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三連休の初日くらいは成瀬に捧げようと思った

『成瀬は天下を取りにいく』

久しく小説という小説を読んでいなかったが、タイトルの語呂が良すぎて思わず手に取ってしまった。よくわかんない鳥の本と一緒に。

鳥の本はまだ読んでない

いつもの如く積読になるかなぁと思ってたのもつかの間、気のまぐれで手に取ってみたらあっという間に読みきってしまった。まだ鳥の方は開いてもないのに…

それはそれとして、本書の特によかったところは成瀬の(向う見ずな)行動力だったかなと思う。女子高生が夏休みに20日間西武に行くかね、M-1出るかね。"普通だったら"失敗したらどうしようとか、周りからどう思われるとか考えて躊躇したり、他のことやりたい(友達と遊びたい)とかで悩むところもあると思うけど、成瀬にはそんなところは一切感じさせないだけの潔さがあって、それがまぶしかった。

個人的に成瀬の考え方で1番好きだなと思ったのは、大貫との付き合い方。
大貫から嫌われてるのは自覚しつつも、成瀬が大貫を嫌っている訳では無いから遠慮する道理はないという大貫からしたらガチではた迷惑な理論で大貫と接していたところで爆笑してしまった。人間関係なんて多少無遠慮で厚かましい方がうまくいくもんだよね。人間関係で悩んでる人は成瀬を参考にするといいと思うよ、たぶん。

それはそれとして、成瀬の行動力を見習って(?)、三連休初日に日帰りで滋賀(&京都)に行ったのでご報告したくてnote書いてみたよ。ひとり旅だと喋んないから色々溜まっちゃうよね。

朝ごはんはやっぱり海鮮丼

朝6時半に起きて東京駅に向かい朝ごはんを買う。昨日の夜から、朝ごはんはブルディガラのクソデカ最高クロワッサンにしようと思っていたけど、海鮮丼を目にするとどうしても買ってしまうのが人間の業。
1580円…高ぇ…となりながらも欲求に抗えずに買ってしまったマグロポケ丼を車内で頬張る。

情弱丼

あんま美味くねぇ…マグロはともかくアボカドが不味い…あと量が少ねぇ…
憤懣やるかたないがクロワッサンではなく海鮮丼を選んだのは紛れもなく自分である。
食べ物のおいしさは、それの茶色度合いで決まることを知っていたのに、なぜか映えている赤と緑のどんぶりを買ってしまったのは浮かれていたのかもしれない。

琵琶湖はだいたい天気が悪い

そんなこんなで文句を言ってるうちにあっという間に滋賀到着。
山科で降りるはずが、車内で読んでたヒロアカが面白すぎて気が付いたら山科どころか大津も乗り過ごしてしまった。しかし幸運なことに、大津の次は膳所である。
次は乗り過ごすまいと膳所で降りたら成瀬がお出迎えしてくれた。これは聖地巡礼の甲斐あり◎

たぶんだけど成瀬って素の顔がドヤ顔って言われそうだよね

昨日時点で若干雨予報だったから若干心配はしていたが、びわ湖浜大津駅に着くや否や案の定雨が降ってきた。困るよ。前に来た時も豪雨だったし僕と琵琶湖は酢豚とパイナップルくらい相性が悪いらしい。
濡れないように急いで成瀬と西浦がご飯を食べた「湖の駅 浜大津店」へ。

湖の駅 浜大津店 - びわ湖浜大津/郷土料理 | 食べログ (tabelog.com)

2人が食べていた「近江牛コロッケ&だしまき膳」を注文する。

キヌヒカリ、うまい(たぶん)

近江牛コロッケはたしかに美味しかったが尋常じゃないくらい熱い。熱すぎてお淑やかに食べられないだろうからデート向きではないと思ったけど、自分が猫舌すぎるだけの可能性も否定できない。
ところで、これのコロッケだけでご飯を大盛り4杯も食べられる西浦は異常じゃないか?コロッケ一口あたり茶碗半分くらいのご飯が消える計算になるぞ。西浦が男子高校生だからか?いくらなんでもだろ。

いざミシガンへ

お腹もいい感じに膨れたということで、遂にお目当てのミシガンに搭乗する。
湖の遊覧船との事だったので、割と一般的な遊覧船をイメージしていたが、思いのほかアメリカンな作りになってて面白い。どうやらミシガン州と滋賀県が姉妹都市だからということらしい。

