対する新たな視座。 18 Björk - Fungal City[F

        • The 100 Best Albums of the 2022 パート4

          49 Black Magnet - Hermetix[Body Prophecy] 2022年は凡そメタルアルバムに似つかわしくないアートワークが散見されたがブラック・マグネットもその一つ。オクラホマからナイン・インチ・ネイルズが持ち得なかったパワー・エレクトロニクスの「新たな側面」をオルタナティブ/インダストリアル・メタルという手段で実現した快作。 48 Bear Bones, Lay Low - Mirage Dissociatif[Apariciones Compi

        アキ・カウリスマキ監督 『枯れ葉』感想

          The 100 Best Albums of the 2022 パート3

          69 Yuta Matsumura - Red Ribbon[Red Ribbon] シドニーでオイリーボーイズ名義でハードコア・パンク・バンドをしているドラマーが初のYuta Matsumura名義でソロとしてエレクトロニック作品をリリースした。ハイトーンやノヴォといったエッセンスにスロウなバレアリック・ビートが特徴的な傑作。 68 Horse Lords - Mess Mend[Comradely Objects] ボルチモアで結成されたホース・ロードの新作「Com

          The 100 Best Albums of the 2022 パート3

          The 100 Best Albums of the 2022 パート2

          89 Rainy Miller - Way Out[Desquamation (Fire, Burn. Nobody)] プレストン(UK)で活動するヒップホップ・アーティスト、レイニー・ミラーの最新作は、Blackhaineが参加したことで沛然と降り注ぐ「ウェイヴ」の音とBlackhaineの狂気が等量で組み合わされ「ノクターナル性」の暗さだけが偏り、嵩み、滞留しがちな「ウェイヴ」に新たな均整をとった力作。 extra 7038634357 - Daybreak[Ele

          The 100 Best Albums of the 2022 パート2

          The 100 Best Albums of the 2022 パート1

          今年は例年とは違いアルバムではなく楽曲を基準にしたベストリストにしました。 100 Action Sports - Cubivored[III] マシュー・ペピトーンとディラン・ハウによるプロジェクト3作目。近年のトランスを捉え直したシーン(ABSLやDossといったアーティストに顕著)とも共通する郷愁を誘う力作。 99 Ibibio Sound Machine - Protection From Evil[Electricity] Snapped Anklesがミニ

          The 100 Best Albums of the 2022 パート1

          2022上半期ノベストアルバム

          2022年の上半期の中で最も優れたアルバムをリイシューも含め、順序不動で25枚選びました。25枚というのはあまりにも少なくて不完全ですがこれまでも音楽史を通覧する上で重要になるであろう作品を最優先したので、あまりメディアでも取り上げられていないアルバムも多く含みます。この機会に是非どうぞ。(参考程度に周辺ジャンルも併記しておきます) Kaho Matsui - S / T [IDM, Ambient, Glitch ] Various Artists - Horizons

          2022上半期ノベストアルバム

          幻想の音楽通信 Vol 18

          blastah - forever ポルトガル出身のblastahは、Sangre NuevaのメンバーでもあるDJ Pythonとの長い交流を経てDJ Pythonが設立したレーベルWorldwide Unlimitedから新作「forever」をリリースした。 アンゴラを中心に発展した「タラキシンハ」(スロウテンポが特徴のキゾンバから派生したダンスミュージック)をHuerco S.に代表されるアンビエンスに蔵していた潜在的なエレクトロニック性やアウトサイダー・ハウスを

          幻想の音楽通信 Vol 18

          2021 ベストALBUM 50 plus

          今年もベストリストという1年の間に摂取した数々の優れた音を眺める行為をしているわけだが、近年はそれが当たり前のことになってきている。そして大手メディアが放り込んだベストリストよりも個人のものに発見が多くその人ならではとしか言いようのない興味深い音に対する態度に遭遇する機会が多い。これ自体が1つの表現なのは間違いない。 アーカイブ化が前提となった今の時代において今回のようなVrilのアルバムの形式(ミックス形式にそのほとんどがアーティスト自身の未発表楽曲で構成されている作品)

