現場からの報告です

とある中学校グラウンドの外側の道でおじさんが下を向いてうずくまっていた。

すでに30代半ばであろう女性がうずくまるおじさんに声をかけ対応している。

何か出来ることはないかということと、状況を把握するために私はその現場に近づいた。



①フェンスが低い

まず現場を見渡した際に感じたことは「フェンスが低い」ということだ。
最近は小学校であってもかなり高くまでフェンスが設置されており、セキュリティは強化されている。
なおかつこの中学校は街の中にあるため、より高くしなければならないと思うのだが、、、



②時刻は16時50分

この現場を見たのがこの時刻。まさしく「部活動」の時間ではないか。



③野球部の有名中学校

じゃあ尚更フェンスを強化しろ

と思ってしまうのだが。



④おじさんは流血していない

流血していないとなると頭を強く打ったか、なにかの衝撃で立ち上がれないか。

どちらにせよ大ごとになりかねない。



現場に近づくなかでわかった情報はこの4つ。


ただこれだけで充分だった。


道端を歩くおじさんに野球部の打球が頭にぶつかった。


この一択である。





ごま「大丈夫ですか?救急車呼びましょうか?」

おじ「いや、いい。そっとしといてくれ。」

女「苦しそうですし、念のため呼びましょう。」

ごま「わかりました。ボールが頭かどこかにぶつかったんですか?」

女「いえ、肩が。」

ごま「肩?」

女「肩が外れたかなにかの激痛で起き上がれないみたいなんです。」

おじ「だからもういい。救急車は呼ばんといてくれ。」





16時35分ごろ、おじさんAは中学校裏の歩道を散歩中、グラウンドの外に出ていた軟式ボールを見つけ、グラウンドの内に投げ返そうと試みた矢先、肩に信じられないほどの激痛が走り(五十肩)、その場を動けなくなった。

16時45分ごろ、通行人女性A。

16時50分ごろ、通行人ごまみBが現場に駆け寄り対応する。


押し問答を続けるなか、


17時10分ごろ、救急車到着。無事搬送。


あれだけ私達には拒んでいたのに救急隊員には「あー、助かりました。」と言ったおじさんの言葉がひどく印象的でした。。。

ボール1球投げただけで肩を壊すとは。

老いって恐ろしい。









現場からは以上です。

(実話)


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