Culture ClubのKarma Chameleonに出てきそうな見た目
成瀬あやかりコーナー

ミシガン船内では陽気なパーサー2人がガイドをしてくれた。乗客に絡む系のMCだったので何人か話しかけられていたが、自分と同じく成瀬を読んできた人がいて、ムジナ…!という気分になってた。
僕はパーサーに絡まれたくなかったので船外のベンチで湖を眺めていたら、近くから歓声(怒号)が聞こえてくる。何事かと声の方を見ると、6色のボートが凄まじい勢いでターンしていくのが見えた。フレデリックの「のってけ♪ のってけ♪ のってけ♪」と中村獅童のドヤ顔が脳裏にうつったが締め出すことに成功。僕は競馬の方が好きだ。

?「今が一番若いの 第六感、六感またがって 」

出航してからすぐに雨は止んだのでここぞとばかりに写真を撮る。

映画チケットみたいな持ち方

船内をだいたい一周するとあんまりやることが無くなるので、人がいないベンチで湖を眺めながらウトウトしていたらあっという間にクルーズが終わってしまった。
ミシガンはアトラクションとしておもしろいものというよりかは、パーサーのガイドをぼんやり聴きながら、ベンチでのんびりしている時間として価値があったように思う。感じ方は人それぞれだよね。

7年ぶりの総本店

下船してからは京都へ戻った。延暦寺に行こうと思ったけどちょうど30分くらいしか見れなさそうだったのであきらめた。くやしい。

京都に行ったら何をしようかというのはずっと前から決めていた。
「天下一品」の総本店に行くことである。
濃厚こってりスープでお馴染み「天下一品」は一乗寺に本店がある。

天下一品は総本店・直営店とFC店で味が違うと言われているがこれはほんとにそうで、なんならFC店でも味にバラツキがある(と思ってる)。
総本店は7年前に京大の友達と行ったきりになっており、ついぞ行けていなかったので念願の訪問である。

趣100点

総本店限定の温玉豚重定食を注文!ススル〜!

ビジュよすぎ~~

濃厚こってりスープが麺に絡みすぎ。FCより気持ちまろやかかつ濃厚なスープがうますぎる。味は濃いんだけど妙な尖りがない。
ラーメンを食べ進めていくうちに、いったん気分転換をしようと思って、豚重を食べたら衝撃を受けた。ラーメンより美味い。なんでだよ。気が付いたら豚重用に追加で小ライスも追加しちゃったよ。
やっぱり総本店の方が美味いよなという感傷に浸る間もなく豚重で脳みそを焼かれてしまったものの大満足で退店。来てよかった。

怖すぎた伏見稲荷

天下一品で腹パンになる頃にはだいたいの観光スポットが営業時間を修了している。どこもかしこもホワイトである。
一方で稲荷総本山ことインスタ女子がこぞって着物で写真を撮っている伏見稲荷大社はブラックなので24時間営業らしい。夜なら奴さんも湧いてないだろうと踏んで来た。が、雰囲気がヤバい。

圧倒的…!存在感…!

心霊スポットか?って思うくらい雰囲気が異様。そりゃまぁ暗い山中にあんだけ鳥居があったら威圧感あるよね。
このときばっかりは陽気な外国人観光客に感謝。もっと騒いでもらって大丈夫なんやで。呪われるのはたぶん君や。

ちびるぜ

20分くらいかけて鳥居の門をくぐり終えて、更に山を登って上に行こうとしたら、山頂まで片道40分かかるとのこと。いくらなんでもやりすぎ。
新幹線まで残り1時間しかなかったのもあり、あえなく撤退。
次こそは山頂までいきたいね。

終わりに

成瀬の行動力につられて久しぶりにひとり旅なんかしてみたけど非常に楽しかった。
思ったよりミシガンがのんびりしてたこととか、海鮮丼がまずかったこととか、ラーメンより豚重がうまかたこととか、色々想定外はあったものの、こういうのが旅の醍醐味だよなぁと思って帰りの新幹線に揺られている。

最近、実年齢の割に精神年齢が幼いなぁと自覚することが増えたが、これは今までに得た経験が不足していること、すなわち行動力がなくて何も経験しなかったことが原因なんじゃないかと考えている。
そんななかで、本書を読んで、年甲斐もなく成瀬にちょっと憧れて急に滋賀まで来たわけだけど、総じていい経験だったのではないかと思う。また唐突な旅行がしたいね、ハム太郎。ヘケッ!!!


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