愛しているよ

貴方を

全てを

愛しているよ

声に出したら

それは偽善になりそうで

きっと信じてもらえないから

胸の中で唱えて

貴方の幸せを祈る

貴方は

『愛せない』と泣いてたね

私は幼くて

『愛せない』という言葉に泣いてた

随分温度の違う涙

愛せない苦しみの涙と

愛されない孤独の涙


貴方がどんなに可哀想な人か

もう十分すぎるほど分かった

もう十分に時が過ぎて

貴方を随分と追い越してしまった

どんなに手を差し出しても

この手を掴もうとは

貴方はしない…

変なプライドを後生大事に

人を信じる事もできず

疑い続けている

そんな貴方に

やっと気づけた…

随分時間が掛かった

どこかで信じたかったから

でも無理だって…

分かったんだ


貴方がどんな人であれ

裏切り、騙そうとしても

私は貴方を愛してるよ


ただね…

もう貴方には言わないし

極力会うこともないと思う

それが貴方にとって

愛の形にならないと知ったから

胸の奥でずっと

愛していると言ってる

貴方の本当の幸せを望んでる

見えないところで、ずっと…

貴方の本当の幸せが何かを

私は気づいたから

貴方にとって私は

必要のない存在だと

もうとっくに気づいてた

もう寂しくなる事はない


貴方と私の世界は

随分変わって、違ってしまった

まるで時空の違う世界

私の言葉の意味すら分からなくて

貴方の言葉は不協和音のよう


少し離れたところで

貴方の幸せを祈る

貴方の世界で幸せに

元気でいてね…お母さん

産んでくれて

『ありがとう』

『さようなら』


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