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JR西日本 大阪環状線 弁天町駅

大阪環状線の一番の西端に位置する弁天町駅。このJR西日本大阪環状線の他に大阪メトロ(旧大阪市営地下鉄)中央線が通り、大阪の東西を走っている。
この中央線は近鉄との相互乗り入れをしており、この弁天町から途中乗換えはあるが近鉄奈良駅まで行くことが出来る。

弁天町駅に直結の大阪ベイタワーは以前はORC200(オーク200)大阪リゾートシティと銘打ってホテル、プール、温浴施設、200mのマンションで構成された施設である。
1993年の開業の大阪市の再開発事業であり、弁天町駅から続く埋立地にある数多い大阪府の施設等への入り口としてバブル時期に計画された。

ゼネコンの営業マンになった頃、このエリアに施設見学に行った記憶がある。
辺りの町から浮いてしまったエリアなような気がした。
大きなプールも温浴施設も明るいホテルも貧乏な若いサラリーマンが昼飯に入るのにためらうようなレストラン街も不思議だった。

このマンションに住む知人は言う。「眺めはいいが、地震の横揺れで船酔いを起こしそうだった」と。
負け惜しみではないが、阪神淡路大震災で機能不全に陥ったエレベーターのマンションの上層階まで何度も20Lのポリタンに水を詰めて階段で運ばされた経験があるので住みたいと思わない。

ある時期からテナント階には大阪市役所の出先も入居するようになり、その理由を思い出せないが、そこまで叱られに行ったことがあり、いい思い出が無い。
弁天町の先の埋め立て地にある咲洲(さきしま)にはATC(アジア太平洋トレードセンター)、WTC(ワールドトレードセンター)もバブル時の計画、テナントは埋まらず一部は大阪府の咲洲庁舎となっている。
ここへも官庁営業をやらされた時に名刺配りに行かなければならなかった。
ただでさえ無駄と思っていた作業をなんでこんな遠くにまで行くのかと思っていた。

他にも元気に欠ける公的や公が誘致した施設がある。
これらは2025年に計画されている『大阪・関西万博』とその先のIR(カジノを含む統合型リゾート)で甦るのだろう。
大阪府民である私にはまったく関係の無いよその国の話のようである。


この弁天町駅に2014年まで『交通科学博物館』があった。
開設は1962年、大阪環状線の全通記念事業だったそうである。
幼稚園に行っていた息子を連れて行ったことがある。
その時も、今も特に鉄道に興味は無いようであるが、列車の運転シュミレーションを楽し気にやっていたのが妙に頭に残っている。
今の3Dのバーチャル体験にはほど遠いものではあるが、楽し気な息子の顔がセピア色のスローモーションで頭に残っているのである。

地下鉄中央線で一つ行くと『朝潮橋駅』に着く。
ここに大阪市中央体育館がある。移転前は大阪城のほぼ西側にあった、現在はNHK大阪放送局と大阪歴史博物館になっている。
現在の場所は海抜0mに近いと思う。
なのにこの建物は公園と一体に見えるようにしてあり、ほぼ地下に埋まっているのである。
昨日、所属する団体の合気道の演武会があった。
会の代表として行って来たのだが、いつも気になるのはそんなことばかりである。
演武中に津波でも来たら覚悟するしか無いといつも思っている。
生涯で最後の演武と思えば気合も入ろうが、なのにいつも面倒くささから適当に済ましてしまう私には悪い癖がある。



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