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【早熟期、晩熟期でやるべきこと】

小学生年代や中学生年代では、体の成長の早い遅いで大きな差ができてしまう年代です。

早熟の選手にとっては思い通りにいくことが多いですが、このままでは間違いなく逆転されます。
高校生や大学生になると、それまで成長が遅かった子たちの体の成長が追いついてきて、その時点で早熟期の優位性は消えます。
やれてたのは成長が早かっただけで、技術が雑だった、判断せずに感覚だけでやっていた、だから通用しなくなってきたという現実に気づき、そこから伸び悩むこととなります。

逆に、晩熟の選手は、そこまでの5年以上もの間、どうやったら自分よりも体が大きく、強く、速い選手に勝てるのか、悩み、考え、悔しさを乗り越えて取り組んできたことが身を結ぶことになります。
この現象は、必ず起こります。

指導者は、今だからやれているのか、今だからやれていないのかを見極め、個人差の大きい個々に対してアプローチ、フォローしていくことが大切です。

また、親としてどうアプローチ、フォローしていくかも大切です。
周りの成長が早くて自分の子の成長が遅れているという感覚から、焦りを感じるようになりますが、焦る必要は全くありません。
なぜなら、成長が遅いだけであって、このまま高校生や大学生になることは絶対にないからです。

必ず、大きく、強く、速くなっていきます。
これはコントロールできないこと。
コントロールできないことを悩み、考えるよりも、今何ができるのか、今何をすべきなのかという、自分がコントロールできることに目を向けることが大切です。

それは何か。
どうやったら自分よりも大きく、強く、速い選手に勝てるようになるのかを考えて取り組むこと。
つまりそれは、競争しないようにプレーをすることであり、体を触らせないようにプレーをすること。
スペースへ蹴れば、相手との競争を作り出してしまう。
ボールを正確に止めれないから、球際を作られ潰されてしまう。
正確に止めれば顔が上がり、敵の動きが見えるので、潰されることがなくなる。
また見えるものが増えるので、的確かつ速く判断でき、動き出しが速くなる。
体が小さいうちにこれを身につけておけば、逆転現象なんておもしろいほど作り出せる。
もちろん早熟の選手たちにとっても、指導者が目先の勝利を追いすぎて大切なことを後回しにすることなく、このような指導を行えば早熟の選手たちをぶっちぎらせることもできる。
つまり身につけておくべき技術をしっかりと身につけさせてあげれば、全員が順調に成長できるということです。

当アカデミーの、基本技術習得を徹底するというコンセプトは、すべての子どもたちに順調に成長していってほしいという、自分の経験から当然のように導き出された結論であり、この先も変わることはないコンセプトとして、引き続き取り組んでいきたいと思います。 



代表 森  一哉
 

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