          2021 ベストALBUM 50 plus

          2021上半期ベストアルバム〈4〉

          四月のベストアルバムではロックやテープ・ミュージックの傑作も目立ちます。豊富な実験的音楽が多くのジャンルで見られる年ではないかと思う。 Monsterra - Peligro ワルシャワを中心に活動するMonsterra(Wild Booksのメンバーでもある)のアルバム「Peligro」はサーフ・ロックの視点からヒプナゴジックなダブや、エキゾチカを展開する怪作で、サーフ・ロックが1960年前半に隆盛していた中で鳴っていた陽気さが歪な変容を遂げ、トレモロ・ギターのリズムが

          2021上半期ベストアルバム〈4〉

          2021上半期ベストアルバム〈3〉

          3月からはR&Bやジャズの傑作も含めて上半期のベストアルバムを紹介します。 トロントを拠点に活動するEmily Steinwallの「Welcome to the Garden」は、60年代の「A Love Supreme」から連綿と続くスピリチュアル・ジャズ(ジャズの要素にキリスト教以外の民族宗教の要素を取り入れた音楽)の趨勢にスピリチュアル・ジャズの前身のスピリチュアル(ゴスペルの元にもなり、歌詞の多くはキリスト教の内容を多く含みながらも厳しいプランテーション・システム

          2021上半期ベストアルバム〈3〉

          2021上半期ベストアルバム〈2〉

          前回に引き続き上半期ベストアルバム。 2月 Wobblyは「Popular Monitress」のなかで、自身のこれまでのキャリアとは異なる時間軸をHausu Mountainという異界で打ち出した。その時間軸は2019年の「Monitress」の底流に牢固としてあった側面が、2002年の傑作「Wide Open Spaces」のサウンド・コラージュの側面をビット・ミュージックに変え、細切れに短尺に凝縮しながらもそこから介して紡がれる。それはMax Allisonのアート

          2021上半期ベストアルバム〈2〉

          2021上半期ベストアルバム〈1〉

          1月から6月までの上半期に出たアルバムの中で、最も優れていたと思ったアルバムを無作為にジャンルの分別もせずに、ダラダラといくつかのパートに分けて書き記したものなので読みにくいものですが楽しい音楽を聴くのきっかけになれば幸いです。 1月 1月の下旬にリリースされたBiosphereの「Angel's Flight」は、2002年にリリースした「Shenzhou」を、喫緊の疫病の状況をAlex McCulloughのアートワークと共に変異させた。彼の代表作「Micrograv

          2021上半期ベストアルバム〈1〉

          幻想の音楽通信 Vol 17

          V/A - Colliding Wind ベルリンを拠点とするレーベルConcentric Recordsから不思議なコンピレーション・アルバムがリリースされました。詳細を覗くとこの作品は「コライディング・ウィンド・バイナリー」(衝突風連星)から着想を得て、現在の混沌を捉えたテーマが主題にあります。「Mono no aware」で注目されたKareem Lotfyや、フィールドレコーディング界隈の旗手Jana Winderenが同列で並ぶこのコンピレーションは、近年のエレク

          幻想の音楽通信 Vol 17

          BEST ALBUM 2020

          2020年の終わりに各々諸個人が聴いてきた音楽に一度境界を設けるこの年間ベストですが、毎年飽きもせずよく選んでいられるなと我ながら思うのですが選ぶのを忘れるとモヤモヤするので今年もよく聴いた音楽をシングル、EP、リイシュー、コンピレーションを問わずジャンル別に順不動で挙げていきます。数が多いのでアルバムの詳細は書きません。 HIP HOP Material Girl - Tangram Aint About Me - Aint About Me Bree Runway

          BEST ALBUM 2020