主夫の日記 2000年8月6日

8月6日 恩師の死

...........後悔先に立たず........。本当にそうだと思う.........。

何気ない日常を打ち破る一本の電話。そして突然告げられる人の死。

過去に何度も同じ思いをしていたはずなのに、その度に襲う後悔の念。

「なぜもっと会っておかなかったんだろう?....なぜもっと早く.....をしておかなかったのか?...」

そしてまた一つ、不義理という名の荷物を背負うことになるのだ....。

この歳になると、自分の親も含めた様々な人の死に直面することも増えてくる。

 しかし今回のは、本当に参った。小学校から高校、大学と、先生と呼んだ人は数多くいたが、本当に心の底から感謝し、恩師という名に重なる人は今回亡くなった、丸山先生唯一人なのだ。

先生は私の担任であったことは一度もない。

しかし学年主任として、自分のプライベートを犠牲にして生徒のことを思ってくれた人だった。

中学3年の夏休み。当時まだある種の偏見があったロックバンドの合宿をやろうとした際に、なんの義務もないのに、「心配だから」と新潟まで、休日返上でついてきてくれたのも先生だった。

私が高校2年で学校を飛びだしてからも、なにかにつけ気にかけてくれて、ややもすると学校を恨んでしまいそうになるところを、いまだに愛校精神を持ち続けられるのも、ただ丸山先生がいたからだと思うのだ。

不思議なことに、今思い返してみると、先生は特に印象に残るような言葉をかけてくれたわけではない。

ただ、先生に会って話している中で、「ああ、この人は私という人間を信じてくれているんだ。」という想いが湧いてきて、この先生の期待だけは裏切るまいという気持ちが、自然と私が道を踏み外さぬ様に導いてくれたような気がするのです。

心より、ご冥福をお祈りいたします。ありがとうございました。


※この記事は、私が以前自分のWEBサイトの掲載していたものをアーカイブとしてこちらに転載しているものですので、あくまで過去の自分の想いですので、現在の自分の考えとは違う場合もあります。

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