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鼻からスイカは嘘〜出産レポ娘編〜②

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汚い表現や生々しい部分が出てくるかもしれないので、苦手な方は引き返してください。



健診時の、あの台に乗っている状態で浣腸された

しかも古い産院だったので自動ではない
自分で起き上がらなければならない
パンツも履いていない(というか履けない)
今すぐにまず足を閉じないと出そうだ
でも起き上がるために腹に力を入れなくては
その勢いで出たらどうしよう

無事起き上がり、足をしっかり閉じる

閉じていないと出そうだ
でもこのままでは歩けない

妊婦とは思えない速さでトイレに向かった
人生で初めての小股全力疾走だ

無事トイレは成功したが、個室の外から助産師さんが言った
「最後まで出し切ってくださいね~」

…最後まで
…最後までとは?
これが最後だと何をもって判断すれば?
宿便すら一滴も残してはいけない感じか?

もう私はパニックだった

しばらく粘ってトイレにいたが
もう諦めて指定された服に着替え、指示された部屋に行った

目の前には分娩台があった

産院から前もって説明されていたのは、
陣痛室(畳の部屋)でしばらく陣痛に耐え
いよいよ産まれる!となったら分娩台に移動

そうか、私は即分娩台か

乗ったとたんに助産師さんがものすごい速さで準備しだした
かつてミニモニ。が履いていたルーズソックスのような布を足に付けられ
聞かれるまでもなくカテーテルを刺された

(もう少し私のこと丁寧に扱って~
 初めての出産不安なんだぞ~)

産院の母親学級で熱心に教え込まれた陣痛中の呼吸法は、何一つ実践されなかった
唯一「痛いときはゆっくり深呼吸」だけやっててと言われ数回繰り返し痛みに耐えていたら

「もういきんでいいですよ」

もう?!いきんで?!いいんですか??!

私はまたもやパニックだった

まだ病院ついて数分しかたってないのに?
お腹下がってきたな~みたいな感覚何一つないのに?
ただ痛いだけなのに?
何かが出てきそう…みたいの無いのに?

分からないけどもう何とでもなれくそ!
パニックを諦めで相殺した

助産師さんと1対1
いきむ感覚をつかむのは難しい
しばらくいきんで最後の方に
「そうそう上手!今のそのまま!」
と言われる頃にはもう息が続かず終わってしまう

この時知ったのだが、よくTVで見る出産シーンのいきんでいる姿は
お腹が痛い~となっている間だけなのだ

痛みが来たらいきむ(お腹痛いのに全力出さなくてはいけない地獄)

陣痛と陣痛の間3分程は次に痛くなるのを待つ休憩時間(という地獄を待つ地獄)

そして何より痛かったのが、助産師さんが出口を指で広げる作業
初産婦は伸びが悪くて切れたり裂けたりするので、私のためにやってくれているというのは百も承知だ、、それでも痛い

他の痛みを感じるくらい余裕があるんだ~

ではない。

陣痛の痛み(生理痛の1000倍、またはボブ・サップに子宮を雑巾絞りされてる感じ)は体の内部の痛み
出口の痛みは切れて血が出そうな外部の痛み

種類が違う痛みは共存するのだ
信じられない

もう何回かいきんで汗だくだった
あとどれくらいこの地獄に耐えればいいんだ
そんなとき助産師さんの放った言葉で私は意識を失いそうになった

「1回のいきみで5mmくらい進んでるよ~!」

…は?

まず出口まで何cmくらいですかね
そのうちのどれくらい進んだんですかね
果たして今日産まれるんですかね

遠すぎる道のり
険しいどころの騒ぎじゃない道のり

そしてようやく旦那が到着した

つづく


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