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[読書感想]賢い人の生き方をソロー「ウォールデン 森の生活」で学ぶ。シンプルに生きる。

「ウォールデン 森の生活」に全然興味がありませんでした。

馴れ初めは一応あります。以前「書店限定エコバッグ」をジュンク堂書店で買いました。その時、「ウォールデン 森の生活」しか残っていなかったのです。しかたなしに「ウォールデン 森の生活でいいか」ってくらいの、名前を知っているだけでした。

しかし、これも縁なのでしょう。
たまたま「ウォールデン 森の生活」を手に入れました。
頭のどこかを「おいっ読みやがれ!」と突っつかれていたのでしょうか。

はい、マンガ版です。

ところで、「ウォールデン、ソロー、森の生活」と3つの語が出てきます。

これ、「デイヴィッド・ヘンリー・ソロー(Wikipedia)さんが書く、ウォールデンという森での生活」ということなんです。わたしは知らなくて、初めは混乱しました。

ソローさんは、1817年生まれ、モンロー主義(Wikipedia)のジェームズ・モンローが第5代アメリカ合衆国大統領になった年です。この頃です。

よろしければ、こちらもお読みください。

ソローさんはお金持ちで秀才でした。ハーバード大学を卒業しており、超絶主義運動のグループの一員でした。超絶主義とは「人間に内在する善と自然への信頼である」を信条とする考え方です。Wikipediaから引っ張ってきました。よくわかりませんよね。わたしが読んだ本によれば、宗教的な教義や共同体への服従よりも人間としての個人的な直感を大切にする、ということらしいです。

大学を卒業後、いくつかの職につきましたが、長続きせず、実家に戻ることになりました。途中、教師にもなりました。ハーバード大卒ですしね。当時の教育は体罰(鞭打ち)があたりまえで、それが嫌で辞めたのです。その後、病気だった兄を看病し、兄の死後に、近くの森で生活をすることになります。その生活は、昨今流行りの「ミニマリスト」に近かったようです。

われわれが常に勉強しているのは、そういうもの(人生に必要なもの)を手に入れるためではなく、ときどきはもっと少ないもので満足するためではないだろうか。

ソロー『森の生活』を漫画で読む

ソローさんはこのような考えを持っていたため、よりコンパクトな生活ができる方法を検討していったのです。

森の生活での経験を「ウォールデン 森の生活」として本にまとめました。

日の当たる時間と夏の日々はあまるほど持っていて、ぜいたくに使っていた。

ソロー『森の生活』を漫画で読む

まさに晴耕雨読な生き方です。「森の生活」はいくつか翻訳がでています。総600ページほどの比較的長めの本なんです。

それと、もう一つ別のマンガがありました。

「森の生活」には、2年2ヶ月にわたる森の生活を通して感じた、さまざまな箴言が込められています。

すべては神秘的で探検しつくすことはできないし、陸も海も果てしなく野性的で、その果ては見えず、深さも測ることができないということを。われわれは決して自然を味わいつくすことはできない。

ソロー『森の生活』を漫画で読む

夢の指し示す方向に自信を持って進み、自分の思い描いた生活をすれば
普段は思いもよらない成功を手にすることができる。

ソロー『森の生活』を漫画で読む

あえて、これらは「森の生活」の核心を避けて選んでいます。そうであっても、これらの言葉から何かを感じる方はおられると思います。1854年に発せられたの言葉であっても、いまでも十分に通じます。むしろ、テクノロジーに囲まれた現代のほうがより響くのかもしれません。意外にも、人の営みの根幹はテクノロジーに依存しないようです。

この世界で生きることは苦行ではなく、遊びなのだ。
シンプルに賢く生きてさえいれば。

ソロー『森の生活』を漫画で読む

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